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ストームグラスを手作りしてみよう! 見方や仕組みも紹介

ストームグラスの作り方と見方や結晶が変化する仕組みを紹介します。ストームグラス作りは、大人も子供も楽しめる科学実験です。

目次

天気で変化する? ストームグラスとは

ストームグラスとは

ストームグラスとは、19世紀に天気を予想するために使用されていたという道具で、天気管や気象管とも呼ばれます。

発明者はわかっておらず、諸説ありますが、18世紀のイギリスで考案されたといわれています。19世紀には、イギリス海軍の軍人であり、気象学者であったロバート・フィッツロイにより、航海の際に船に持ち込まれ、使用されていたそうです。長期間の航海では、嵐などの天候は命に係わる問題。天気を予想することは、とても重要な作業でした。

ただし、残念ながら、ストームグラスによる天気予報には、科学的根拠はないとされています。それでも、ガラス瓶の中で透明な溶液に結晶が浮かび上がる様は、見ていて美しく、観賞用やインテリアとして人気があります。

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ストームグラスの見方と仕組み

ストームグラスの見方と仕組み

ストームグラスの仕組み

ストームグラスは、エタノールと純水の2種の液体に、しょうのう、塩化アンモニウム、硝酸カリウムを混ぜあわせて溶かしたものをガラス容器に入れ、液体の透明度、結晶の形や現れ方で、少し先の天気を予想します。結晶は、気温、湿度、気圧などによって変化すると考えられていますが、その仕組みは定かにはなっていません。薬品を溶かした液体なので、温度が上がると薬品が溶けて結晶が減り、温度が下がると溶け残った結晶の量が増えるというのは、間違いないようです。

例えば、気温の高い日は結晶が低い位置に沈み、気温の低い日は結晶が増えて、液体が白く濁ります。ただし、結晶と天気の解釈は幾通りかあり、どれが正解なのかは明言できません。また、管理する環境によっても変化の度合に差が出るといわれています。

ストームグラスの見方一覧

・晴れの日は、液体が透明になり、結晶が沈む

・雨の日は、細かい星のような結晶が浮くか、針葉樹のような結晶ができる

・嵐の日は、葉のような大きな結晶ができたり、液体が白く濁る

・雪の日は、細かな星のような結晶が上の方まで浮き上がり、液体が白く濁る

・気温の高い日は、結晶が低い位置にある

・気温の低い日は、結晶が高い位置まで増えるか、液体が白く濁る

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ストームグラスの作り方

ストームグラスの作り方

ストームグラスを自宅で簡単に作る方法を紹介します。硝酸カリウムなどの危険物を使用せずに、手に入りやすいもので作るので、安心して小さなお子さんと一緒に楽しめます。

※しょうのうは、着物用防虫剤に使用されているもので、ドラッグストアなどで購入できます。しょうのう100%であることを確認して購入してください。

用意するもの

ストームグラスの材料

  • しょうのう 15g
  • 無水エタノール 45ml
  • 精製水 50ml
  • ガラス瓶 100ml以上のもの
  • 計量カップ
  • スケール
  • 混ぜるための容器
  • マドラーや割りばし
  • ろうと(あれば)

作り方

① 15gのしょうのうを容器に入れ、細かく砕く

② 砕いたしょうのうに、無水エタノールを注ぎ、混ぜる

③ 湯煎にかけて、透明になるまでしっかりと溶かす

④ 無水エタノールとしょうのうを混ぜた溶液が透明になったところに、精製水をゆっくりと注いで、出来上がり

ろうとがあれば、ろうとを使って、好みのガラス瓶に移し替えましょう。なければ、こぼれないように、気をつけて移し替えてください。

精製水を加えると、結晶が現れて、液体が真白になります。この瞬間が一番楽しいところです。見逃さないようにしましょう。作成後、数日かけて、結晶が落ち着いていきます。経過観察を楽しみましょう。

ストームグラス作りのコツと注意点

・無水エタノールを使用します。作る際には、火気に気をつけて、火や発火しやすいものの近くでは作業をしないようにしてください。

・しょうのう100%の防虫剤は、取り扱いのないお店も多いので、事前に問い合わせてから買い物に行くことをおすすめします。

・しょうのう特有の匂いが苦手という方も多いと思います。窓を開けて、換気をしながら作業をしてください。

・結晶が落ち着いて、変化が見られるようになるまでに、1~2週間程度かかります。振ってもあまり変わりません。気長に待つようにしてください。

・結晶の量を調整するには、精製水を多くすると結晶が増え、無水エタノールを多くすると結晶が減ります。まずは1:1で作ってみて、好みで調整してください。

しょうのうとは

しょうのうとは、クスノキの精油から抽出される結晶のこと。カンフルともいいます。独特の強い香りが特徴で、天然の防虫剤として使用されています。

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ストームグラスの取り扱いや飾り方

ストームグラスの取り扱いや飾り方

ストームグラスは、温度や湿度によって変化するもの。極端に室温が変化するような場所を避けて、飾りましょう。ガラス瓶は落ちて割れてしまう心配もあります。安定する場所に飾ってください。

無水エタノールが入っているため、揮発性が高く、引火しやすいという特徴があります。落として割ってしまったら、発火の恐れがあるものを離し、速やかに拭き掃除をしてください。

また、誤って飲んでしまうようなことがないように、小さなお子様の手の届かない場所に置き、飲み物と誤解されることのないように管理してください。

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ストームグラスは、インテリアとして人気のあるアイテムです。ガラス瓶の中で変化する白い結晶は、いつまでも眺めていたくなるような魅力があります。この機会に自分で作って、天気と結晶の変化を観察して、遊んでみませんか。

 

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