植物も冬支度!宿根草とハーブの冬越し
金子三保子
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師走に入り、紅葉の見ごろもそろそろ終わり、落ち葉の季節となりました。この季節の花壇の風景は見た目にはとても地味ですが、庭仕事としては植物の冬越しの時期のため、とても忙しい時期です。今回は、宿根草とハーブの冬越しと、連続してご紹介しているトレリスに這わせているオキナワスズメウリとミニトマトの様子をご紹介します。
目次
宿根草とハーブの冬越し分類
一般的に植物の冬の寒さに耐えられる区分(耐寒性)は下記の3つに分類されます。
育てている宿根草とハーブの耐寒性を調べておいて、それぞれの植物にあった冬の管理方法をすると越冬する確率が高まります。
耐寒性あり
0℃以下の寒さでも外で耐えらえる。
半耐寒性
0℃前後の寒さでも大丈夫ですが、霜には弱いので霜よけや軒下に鉢を移動させるなどの管理が必要。
非耐寒性
最低 でも7~10℃以上の温度が必要なので、地植えした植物は鉢上げをして軒先や室内に取り込む必要がある。
冬越し作業の時期
育てている植物が上記の3分類のどれに区分するかを調べておいて、朝晩の気温が10℃を切ったらそれぞれの植物に合った管理場所に移動するなどの冬越し対策を始めます。木枯らし1号や紅葉などを目安に作業に入ると、その年にあった時期に作業ができます。
夏から咲き続けてきた一年草は今年で終わりですが、多年草、宿根草はきちんと手入れ、冬越しをすれば、年々大きな株に育ちます。多年草、宿根草が見事な株になるのは、3年目以降くらいからと言われています。
宿根草の冬越し
丁字草は淡いブルーの星型の花を咲かせる宿根草で、東京だと5月の上旬ごろが開花時期です。植えっぱなしで大丈夫な花で、切り花でも短期間出回っています。丁字草は宿根草なので、晩秋に冬越しをかねて今年の花茎を剪定します。
丁字草の剪定
丁字草は、木枯らしが吹くくらいの気温になると、葉っぱが黄色くなってきたり、ドライフラワーの様に枯れた状態になります。そのタイミングで地際で剪定します。
晩秋の丁字草。葉っぱが黄色くなってきます。
完全に枯れたような見た目になります。
葉が黄色くなったり枯れてきたら、地際でバッサリと冬越し剪定します。丁字草の場合は、その年に出た茎は1年で終わり、毎年春に新しい茎が地面から出てきて、初夏に花を咲かせます。
今年の茎から来年花が咲くことのない宿根草は、冬前に地際で今年の花茎をカットして、茎を更新させていきます。
写真より短く剪定してもよいのですが、他の植物を植える時に、丁字草の根を傷つけないように、わざと茎を残して目印にしています。東京だとこのままでも越冬しますが、寒さが厳しい地域は、剪定した茎の上に落ち葉やワラなどでマルチングをすると、寒さの保護になります。
ハーブの冬越し
タイムは株元が汚くなったら切り戻すと、しばらくすると新しい芽がでてきます。花の咲く直前に剪定すると、つぼみを切ってしまうことになりますが、それ以外の時期だったら、年に数回、株元が乱れたら切り戻すときれいな株を保ちます。
タイムの切り戻し
タイムは耐寒性のある常緑のハーブなので、外で越冬するハーブですが、2017年は10月がほとんど晴れず雨ばかりという気候だったので、鉢植えのタイムの株元がボロボロになってしまったので剪定をしました。
切り戻し完了。
剪定後に鉢をひっくり返したら、既にこんなに根が出ています。このタイムは今年の初夏に植え替えたのですが、半年でこんなに根が出てしまいました。鉢植えで育てている植物は、写真のように根が出てきたら植え替えのサインです。植え替えは春か秋の陽気のいい時期にした方がいいので、来春に植え替えることにします。
夏の植物の冬の様子
オキナワスズメウリとミニトマト
夏から連続でご紹介しているオキナワスズメウリとミニトマトの様子をご紹介します。
12月3日現在、まだ外で元気に育っているミニトマト。まだ花も咲いています。外でも色づくので、露地で色づかせてから、室内で追熟して加熱用で使っています。
枯れるまで育ててみるつもりですが、今年はいつまで持つでしょうか。毎年11月くらいで抜き取ることが多いのですが、今の時点で記録更新中です。
今年は無事、実が大きくなったオキナワスズメウリ。写真のように丸くなったら、いつ収穫しても大丈夫です。グリーンから赤へ色づくのでクリスマスの飾りにぴったりです。
いかがでしたか?春苗も本格的に出回り始めて新しい苗に目がいく季節ですが、宿根草は、しめくくりの冬越しをすると年々株が見事になりますよ。次回はレモングラスやブラックベリーの冬越しをご紹介します。
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