ミニズッキーニとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

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  • ミニズッキーニ 雄花
植物名
ミニズッキーニ
学名

Cucurbita pepo var. melopepo

別名・流通名
ズッキーナ・バンビーノ
科名
ウリ科
属名
カボチャ属

ミニズッキーニの特徴

ズッキーニは見た目はきゅうりのようですが、「ペポかぼちゃ」の変種です。その中でもミニズッキーニは、果長10~15cmほどで収穫するズッキーニです。イタリア語で男の子を意味するバンビーノから「ズッキーナ・バンビーノ」とも呼ばれます。

ミニズッキーニはコンパクトで節間が詰まったコンパクトな草姿ですが、着果数が多いのが特徴です。収穫できる本数は、一般的なズッキーニと比べると1.5倍と言われています。

一般的なズッキーニと同じく、煮物(ラタトゥイユなど)、サラダ、漬物、オムレツの具、揚げ物、ローストなど幅広く利用されています。花がついたままの未熟な果実も食用にするため、エディブルフラワーとしての一面もあります。

ミニズッキーニの詳細情報

園芸分類 野菜
耐寒性 弱い
耐暑性 普通
花色 黄色
開花時期 5月~8月

ミニズッキーニの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
定植
収穫

ミニズッキーニの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。

用土

ミニズッキーニは、中性に近い弱酸性を好みます。プランター栽培は、野菜用の培養土で育てましょう。

畑の土が酸性に傾いている場合は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。土の酸度は、市販の酸度測定液などを使うと安価で簡単に調べることができます。

窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。

なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。

ミニズッキーニの育て方のポイント

水やり

水の与えすぎに注意し、土が乾いてからしっかり与えましょう。ただし、収穫最盛期になると水分を必要とします。乾燥させないように、定期的に水やりを行いましょう。

通常畑で栽培する際は、マルチや敷きわらを敷き、雨のはね返りによる病害虫や夏の乾燥を防ぎます。

プランター栽培は、バーク堆肥などを苗の周りに敷いて、梅雨時期の雨のはね返り・乾燥を予防するとよいでしょう。

肥料

追肥は一番果の収穫期から開始し、蔓先付近に与えます。

使用している肥料の頻度の目安を守って与えましょう。肥料の与えすぎは、アブラムシの発生の原因になります。

病害虫

うどんこ病:葉の表面に白いうどん粉状のカビが生じ、病気がさらに進むとカビは葉全体に広がります。土壌の排水を良くして、加湿を避けることが病気の発生を防ぐコツです。なってしまったら、病気の葉や果実は早めに取り除いて下さい。

モザイク病:モザイク病はアブラムシがウィルスの媒介をします。感染してしまうと、葉が濃淡のモザイクとなり委縮し、果実にも奇形やモザイク模様を生じます。

ミニズッキーニの詳しい育て方

選び方

葉の緑が濃く、厚みがある。葉の先端に勢いがある

目で葉の厚みを見極めましょう。実際にホームセンターや園芸店で、葉をやみくもに触るのは苗に負担がかかります。お店への配慮のある対応を心がけましょう。

節間がしまっている。

他の野菜と比べて節間が間延びしたものはあまり見られないと思いますが、節がしっかりしているものを選びましょう。株元がぐらついているものは避けます。

大きい子葉が付いている。

子葉が黄色くなっていたり、落ちて無くなっているものはあまりおすすめしません。

病害虫が付いていない。

病気にかかっていないかやアブラムシなどの害虫がついていないかよく確認しましょう。

種まき

ズッキーニの発芽温度は25℃以上です。ポリポットに種をまき、良い芽を残して育苗しましょう。

植え付け

本葉3~4枚になったら定植のタイミングです。

植え付け前にバケツに水を張り、苗を入れて吸水させます。十分に給水させたら、苗と同じくらいの穴を開け、苗を軽く手で押さえ根鉢を崩さないように植え付けます。植え付けが終わったら、風などで株がぐらついたり茎が折れるのを防ぐため、2本程度の支柱を株の両脇に立てて保護します。

植え付けてから数日はしっかり苗に水を与えましょう。1週間程度で苗が土に活着してくるので、適度な水やりに切り替えていきます。

摘芯(摘心)・摘果

早い段階で実をつけてしまうと、苗が体力を消費して生長に遅れが出てしまいます。そのため、2~3番目までの雌花は取り除きます。このように、良質の実をつけさせるために花やつぼみを取ることを摘花といいます。

もし、雌花が実になってしまっても大丈夫です。一番最初になった実は一番果といいますが、大きくならないうちに取り除きます。良質な実をつけさせるために実がまだ幼いうちに採ることを摘果といいます。

ズッキーニの花は、雌花と雄花がしっかり分かれています。この2つが同じ開花時期を迎え、受粉することでズッキーニの実ができます。2~3番目の雌花の摘花後、人口授粉で確実に着果させます。

雌花

ミニズッキーニ 雌花

ズッキーニの赤ちゃんのようなものが花のお尻についているのが雌花です。

雄花

ズッキーニ 雄花

茎からすっと伸びた、少し大きめの花を咲かせるのが雄花です。

▼受粉の仕方を詳しくご紹介しています。
 

雄花ばかり咲くのはなぜ?

これについては、ほとんど心配しなくても大丈夫です。開花して間もないころのミニズッキーニの花は、雄花ばかりという場合があります。(たまに雌花ばかりということも)

気温が安定して高くなる時期になると、次第に雄花と雌花が両方咲くようになることがほとんどです。まずは株を育てる時期と思って雌花の開花を待ちましょう。

収穫

開花後1週間ほどで長さ10~15cm前後に生長し、収穫することができます。穫り遅れせず、追肥と水やりが適度であれば、長期間収穫を楽しむことができます。果実を大きくしすぎると、草勢が衰え、病害にもあいやすくなるため注意しましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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