8月の庭で咲く花や花木と暑い真夏の庭仕事
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8月の庭は、夏真盛り。夏の強い日差しに負けずに花を咲かせる、一年草と多年草、花木、8月にやっておきたい庭仕事を紹介します。
目次
8月の庭で咲く一年草
アサガオ
アサガオは、夏の朝を代表するような花。つるを伸ばしてろうと状の花を咲かせます。花は、同じ株でも微妙に濃淡に差があったり、差し色が入ったりと変化があるので、毎日眺めてもあきません。
ポーチュラカ
ポーチュラカは、ポップな色の花と明るいグリーンの葉の組み合わせが、夏らしくてかわいらしい草花。夏の強い日差しに耐え、毎日たくさんの花を咲かせます。1株でピンクや黄色、オレンジ色など、色とりどりの花を楽しめるお得感もあります。
ジニア
ジニアは、夏の間中たくさんの花を咲かせるキク科の一年草。夏の強い日差しにも、多少の乾燥にも負けず、毎日花を咲かせます。開花期間が長く、初夏から秋まで咲き続けることから、和名を百日草といいます。
ヒマワリ
ヒマワリは、夏のお日様と同じような、大きくて明るい色の花を咲かせる一年草。大きなものは、草丈2m以上まで生長します。花の後にできる種は、炒って外側の皮をむいて食べたり、ハムスターやリスなどのペットと分け合ったりすることができます。
ペチュニア、サフィニア
ペチュニア、サフィニアは、夏の間ほぼ休みなく花を咲かせ続ける一年草。草丈低く、広がっていくので、花壇の手前や、コンテナの縁に植えるとこぼれるように咲く姿がきれいです。
フウセンカズラ
フウセンカズラは、風船を思わせる実がかわいらしく、人気のあるつる植物です。生育旺盛で、5月に種まきをすれば、7月には大きく繁って花を咲かせ、8月には花と実の両方を楽しむことができます。薄い葉は、程よく光を通すので、日差しを遮り過ぎることもなく、グリーンカーテンにうってつけです。
8月の庭で咲く多年草
カワラナデシコ
カワラナデシコは、秋の七草に数えられていますが、初夏から秋まで咲き続ける多年草。ほぐれたような花びらや、すっと長い茎が、風に揺れる姿が涼しげな花です。
キキョウ
キキョウは、星形の花と、風船のようなつぼみが魅力の多年草。秋の七草の1つですが、初夏から秋まで咲く花です。夏の強い日差しをものともせず、紫や白、ピンクの優しい色の花を咲かせます。
メドーセージ
メドーセージは、濃い青紫色の花が涼しげなサルビアの仲間。初夏から咲き始め、夏の盛りも花を絶やしません。目を細めたくなるような強い日差しの下で、華奢な茎を風に揺らしながら咲いている様子は、とても優雅です。
ヒオウギ
ヒオウギは、英名をレオパードフラワーというように、ヒョウ柄のような斑点のある花びらが特徴。黄色やオレンジ色の花は、夏の太陽の光を跳ね返すような明るさです。
フジバカマ
フジバカマは、旅する蝶アサギマダラが寄ってくる花として有名。秋の七草に数えられますが、夏から咲き始めます。フジバカマそのものは絶滅危惧種になっているため、流通しているものの多くは近縁種です。近縁種でもアサギマダラは寄ってくるそうなので、庭に1株植えてみませんか。
ペルシカリア
ペルシカリアは、タデ科ペルシカリア属の総称。品種が多く、高性から矮性まであります。草丈高く、大きな花を咲かせるアンプレクシカリウスは、グラス類と合わせて庭に植えると、風を感じるような景色を作ってくれます。
モナルダ
モナルダは、花火のようなフォルムが美しい花を咲かせるハーブ。ミツバチが寄ってくるので、ビーバームという別名もあります。花色は、赤やピンク、紫、白など。全草に芳香があるので、お手入れの際に、葉茎に触れて香りを楽しむことができます。
ルドベキア
ルドベキアは、黄色やレンガ色の花が印象的なキク科の花。品種によって一年草と多年草があります。最近人気があるマキシマや、よく分枝した先にたくさんの花を咲かせるタカオなどが多年草です。
ユリ
ユリは、花姿、香り、どれを取っても美しい夏の花。8月の庭では、クルマユリやオニユリ、ヤマユリ、スカシユリなど、多くのユリの花を楽しむことができます。花色のバリエーション、咲き方など、それぞれの個性が豊かなので、庭の雰囲気に合ったユリを探してみませんか。
ワレモコウ
秋の花というイメージの強いワレモコウは、夏から咲き始めます。赤みを帯びたこげ茶色の花が有名ですが、白やピンクの花を咲かせる品種もあります。目から涼を感じるような花です。
8月の庭で咲く花木
コマツナギ
コマツナギは、小さなフジのような花を咲かせるマメ科の落葉低木。コマツナギという名前の由来は、昔、この木に馬をつないだからだとか。低木といっても草丈60~80cm程度と低いので、草花のような印象です。横に伸ばした枝の途中から、くっと上を向くように花を立ち上げる様子がかわいらしい花です。
サルスベリ
サルスベリは、夏にたくさんの花を咲かせる落葉高木。百日紅という別名もあるほど、開花期間の長い花です。花色は、白、ピンク、紫など。風が強い日に木の下にいると、フリルのような花びらが降ってくる様は、例えようのない美しさです。
ブッドレア
ブッドレアは、香りの良い花を咲かせる落葉低木。花に蝶が集まることから、バタフライブッシュという素敵な別名を持っています。花色は紫、白、ピンク、オレンジ色、複色などがあります。
ムクゲ
ムクゲは、暑い夏にたくさんの花を咲かせる落葉低木。花は一日花ですが、毎日たくさんの花を咲かせるので、夏の間中楽しむことができます。あまり枝を横に広げない樹形なので、スモールスペースや狭い庭でも気軽に育てられます。
8月の庭仕事
8月の水やりは早朝と夕方
夏の水やりは、まだ涼しい早朝か、気温が下がり始めた夕方に行うようにしましょう。気温が30℃を超えると、土の中に染み込んだ水分が熱せられて、温度が上がり、根に負担をかけてしまいます。
また、暑いということは、それだけ水分の蒸発も早いということ。早朝に水やりをして、夕方もう一度、乾き具合を確認してもやり過ぎではありません。
病害虫対策
乾燥が続くとハダニが発生します。葉の色が悪くなっていたり、白っぽくなっていたら、葉の裏を確認してください。小さな赤いクモのような虫がいたら、それがハダニです。水をかけて洗い流せば駆除できます。ミントなど、ハダニがつきやすいものは、水やりの際に葉にも水をかけて予防するようにしましょう。
他にも、コガネムシやカメムシなど、夏は害虫の被害にあいやすい時期です。庭のパトロールを忘れないようにしましょう。
肥料は控えめに
夏の暑さは植物にとっても辛いもの。高温多湿の時期は、休んでいる植物も多くあります。肥料を施しても、吸収できず、根を傷めてしまうこともあります。生育の様子を見て、控えめに施すようにしましょう。
切り戻し
サフィニアやペチュニア、ジニアなど、開花期間の長い花は、酷暑の8月に、1度切り戻しを行うことで、秋の開花を促します。切り戻しをすると、1か月ほど花を減らしますが、初秋にまた勢いよく咲きそろいます。
夏の収穫
8月の庭仕事の醍醐味は、何といっても夏野菜の収獲です。ナスにトマト、きゅうりなど、毎日のように収穫できます。夏に急成長するバジルもどんどん摘んで、バジルソースにしたり、乾燥や冷凍保存しておけば、長く楽しむことができます。
8月の庭仕事は、水やり、病害虫対策、収獲と、やることがいっぱいです。そうはいっても、人間にとって危険な暑さですから、高温になる日中を避けて、きちんと水分を取って、自分を大切にしながら、庭も大切にしてください。
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