ディッキアとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ディッキア
- 学名
Dyckia
- 英名
- Dyckia
- 科名
- ブロメリア科
- 属名
- ディッキア属
- 原産地
- ブラジル
ディッキアの特徴
※この図鑑はディッキア属に関するものです。各品種につきましてはそちらをご覧ください。
ディッキアは南米に自生しているグラウンドブロメリア(岩や土に生えているブロメリアのこと)で、多肉質な葉と葉の縁に生えているノギが特徴です。
暑さ寒さ乾燥に強く、非常に育てやすい植物です。
同じブロメリア科であるティランジアの趣味家だけでなく、多肉植物の趣味家にもディッキアを収集、育種している方がいます。
有名な育種家にビル・ベイカー氏、ブライアン・チャン氏などがいます。
ディッキアは交配種が豊富で、両育種家が交配して誕生させた株はクオリティが高く、人気が高いです。
葉色も純白なトリコームに覆われたものや緑葉のもの、深い赤色をしたものなど様々です。
自生地としては中南米となっていますが、特に有名なのがブラジルで、多くのディッキアがブラジルで発見されています。
環境としては岩場の乾燥したところから、川岸など様々です。
乾燥に強いため水やりをあまりしなくても問題なく育ちますが、実は水好きのため小さいうちは水はけの良い用土に植え込み、水やりの回数を増やすと発根しやすくなります。
ディッキアの詳細情報
園芸分類 | 熱帯植物 |
---|---|
耐寒性 | 普通(5℃以上) |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | なし |
トリコームについて
トリコームとは葉の表面や裏側に生えている白色の細かい毛のようなもののことです。
トリコームはティランジアが有名だと思いますが、実はディッキアにも生えています。
ディッキアはティランジアと異なり根から水を吸収する割合が高いため、フサフサとした長いトリコームがあるものは少ないですが、似たような岩石地帯などに自生しているため、夜露や濃霧などを逃さないために生えていると思われます。
また、強い日光から身を守る役割があると思われます。
ディッキアの栽培環境
日当たり・置き場所
強い日光を好みます。品種によっては真夏の直射日光にも耐えますが、葉焼けや乾燥が激しい場合は寒冷紗などで遮光をしてください。
室内に置くことも出来ますが。日光が足りないと徒長してしまうため注意が必要です。
温度
寒さ暑さに強く、霜に当たらなければ3℃~5℃程度ならば耐えられます。
用土
水はけの良い土を使うと良いでしょう。赤玉土や鹿沼土、日向土などを基本にし、粒状の培養土を混ぜ合わせると水はけが良くなりおすすめです。
ディッキアの育て方のポイント
日常の管理
基本的に乾燥させて管理するため、カイガラムシやハダニなどが湧きやすいです。少しでも湧いているのを発見したら、ピンセットで取り除くか薬剤を散布させましょう。
水やり
ディッキアは基本的に水好きです。そのため、夏場に土が乾燥しているようならば毎日水やりをしても問題ありません。
トリコームが生えているものは直接水を掛けるとトリコームが剥げてしまうため、注意が必要です。
肥料
基本的に必要ありませんが、緩効性の置き肥を施肥するか、約1000倍に希釈した液体肥料を2週間に1回程度施肥するとよいでしょう。
病害虫
【カイガラムシ】
3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。
ワックスで身体を覆ったカイガラムシは非常に厄介で、殺虫剤が効かないことがあります。そのため、歯ブラシやピンセット、爪楊枝などを使って地道に一匹ずつ捕殺する必要があります。
ディッキアの場合は葉の付け根に群がりやすいので、定期的に確認することをおすすめします。
【ハダニ】
黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。
また、ハダニは薬剤耐性が付きやすく1度の薬剤散布で完全に駆除する必要があります。
ディッキアの詳しい育て方
選び方
葉が綺麗で肉厚なものを選ぶとよいでしょう。また、ノギと葉のバランスが綺麗なものもおすすめです。
種まき
ピートモスや細粒赤玉土の上に蒔き、乾燥させないようにしてください。
植え付け
水はけの良い土に植え込付けてください。
植え替え・鉢替え
年1回梅雨前に植え替えをするのがおすすめです。
夏越し
暑さ強く、夏の直射日光にも耐える品種がありますが、調子を崩して来たら寒冷紗などで遮光してください。
夕方~夜にかけて水やりをすることで鉢の温度を下げて寒暖差を作ることが出来ます。
冬越し
霜が降りなければ問題ありませんが、3℃~5℃程度になったら暖かく日当たりの良い場所に移動させてください。日光を好み、暗い場所に置くと徒長してしまうため注意が必要です。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けを実生で増やすことが出来ます。