冬型の多肉植物を育てる。種類、水やりなど管理のポイント
LOVEGREEN編集部
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秋〜冬が生長期の「冬型」の多肉植物の育て方、種類などを紹介します。多肉植物は種類が多く、見た目がとても個性豊か。庭、ベランダ、リビングなど家で楽しむことができる人気の植物です。すくすくと育てるためにも大事なことをまとめました。
目次
多肉植物の「生長期」のこと
多肉植物だけに限らず、植物には生長期と、休眠期があります。一口に多肉植物と言ってもその数は数えきれないほどあり、さらにその中で生長期が「春秋型」「夏型」「冬型」に分かれています。 植え替え、株分けや、葉挿しなどの増やす作業をしても生育が緩やかな休眠期では、根が張ったり、生長するのにも時間がかかったり、うまく進まないこともあります。 多肉植物を健やかに育てるためにも、それぞれの生長期を把握して適切な管理をすることが大事です。
冬型の多肉植物の育て方
冬型は寒さに強いということではない
まず、気をつけてほしいことが、
「冬型」=「寒さに強い」ではないということ。
つまり、屋外で越冬できるとかではありません。冬型でも霜に当たれば傷み、枯れてしまうことだってあります。「涼しくなってきてから動き出すという感じ」で育てるのがよいかもしれません。
冬が生長期なので、夏は休眠期になります。種類によっては春も生長する場合もありますがお休みに向かってはいます。
夏以降に暑さが落ち着き気温が下がり始めた頃から少しずつ動き出します。種類によっては花を咲かせます。
簡単に冬型多肉植物の管理をまとめました。
水やり
基本としては「土が乾いてから、鉢底の穴から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをします。気温が上がっている昼間に水やりをしてください。メセンは脱皮が始まってきたら休眠のサイン。水やりは徐々に控えていきましょう。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い屋根のある屋外で育てます。雨ざらしは避けてください。
冬は霜に当たらないように気温が低い時期は室内の日当たりの良い場所へ移動させてください。窓辺は日当たりが良くても朝晩は冷え込みます。窓際ギリギリに置くよりも、窓から少し離したほうが冷えにくいです。
定期的に鉢は回そう
ずーっと置きっぱなしにすると、同じ場所にだけ日が当たりつづけてしまいます。鉢を回して、まんべんなく日が当たるようにするとよいでしょう。これは春夏の場合、葉焼けの防止にもなります。
冬型多肉植物の種類
代表的な冬型の多肉植物をいくつか紹介します。
アエオニウム
北アフリカなどが原産のアエオニウム。すらりと伸びた茎の先に花が咲いているかのような姿をしています。
葉の色が黒い「黒法師」の他にも、黄色い斑入りの「サンバースト」などがよく流通しています。
他にも、小ぶりな葉が連なる「小人の祭り」もアエオニウムの仲間です。
乾燥には強いので、忙しい人でも手間がかかりません。高温多湿が苦手なので、梅雨時期は風通し良く涼しい場所で管理してください。
▼アエオニウムの詳しい育て方はこちら
メセン
リトープス
リトープスとは多肉植物の総称「メセン(女仙)」の代表的な属の一つ。まるで石のような姿をしています。石のようなリトープスには透き通った「天窓」があり、そこから日光を取り込んで光合成をしています。
休眠前の春先に外の表皮が枯れて、生育期に入る秋頃にその中から新しい葉が出てきて生長していきます。個性的な見た目とは裏腹に菊に似た可愛らしい花が開花します。水やりの回数も少なく、普段の管理が少ないです。生長も非常にゆっくりなので場所も取らず長く楽しめるのではないでしょうか。
▼リトープスの詳しい育て方はこちら
コノフィツム
南アフリカやナミビア原産のコノフィツム。リトープスと同様に菊に似ていてピンク、オレンジ、白、黄色の花が咲きます。
足袋のようなシルエットの足袋型、ふっくらまん丸の丸型、鞍型などあります。
小型の種類は根が弱いため、春〜夏の休眠期に完全に断水すると乾燥に耐えられず枯れてしまうことがあります。特に夏の高温期は乾燥しやすいので、様子をみて土を湿らせる程度の水やりをしてください。その場合は気温が下がる夕方以降に水やりをしてください。
▼コノフィツムの詳しい育て方はこちら
クラッスラ
クラッスラ各生長期に種類が分かれています。
冬型のクラッスラは「ダルマ緑塔」、「玉稚児」などが秋冬型とされています。
「キムナッキー」「星乙女」などは春秋型、「カネノナルキ」や「ゴーラム」、「火祭り」は夏型です。
▼クラッスラの詳しい育て方はこちら
春秋型と夏型多肉植物の冬越し
ここでは簡単に冬型以外の多肉植物の冬越しで気をつけたいことをまとめました。基本的には冬型の管理と大きく違うことは少ないと思います。
水やりは控えめに
冬は休眠期なので、水やりは控えて暖かい場所に置いてください。完全に水やりをしないのではなく、土が乾いてから4〜5日経ってから土が湿る程度の水やりをします。時間は昼間の暖かい時間がベストです。
暖かい場所に移動する
種類や、環境によっては屋外で越冬できる場合もありますが、霜に当てないようにしてください。簡易温室などを使うのもよいでしょう。その場合、日中は気温が高くなりすぎることもあるので様子を見て温室を開けて調整をするように。
気温が低くなる時や、積雪予報などがある場合は室内に取り込むのが安全です。 多肉植物は凍ってしまうと、傷んでしまった部分は元に戻ることはありません。予報の気温より余裕を持って暖かい場所へ移動することをおすすめします。
多肉植物は順調に育てば、増やしたり寄せ植えしたりと楽しみ方も増えていきます。育てる、飾る、増やす、アレンジする。自分なりの多肉植物の楽しみ方を探してみては。
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