サンシュユ(山茱萸)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
サンシュユ(山茱萸)
学名

Cornus officinalis

英名
Japanese cornel
和名
山茱萸
別名・流通名
春黄金花(ハルコガネバナ)、秋珊瑚(アキサンゴ)
科名
ミズキ科
属名
ミズキ属
原産地
中国、朝鮮

サンシュユ(山茱萸)の特徴

サンシュユ(山茱萸)は、春に葉が出るより先に花を咲かせ、株全体を鮮やかな黄色に染めるミズキ科の落葉高木です。春に咲く花木類の中では比較的開花が早く、周囲の木々が芽吹く前か芽吹きだした頃のため、黄色に染まった木はとても目を引く存在になります。花は、黄色い小花が30個ほど集まって直径2~3㎝くらいの小さな花序になって咲きます。

サンシュユ(山茱萸)

サンシュユ(山茱萸)は春一番に黄金色の花を咲かせることから「春黄金花(ハルコガネバナ)」とも呼ばれます。秋にはグミの実に似た真っ赤な実をつけ、その実が珊瑚のようにも見えるため「アキサンゴ」の別名もあります。

 

サンシュユ(山茱萸)

サンシュユ(山茱萸)は中国と朝鮮半島が原産で、江戸時代の中頃に薬用植物として日本に渡来したと言われています。写真のように花の季節に前年の赤い実が残っていることもあります。サンシュユ(山茱萸)の赤い実は、滋養強壮などの生薬として広く使われてきました。

 

サンシュユ

日本では黄色の小花や赤い実、薄茶色の幹肌が好まれ、観賞用の花木として庭木や公園樹木、切り花に多く用いられています。花のあとに芽吹く葉も美しく見ごたえがあります。

サンシュユ(山茱萸)の詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 5~15m
耐寒性 普通
耐暑性 強い
花色 黄色
開花時期 3月~4月

サンシュユ(山茱萸)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け

サンシュユ(山茱萸)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所が適しています。丈夫な木のため、植え場所を選ばないタイプの木ですが、日当たりは花つきに影響します。

用土

保水性のある肥沃な土を好みますが、よほどのやせた土地でなければ問題なく育ちます。

サンシュユ(山茱萸)の育て方のポイント

水やり

植え付け後、根付いてからの水やりは基本的には降雨に任せて問題ありません。

肥料

自然の循環ができている肥えた土ならば、特に与えなくても毎年開花します。

与える場合は、寒肥(1月~2月)として緩効性肥料もしくは有機質肥料(園芸用として市販されている固形の油粕など)を株元に埋めておきましょう。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

サンシュユ(山茱萸)の詳しい育て方

選び方

樹形の美しい苗木を選びましょう。

基本種の他、葉が斑入りの「斑入りサンシュユ」も流通しています。

植え付け

サンシュユ(山茱萸)の植え付けは、厳寒期を除いた落葉中に行います。枝が広がるスペースを考慮して植え付け場所を決めましょう。

根鉢のサイズの倍の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。

植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱を添えるのもよいでしょう。

剪定・切り戻し

サンシュユ(山茱萸)

サンシュユ(山茱萸)の花芽は短い枝の先端に付き、長く徒長した枝には付きません。長く伸びた徒長枝が出てきたら剪定しましょう。剪定は1月~3月の開花前の落葉期か花後が適時です。基本的には自然樹形が美しい木のため、混みあった枝、徒長枝、枯れ枝があるようなら剪定するようにしましょう。

サンシュユ(山茱萸)

3月~4月に開花し、満開時は木一面が黄金色に染まります。花の終わりごろになると葉が芽吹いてきます。

 

サンシュユ(山茱萸)

秋にはグミの実に似た真っ赤な実をつけ、花の時期に前年の赤い実が木に残っていることもあります。

収穫

サンシュユ(山茱萸)は、切り花として楽しむことができ、つぼみ付きの枝もの花材として流通しています。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種まきと挿し木で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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