夏場の管理は?病気や虫の対策は?観葉植物のレスキューポイントと対策!

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観葉植物を枯らさせない!そんな想いで全国のフラワーショップ・園芸店が立ち上がりスタートした活動「GREENS RESCUE(グリーンズレスキュー)」。最終回となる第5回は、春から夏にかけて、GREENS RESCUEに多く寄せられそうな観葉植物のレスキューポイントと、その対策をいくつかご紹介します。(前回のGREENS RESCUE紹介記事はこちら

目次

4月頃から発生しやすい観葉植物の病害虫

4月に入り暖かくなるにつれて、観葉の置き場所や植物の状態など、さまざまな要因によって、病気や害虫が発生しやすくなります。観葉植物で多く発生しやすい虫は以下の3つです。

1.カイガラムシ

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葉や茎に固着して樹液を吸って弱らせてしまいます。

 

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葉に蜜がついたようにベタベタになっていたら、カイガラムシの排泄物かもしれません。葉や茎にカイガラムシがついていないかよく見てみましょう

2.ハダニ

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キュウリについたハダニの症例

ハダニは「ダニ」という名前が付いていますが、クモの仲間。体長0.3mm~0.5mmの虫で、暖かい時期に発生しやすく、植物の葉から栄養を吸収して弱らせます。ハダニの被害に遭った葉は葉緑素が抜けてカスリ状になります。

3.コナジラミ

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キュウリについたコナジラミの症例

全長3mm以下の白くて小さな虫を発見したら、コナジラミかもしれません。葉の裏に寄生して汁を吸い、被害が進むと、葉が葉緑素が抜けて白っぽくなり弱ります。

観葉植物の虫の発生を防ぐには?

虫の発生を防ぐために、虫が発生しにくい環境を整えましょう。

・窓を開けて換気するなど空気の流れを良くする

・霧吹きで葉に水をかけたり、ふきんで葉面を水拭きして虫を早期に駆除する

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まずは、こまめにチェックをすることです。早期発見で被害を最小限に抑えることができます。葉の裏側に異変がないかのチェックも忘れずに!

観葉植物に虫が発生した場合は?

観葉植物についたカイガラムシ等は、物理的に取り除くことができます。

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濡れたふきんや歯ブラシなどを使って葉や茎についた虫をきれいに取り除きます。その後、対象害虫に効果のある殺虫剤の散布を行います。室内の散布はNGなので、薬剤を使用するときは必ず屋外で。ペットがいる場合は、しっかり薬剤が乾いてから(翌日以降)部屋の中に入れるようにして、薬剤をペットが舐めないように気を付けましょう。

観葉植物がかかる病気って?

暖かくなる時期には、虫とならんで以下のような病気も発生してきます。

1.炭そ病

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カビが原因となっておこる病気です。黒い斑点が葉や茎などに現れ、次第に広がっていきます。症状が進むと葉に穴があき、近くにある植物にも伝染することがあるので、早期発見することがカギになります。

1.斑点病

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葉に褐色の小さな斑点の病斑ができ、次第に拡大し成育不良をおこしたり落葉したりします。

観葉植物が病気になった場合は?

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殺菌スプレーで病気の進行を止めて、風通しの良い場所に置いて管理するようにしましょう。また、葉が多くて風通しが悪くなっていることもあるので、その場合は蒸れないように葉を減らし、風通しを良くするなども効果的です。

 

POINT!

病気や虫はジメジメとした高温多湿が大好き。予防するにはこまめに換気して風通しを良くしましょう

 

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【4月~9月】肥料・活力剤を上手に使おう

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生長が活発になる4月〜9月には、植物はたくさんの栄養を必要とします。エネルギー補給のための「追肥」をすると、元気に生長するサポート役を担ってくれます。

ただし、たくさん与えれば良いというものでもなく、肥料を与えすぎると、根を傷めてしまったり、虫や病気の発生原因にもなるので、用量・使い方に沿って正しく使いましょう。

また、真夏の暑い時期は植物も夏バテ気味。そんな時の肥料はかえって植物の負担になる場合があるので、活力剤を使いましょう。

肥料の種類:「固形肥料(置き肥)」と「液体肥料(液肥)」

▼固形肥料(置き肥)

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土の表面に置く粒状の肥料で、水やりのたびに少しずつ溶け出すタイプ。効果はゆっくりですが、持続性があります。植物に直接触れると肥料焼けを起こしてしまうことがあるので、鉢の縁当たりの土の上に置きます。

▼液体肥料

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そのまま使えるタイプと、水で希釈して使うタイプがあります。速効性に優れていて、水やりと一緒に与えられます。効果は1週間ほどで、長期間効果は持続はしません。

結局、私の植物には何を与えたらよいの?

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まずは、固形肥料を与えるのが一般的です。ゆっくり、安定して長く効き続けてくれます。

でも、例えば、

「葉の色が悪くなってきた」

「植物に元気がない」

といった場合には、植物の状態に合わせて、すぐに栄養補給できる液肥が適しています。

「根が弱ってそうだな」

という時にも、液体肥料がおすすめです。固形肥料は濃さが調整できないので、植物の状態によっては強すぎることもありますが、液肥は調整ができるので、必要分を調整しながら与えることができます。

 

肥料の雑学

観葉植物の肥料は、以前は植物(葉)を大きく立派に育てるために「チッソ」多めの肥料が多く流通していましたが、最近では根を育てる「カリ」が多めのものが増えています。今の住環境の変化に合わせて、「大きさを変えずにきれいな状態の植物を維持する」工夫のひとつであると同時に、根と茎をしっかり育て、病害虫を発生しにくくさせるという意図もあります。

 

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【5月~10月】ひとまわり大きな鉢に植え替え!

観葉植物 植え替え  育て方

鉢をひとまわり大きくしたい方、根詰まりを解消したい方には、待ちに待った植え替えシーズンの到来です。根を傷めやすい冬の時期は植え替えは難しいので、ぜひこの季節にやっておきましょう。

どんな土を選んだらよいの?

観葉植物 植え替え  育て方

観葉植物用の培養土は、亜熱帯の乾燥した地域で生息している観葉植物にも合うように、軽く水はけが良いように作られています。最近では高品質な土が増え、虫も発生しにくいので、室内栽培にはおすすめです。

選ぶポイントは「有機物が入っているか/入ってないか」。その違いはこんな感じです。

有機物あり
根張りがよく、元気に育つ
水やりを失敗すると、根腐れを起こしやすい
コバエやカビが発生しやすい(水やりで解消できます)

 

有機物なし
水はけが良いので、水やりの失敗が減る
虫がわきにくい
根の張りが悪い。何年かすると硬くなる

初心者の方には、「有機物なし」をおすすめしています。
その後に、水やりにも慣れて、こだわって植物を育てたいという時には「有機物あり」がおすすめです。

余った土は次の植え替えで使えますので、袋の口をしっかり結んで、雨にぬれない場所で保管しておきましょう。

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【8月】長期不在/夏場の管理は?

夏は水やり回数も多くなるだけでなく、夏休みやお盆の帰省などで長期間家を空けることもありますよね。帰ったら植物が枯れていた・・・なんて悲しい思いをしないために、ポイントを覚えておきましょう。

対策

旅行も3〜4日程度なら、たっぷり水を与えて日陰に置いておけば乾燥のスピードを遅らせられます。お風呂場に置いておくのもおすすめです。

一週間以上の不在の時は、日陰に置きっぱなしは良くないので、市販の給水器を利用するのも◎。

観葉植物 植え替え  育て方 水やり

ペットボトルに装着して土に刺して水やりができるタイプの給水器が100円ショップなどにも売っていたり、植物の下(受け皿の上)に置く水を含んでおけるのマットなども市販されているので、活用するのも効果的です。

頻繁に留守にすることが多い方は、少し大きめの鉢に植えておくと、土の量が多くなることによって水やりの回数を減らすこともできます。

夏場の管理

夏の観葉植物の困りごとナンバーワンは「葉焼け」です。いつも室内に置いてあった植物を、天気が良いからといって外に出したら、葉焼けしてしまったということがよくあります。

私たちも、夏に海に行くと普段服を着ていて紫外線が当たらないところが日焼けしてヒリヒリするように、植物も普段から暗いところに置いてあるのを、急に直射日光がガンガンあたる屋外に出すと、火傷をしてしまいます。

夏の葉焼けを防ぐ対策

急に直射日光に当てたり、暑すぎる場所に置かないこと。室内で育てていた植物を外に出す場合は、少しずつ光に慣らしていくと葉焼けを防止できます。日除けのすだれや遮光ネットを活用するものよいでしょう。

できれば、

❶明るい日陰(直射日光の当たらない明るい場所)

❷半日陰(1日の半分くらい直射日光があたる場所)

ーーと、1週間ごとに場所を変えて、徐々に日差しに慣らしていくと葉焼けを防止できます。

また、植物の代謝が悪いときも、根から葉に水が届くまでに水が熱くなってしまい葉焼けしやすくなるので、夏になるまでに、根詰まり・肥料不足を解消し植物の代謝を上げて、元気に夏を迎えられる準備をしてやりましょう。

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基本を知れば観葉植物の病害虫は怖くない!

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今回は、春から夏にかけて、GREENS RESCUEに多く寄せられそうな観葉植物の困りごとと対策についてご紹介しました。

もちろんご紹介したのはごく一例なので、この記事ですべての困りごとが解決するわけではありません。でも、「風通しを良くする」「肥料を与える」「水切れに注意」など、基本を知っておくだけで枯らしてしまうリスクはぐっと軽減できます。

もし、判断かつかない症状で観葉植物の元気がなくなってきたという人は、GREENS RESCUEのインスタグラムで質問してみてくださいね!

 

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