クリンソウとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- クリンソウ
- 学名
Primula japonica
- 英名
- Japanese Primrose
- 和名
- 九輪草
- 科名
- サクラソウ科
- 属名
- サクラソウ属
- 原産地
- 日本
クリンソウの特徴
クリンソウは、サクラソウ科の日本原産の耐寒性多年草。数多くの種類があるサクラソウの中では大型で、山野や林の少し湿った場所に自生し、春から初夏に輪生状に数段ついた花が下から上に咲き進みます。
下葉の中心から花茎が伸び、輪生状に数段重なるように花がつく様子が、仏閣の屋根の頂点にある「九輪」に似ていることが名前の由来です。
花色はマゼンタピンク(濃い赤紫)が一般的ですが、ピンクや白もあります。下葉や木々の若葉や青葉の明るい緑色の背景の中で、発色の良い花色が浮き立つように見え、群生する光景は息を飲む美しさです。
なお、黄色い花のキバナクリンソウ(Plimura helodoxa)やキバナノクリンザクラ(Primula veris)は、プリムラの仲間ですが分類的には別種です。
クリンソウの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 30~90cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 濃い赤紫、朱赤、ピンク、白 |
開花時期 | 4月~6月 |
クリンソウの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
植え替え |
クリンソウの栽培環境
日当たり・置き場所
クリンソウは森の中の水辺付近などの半日陰程度の場所に自生している植物です。高温多湿と乾燥を嫌うため、真夏に強い直射日光や西日が当たる場所を避け、落葉樹の足元のような環境が適しています。
用土
水はけが良く、かつ保水性もある肥沃な土壌を好みます。
鉢植えは、草花用か山野草の培養土で栽培可能です。
クリンソウの育て方のポイント
水やり
クリンソウは少し湿った環境を好みます。
地植えは、植え付け直後以外は水やりの必要はありませんが、乾燥した日が続くようなら様子を見て与えましょう。
鉢植えは、鉢の表面が乾いたらたっぷりと与えます。夏は鉢の置き場所を移動させるなどの工夫をし、乾燥しすぎないようにしましょう。ロゼット状の葉は中心に水をかけると水が溜まりやすくなるので、水やりは中心を避けて土に与えることを意識して行いましょう。
肥料
過肥の必要はありません。
自然の循環ができている土ならば与えなくても開花します。花付きや生育状態を見て与えるか判断しましょう。
鉢植えは、春から初夏と秋に緩効性肥料もしくは液体肥料を与える程度で十分です。
クリンソウの詳しい育て方
選び方
葉が美しい色の苗を選びましょう。花芽が上がっているものなら購入した年から花を楽しむことができます。
植え付け
2月~3月か10月が植え付け適時です。大型の多年草で、適所に植えれば自然に群生します。隣の植物との間隔は余裕をもって取りましょう。
植え替え・鉢替え
2月~3月か10月が植え替え時です。生育旺盛なので、鉢植えは1~2年に一度、一回り大きめな鉢に植え替えるか、株分けを行いましょう。
花
クリンソウの開花期は4月~6月です。ロゼット状に広がる葉の間から花茎を伸ばし、桜のような5枚の花びらの花を茎の周りに輪生状に咲かせます。すべての花が終わった茎は、根元でカットしましょう。
夏越し
クリンソウは丈夫な性質で適所に植えれば特別な手入れの必要はありません。夏の暑さと乾燥が苦手なので、温暖地で栽培する場合は夏場の鉢の置き場所を工夫し、土を乾燥させすぎないように注意します。
冬越し
特別な冬越しの作業はありません。冬は地上部が枯れたようになりますが、春になると再び芽吹きます。乾燥を嫌うため、鉢植えは冬の間も鉢の表面が乾いたタイミングで水を与えましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けと種で増やすことができます。