前田有紀の一“花”言vol.32「ラン」~華麗な花の魅力と飾り方のポイント
LOVEGREEN編集部
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今年も大盛況のうちに幕を閉じた『世界らん展2019』。そこで今回は世界らん展にちなんで、ランの魅力や飾り方のポイントを前田さんに聞いてみました。
品種は1万種以上。種類の豊富さがランの魅力
前田さんとランとの関わりは、初めて世界らん展に参加した昨年からだったそうです。
「参加することが決まった頃から少しずつランを勉強するようになりました。調べていくと、すべてのお花のなかでもランは群を抜いて品種が多いことを知って。その数はざっと1万種以上。読者のみなさんにとっても馴染みのある胡蝶蘭から、ユニークなフォルムをした食虫植物まで。“これもランなの!?”と思ってしまうほど、色も形も違う品種の多さにびっくりしましたね」
丈夫で長持ちするから初心者にもおすすめ
ランの特長は、品種の多さだけではありません。丈夫で花持ちがいいという点でも、初心者の方におすすめしたい花だと前田さんは語ります。
「一見デリケートなお花だと思われがちですが、じつは私たちが思っている以上にランはずっと丈夫なんです。切り花としてお部屋に飾っても長持ちするし、暑さにも強い。なので、暖房の効いた室内に飾っても簡単にはへこたれないんです。ただし、暖房の風が直接当たる場所は避けてくださいね」
飾り方次第で表情を変えるシンビジウム
前田さんのお気に入りは、シンビジウム。
「インパクトがあるお花だから、一輪で飾っても華があるし、他のお花とも相性抜群。飾り方次第でさまざまな表情に変化するから個人的に大好きなんです」
このように水の入ったガラスボールに花を浮かべるだけで、涼しげなインテリアに早変わり。
「テーブルに飾ればいつもの食卓が華やぎますし、器が低いからお子さんがいるご家庭でも安心して飾れます」
鮮明で美しい花色が魅力のモカラ
こちらはモカラ。花持ちがよく、切り花としても手頃な価格で手に入ります。
「ピンクだけでなく、赤や黄、オレンジ、紫などカラーバリエーションが豊富なのも特長。どの色も鮮明で美しい花色なので、一輪で飾ってもいいですし、他のお花と合わせても可愛い印象になります」
ランを際立たせる優秀な名脇役たち
複数の花をまとめて生けるときは、主役と脇役を決めることが大切。一輪でも豪華なランは、主役として飾ってあげましょう。その他は、グリーンや小花を選んでランを際立たせてあげてください。
「この連載でも数多く登場しているユーカリ。どのお花とも相性がいい万能タイプなので、一緒に生けるグリーンに迷ったら、まずはユーカリを選んで間違いはないでしょう。また、今回の小花にはしなやかな枝にビタミンカラーの花を咲かせるエニシダをチョイス。細かくて繊細なお花を合わせるだけで、メリハリの利いた印象になりますよ」
〈ランを飾る場所〉
ランは寒さに弱いので、暖かい室内を好みます。直射日光は避けて飾ってあげるときれいに長持ちするでしょう。
「花が満開になれば、玄関など日当りの悪い場所でも管理ができます。ご自宅のよく目に付く場所に飾って、華やかな見た目と、優しい香りに癒されてみてください。あっという間に、ランの虜になりますよ!」
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引き続き、隔週金曜日に前田さんの連載の「前田有紀の一花言」を配信。
フラワースタイリスト
前田有紀
2013年イギリスに留学し、帰国後フラワースタイリストとして活躍。イベント装飾やブーケやアレンジメントの制作を手がけ、雑誌やSNSなどでメディアを通して花と緑のある暮らしを提案している。
Facebook/前田有紀『一日一花』
instagram/@yukimaeda0117
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