ススキの季節と種類。パンパスグラスとの見分け方は?
山田智美
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ススキとパンパスグラスの見分け方は?
よく「ススキとパンパスグラスは仲間なの?」という質問を受けます。パンパスグラスのことを西洋ススキと呼ぶこともあるので、何となく仲間だと思われているのでしょうか。
答えは、全くの別種です。
ススキは学名を「Miscanthus sinensis」といい、イネ科ススキ属です。パンパスグラスの学名は「Cortaderia selloana」で、イネ科シロガネヨシ属です。イネ科までは一緒ですから、赤の他人ではない遠い親戚くらいの関係です。
ススキとパンパスグラスの簡単な見分け方は、花穂のボリュームです。ススキの穂は風になびくような軽やかさ、抜け感がありますが、比べてパンパスグラスの穂は厚みと立体感があり、とてもボリュームがあります。西洋の絵本で魔女がまたがって飛んでいたのはパンパスグラスの方でしょう。
ススキの魅力を堪能!
ススキという植物について、私たちの持っているイメージと言えば、「日本の秋を代表する草花」「お月見の時に飾る花」といった類のものではないでしょうか。
そんな固定概念を覆して、ススキが愛おしくなってしまうような魅力をご紹介します。
オーナメンタルグラスとして人気
「ススキ基本情報と種類」にも書きましたが、海外ではススキもオーナメンタルグラスの一つとして愛されています。オーナメンタルグラスとはその名の通り、オーナメントのように存在感があって、印象的なグラス(主にイネ科の草)類のことを言います。
繊細な葉や茎ですらりと高く伸びる草姿のススキは、お庭の中で縦の景色と、風に揺れる柔らかさを演出してくれます。秋の黄金色に輝く穂だけではなく、すーっと放射状に伸びる葉にも観賞価値があります。
立ち枯れ姿の美しさ
ススキは冬になると、秋に生えていた姿のままでドライフラワーになっていきます。いったいいつまでフレッシュのススキだったのか、いつからドライフラワーになっていたのか、誰も気が付かないうちに枯れています。そのくらい、きれいな姿のままで立ち枯れていきます。
この立ち枯れたススキを刈り取らず、そのまま庭に残しておくことで、冬の間も黄金色に輝く姿を楽しむことができます。
穂に付いた水滴や氷の美しさ
夜中に雨や雪が降った翌朝は、庭のススキを見に行ってください。ススキの穂についた細かな水滴や氷が朝日に光る美しさは、見た者にしか語れない感動があります。
真冬の朝、ドライになったススキの穂に、薄っすらと積もった霜が輝いている様子も息をのむような美しさです。
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