ティランジア(エアプランツ)の育て方|植物図鑑

植物名
ティランジア(エアプランツ)
学名

Tillandsia

英名
Air Plants
和名
ハナアナナス属
別名・流通名
エアプランツ、エアープランツ、チランジア、ティランドシア
科名
ブロメリア科
属名
ティランジア属
原産地
北米南部~南米

ティランジア(エアプランツ)の特徴

ティランジア(エアプランツ)は北アメリカ南部のカリフォルニア州やフロリダ州からメキシコなどのカリブ海周辺、南アメリカ全土と主に中南米が原産の植物になります。ティランジア(エアプランツ)は着生植物というものに分類されており、一般的な植物とは違い樹皮や岸壁、人工物などに根を張って生えています。このことから土が要らない植物として販売されています。

ティランジア(エアプランツ)の分布している環境と種類は様々で、「街中の電線に絡まっている種類」「海岸部の波しぶきがかかる場所に生えている種類」「標高3,000m以上の岸壁に生えている種類」「アマゾン川流域の熱帯雨林に生えている種類」「礫砂漠に生えている種類」「自生しているサボテンに生えている種類」などがあります。

また、ティランジア(エアプランツ)は水の吸収の仕方が特殊で、その大部分を根からではなく葉から直接吸収しています。標高が低い熱帯雨林などではスコールなどにより葉が濡れますが、雨があまり降らない砂漠地帯や高山地帯などでは昼夜の寒暖差によって明け方に発生する濃霧から水を吸収しています。この特性からエアプランツと呼ばれるようになりました。

ティランジア(エアプランツ)の詳細情報

園芸分類 ティランジア(エアプランツ)
耐寒性 弱い
耐暑性 普通
耐陰性 普通

トリコームとは

ティランジアの葉の表面にはトリコームと呼ばれる毛のようなものが生えています。このトリコームは非常に重要な器官で、主に強い日光から身を守るため、水分を絡めとるためという役割があります。実際に湿潤地に生えているティランジア程トリコームが少なく、乾燥地に生えているティランジア程トリコームが多く生えています。

例えば、ジャングルの木の根元に生えているブルボーサは肉眼ではトリコームが見えませんが、砂漠地帯の岩や瓦礫に生えているテクトラムはとても長いトリコームが生えています。このことからトリコームの量は湿度と降雨量、日光量に関係していることが伺えます。

面白いことに、乾燥地帯に生えているテクトラムにブルボーサと同じ感覚で水やりをすると、どんどんトリコームが剥げていきます。逆に、テクトラムの水やりを温室内に打ち水をする程度にすると、真っ白で長く、非常に美しいトリコームが生えてきます。

また、このトリコームの生えている量によって銀葉種と緑葉種に分けられます。

銀葉種

銀葉種とはその名の通り、葉が銀色に見えるティランジアのことです。銀色に見えるメカニズムは単純で、光が葉の表面に生えているトリコームに当たると銀色(白色)に見えるためです。そのため、トリコームの量が少ないティランジアは銀色には見えず、緑色に見えるため緑葉種と呼ばれています。代表的な銀葉種にはテクトラム,イオナンタ,ハリシー,キセログラフィカ,カプトメデューサエなどがあります。一般的に、銀葉種は乾燥に強いものが多いと言われています。

緑葉種

緑葉種は葉が緑色に見えるティランジアのことです。銀葉種と比べトリコームが少ないため葉が緑色に見えます。代表的なものにブラキカウロス,ブルボーサ,ブッツィー,トリコロール,プセウドベイレイなどがあります。一般的に、緑葉種は乾燥に弱く水を好む傾向にあると言われています。

ティランジアの根の役割と仕組み

ティランジアに根が出るということを知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実際にはティランジアも他の植物と同じように根を持っているのです。ただし、ティランジアの場合は一般的な植物とは根の役割が違います。

役割

植物と言われて多くの方がイメージするのは土に根を張っている地生植物だと思います。しかし、ティランジアは地面には根を張らずに樹皮や岩肌と言った場所に根を張る着生植物になります。着生植物で有名なのは胡蝶蘭やカトレア、富貴蘭、最近人気が出始めたビカクシダや無葉ラン(キロスキスタ)等でしょうか。いずれも樹皮などに着生している植物になります。

ティランジアは蘭やビカクシダと違って根からの水分や養分の吸収はあまりなく、あくまで着生するためにあります。ただし、発根して着生した方が株の状態が安定しやすく、ティランジアが上手く育たないという方は発根、着生をさせてみてください。

着生の仕組み

ティランジアは根から接着剤のような物質を分泌することで樹皮などに着生しています。そのため、ツルツルとした樹皮や物などには着生することが出来ません。

ティランジア亜科の新分類について

2016年10月、PHYTOTAXAに「ティランジア亜科の分類学をDNA解析に基づいたものに改定する」という内容の論文が発表されました。今までは故ハリー・E・ルーサー氏のマクロ形態学分類(花の特徴等で分類する方法)を用いてきましたが、今回はDNAの一部を解析して分類したというものです。DNA解析を行ったことによりティランジア亜科には新たに11の属が設けられました(2016年10月時点)。また、ティランジア属からはダイエリアーナ、ハマレアナ、ベヌスタがラシナエア属へと異動しました。しかしながら花を解剖したときの特徴が他のラシナエアとは異なるため、疑問視する声も出ています。

ティランジア亜科の分類改定に伴い、今までは異種交配種(例:ティランジア属とティランジア属による交配)とされていたものが属間交配種(例:ラシナエア属とティランジア属による交配)へと変更されたものが多くあります。その逆もまた然りで、属間交配種とされていたものが異種交配種となったものがあります。まだ改定されたばかりなので新名称で販売しているナーセリーも少ないようですが、図鑑や販売店によって呼称が異なっている場合があるかもしれません。

しかしながら、変更されているのはあくまで呼称であり、植物自体は変わっていません。そのため、このティランジアの植物図鑑に関しても新呼称と旧呼称が混在している場合がありますが、植物本体とその他育て方に関しては新呼称旧呼称関係なく、同じものです。

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  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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