鹿沼土に適した使用方法は?特徴や酸度について使いわけよう
LOVEGREEN編集部
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数万年前の火山の噴火により形成された鹿沼土ですが、その存在が知られるようになったのは大正末期。盆栽「サツキ」に最適な土として広まり、一気に園芸用用土としても知られるようになりました。
ほとんどが弱酸性を示す用土の中で、酸性を示す特殊な用土「鹿沼土」についてご紹介します。
目次
鹿沼土とは
鹿沼土とは、園芸用に使われる赤玉土と同じ火山灰の一種です。栃木県鹿沼地帯で産出されることから鹿沼土という名前がついています。
この鹿沼土の特徴は、スポンジのような形状をしていることから保水性や通気性、排水性に優れているため園芸用土として使用されています。
赤玉土などと違う大きな点は、酸度が酸性を示す点です。酸性を好むサツキを育てるために適した土として、盆栽家によって広められました。
鹿沼土の酸度
黒土や赤玉土の酸度が5.0〜6.0phに対し、鹿沼土の酸度は4.0〜5.0phと酸性を示します。
鹿沼土のように酸性を示す用土もしくは有機質用土は、水苔4.5〜5.0phとピートモス3.5〜4.5phです。
鹿沼土が適した使用方法
鹿沼土のもつ保水性や通気性、排水性、酸性の特徴を活かした使用方法にはどんなものがあるのでしょうか。
盆栽用
酸性の性質を持っていることから、鹿沼土を単独で使用することはありません。
粒が赤玉土よりも壊れにくく耐久性があることから山野草の用土としてもよく使用されますが、やはり圧倒的な使用量は盆栽のサツキの用土として使用されることです。
サツキの他にもシャクナゲ、フジ、オウバイ、スギ、エゾマツ、ヤナギ、ギョリュウ、フウロソウ、イワヒバ、シュンランツルコケモモ、ヤブコウジなどに用土として赤玉土などと一緒に使用されます。
盆栽で鹿沼土を使用する際は、少し水分を含んだ状態のものを使います。この半乾きの状態が一番鹿沼土が崩れにくく強度が強いからだそうです。
挿し木用
鹿沼土が単独で使用されるのは、保水力のある用土が求められる挿し木用土としてです。
しかし、酸性の性質を持っているので、発根したら速やかにそれぞれの植物に適した用土に植え替えましょう。
いかがでしたか?
鹿沼土という酸度の高いちょっと特殊な土ですが、水分を多く含むという保水性の高い性質を利用して挿し木に使用してみてはいかがでしょうか。
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