食用ほおずきとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 食用ほおずき
- 学名
Physalis pruinosa
- 英名
- Strawberry Groundcherry、Strawberry tomato
- 和名
- ショクヨウホオズキ、シマホオズキ
- 科名
- ナス科
- 属名
- ホオズキ属
- 原産地
- 北アメリカなど
食用ほおずきの特徴
ほおずきには、大きく分けて観賞用と食用があります。
ほおずきと言えば浅草のほおずき市がとても有名ですが、ほおずき市で販売されている鉢仕立てのものは観賞用です。観賞用のほおずきは、アルカロイドなどの毒を含むため食べることができません。必ず観賞用として楽しみましょう。
一方、食用ほおずきは中の丸い実を食べるために栽培されます。ヨーロッパでは食用の方が一般的で、独特な甘酸っぱさがあり古くから料理やデザートに用いられています。日本で栽培され始めたのは平成に入った頃からと言われており、分類によってはイチゴと同じように野菜とされています。そのおしゃれな見た目と、美容・健康に効果的なところが注目され、スーパーフード呼ばれて人気が出ています。
食用ほおずきの実を包む袋は、観賞用ほおずきのようにオレンジ色ではなく、収穫時は枯れたような茶色で乾燥しています。中にミニトマトに似たオレンジ色の丸い実が入っていて、その皮はミニトマトより柔らかく、ベリー類やマンゴーのような何とも言えないフルーティーな味がします。チョコレートをコーティングしたり、ジャムなどに加工しても美味しくいただけます。
食用ほおずきの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 30cm~130cmほど |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 黄色 |
開花時期 | 6月~8月頃 |
食用ほおずきの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
収穫 | ||||||||||||
種まき |
食用ほおずきの栽培環境
日当たり・置き場所
食用ほおずきは、日当たりと風通し、水はけの良い環境を好みます。
用土
鉢植えの場合は、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培の場合は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。畑の土が酸性に傾いている場合は、まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。土の酸度は、市販の酸度測定液などを使うと安価で簡単に調べることができます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。
なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。
食用ほおずきの育て方のポイント
水やり
食用ほおずきは、過湿を苦手とします。
鉢植え、畑栽培ともに、土が乾いたらたっぷり水やりを行いましょう。真夏の高温期には乾燥しやすいため、涼しい時間帯にたっぷり水やりし、水切れをおこさないように注意します。
肥料
植え付け時に元肥を混ぜ込み、栽培期間を通じて肥料が切れないように適量追肥しましょう。
食用ほおずきの詳しい育て方
選び方
葉色が良く、虫がついていない、株がしっかりしているものを選びます。
種まき
種まきの適期は3月〜4月頃。ポットに2~3粒ずつ種をまきます。
植え付け
植え付けの適期は5月頃です。
仕立て方
食用ほおずきは枝葉を広げながら生長するので、支柱を四方に立てて組んで枝を誘引しましょう。茎が太くなっていくので、苗が若いうちに誘引すると仕立てやすいです。
花
食用ほおずきの花は、6月~8月頃に咲きます。花びらは黄色で、内側が茶色になっています。
収穫
花が咲き終わると、ガクが袋状になっていき、袋がだんだん大きくなります。中の実が熟してくると、外側の袋が茶色くなり、それが収穫の合図となります。
袋が茶色くなったほおずきは下に落ちてしてしまうので、こまめに見て収穫しましょう。落ちてしまった実も、腐ったり汚れていなければ食べることができます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
種まきで増やすことができます。