セリ(芹)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- セリ(芹)
- 学名
Oenanthe javanica
- 英名
- Japanese parsley
- 科名
- セリ科
- 属名
- セリ属
- 原産地
- 日本
セリ(芹)の特徴
セリ(芹)は20~40cm位まで草丈に伸びるセリ科の多年草です。セリ(芹)の別名は、根白草(ねじろぐさ)ともいい、春の七草のひとつです。水田や湿地などで自生しています。
春から夏にかけて、茎の根の際から這うようにランナーが出て、各節から根が出てきます。花の季節は7月で、小さくて白い花が咲きます。耐寒性があり、多年草のため毎年収穫できる、育てやすい野菜です。
田の畔(あぜ)で摘むセリ(芹)を田芹(たぜり)、野生のセリ(芹)を野芹(のぜり)といいます。
セリ(芹)は種の発芽率が悪いため、苗から育てることが多いようです。スーパーで売っている根がついているセリ(芹)を植えてもよく育つ日本原産の野菜です。
各地で自生しているため、野生のセリ(芹)を収穫して食したいところですが、大変有毒なドクゼリとの区別は初心者にとっては難しいかもしれません。ちなみにドクゼリは草丈が食用のセリ(芹)と比べて大きく、1m位まで達します。地下茎は緑色で、節間がタケノコのように中が空洞になっています。誤食すると、嘔吐、下痢、けいれん、呼吸困難などの症状があらわれるため、判断できな場合は食用として採取しないようにしましょう。
セリ(芹)は春に若い茎や柔らかい若葉を収穫します。別名根白草(ねじろぐさ)ともいうセリ(芹)の根は、泥をしっかり落とすと、真っ白でシャキシャキとした味わいです。仙台のセリ鍋は、そのセリ(芹)の根まで使用するお鍋です。
セリ(芹)の詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 20~40cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | やや強い |
花色 | 白色 |
開花時期 | 7月~8月 |
セリ(芹)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
収穫 |
セリ(芹)の栽培環境
日当たり・置き場所
セリ(芹)は日当たりの良い環境、または半日陰の湿度の高い土質を好みます。
温度
耐寒性には優れていますが、10 ℃以下になると生長が鈍ります。暑さにはやや弱いです。
用土
肥沃な土壌を好みます。元肥を施し、しっかり耕運しましょう。
セリ(芹)の育て方のポイント
水やり
乾燥には弱いので、水やりは土が乾かないようにたっぷりと与えましょう。
肥料
元肥重視で特に追肥は必要ありませんが、葉が黄色くなったり草勢が落ちているときに追肥をしましょう。
病害虫
他の野菜と比べると病害虫の害はあまりありません。
セリ(芹)の詳しい育て方
選び方
葉が痛んでいない苗を選びましょう。
種まき
セリ(芹)は種の発芽率が他の野菜と比べてあまりよくないため、種ゼリといって、ランナーを1,2節の長さに切断したものか、苗を植え付けます。
植え付け
種ゼリを畝の上に、均一にばらまいていきます。その上から軽く覆土し、乾燥しないようにたっぷり水をかけます。
植え替え・鉢替え
セリ(芹)の根は直根性のため、移植を嫌います。
花
白くて小さな花を咲かせます。
収穫
草丈が25~30cm位になったら株ごと抜き取り収穫します。
または、根元を残して外葉から収穫すると、長い間収穫することができます。
冬越し
セリ(芹)は耐寒性に優れていますが、10 ℃以下になると生長が鈍りやすいため、冬はビニールや寒冷紗などで覆い、保護するとよいでしょう。
セリ(芹)のリボベジ栽培
セリ(芹)は、畑栽培だけでなく、ベランダでも簡単にプランターで育てることができます。
もっと気軽な栽培方法は、買ってきた根の付いたセリ(芹)で「リボベジ(再生野菜)」として水耕栽培することも可能です。キッチンガーデンの第一歩として、簡単に育てられますのでお試しください。
リボベジ栽培の方法
1.セリ(芹)の根元を5cmほど残します(新芽を残しましょう)。
2.器にセリ(芹)の根元を入れ、水を注ぎます。その際、セリ(芹)が水に浸かりすぎると、腐りやすくなります。セリ(芹)の根が水に浸る程度の水の量を心がけましょう。
3.水は毎日取り換えましょう。特に夏場は水が腐りやすく、菌が繁殖しやすいため、こまめに取り換えましょう。
4.容器やセリ(芹)の根元にぬめりがないように、綺麗に洗いましょう。
5.腐ってしまったセリ(芹)は、すぐに破棄しましょう。
6.菌の繁殖に注意し、薬味のような生食は避け、必ず火を通しましょう。
7.引き続き育てたい場合は、土に植えて栽培することをおすすめします。