柱サボテンとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • 柱サボテン 鬼面角
植物名
柱サボテン
学名

Cactaceae

和名
仙人掌
科名
サボテン科
属名
種によって異なる
原産地
南米・メキシコ・アメリカなど

柱サボテンの特徴

サボテンはサボテン科の植物でアメリカ、メキシコ、中米が原産。乾燥した砂漠や、雨の少ない土地、高山などの他の植物が育ちにくい過酷な環境でも生育できるよう、茎に水と栄養分を蓄えていて、特徴はトゲの部分に綿毛のような「刺座(しざ)」があることです。

柱サボテンとは、特定の一種の名前ではなく、背が高く上に伸びるように生長する形からの総称で、いくつかの種類があります。どっしりとした柱のようなフォルムとトゲが特徴の柱サボテンは、インテリアグリーンとしても人気があります。

主に流通しているのが「鬼面角(きめんかく)」「神代柱(じんだいちゅう)」「竜神木(りゅうじんぼく)」などです。

 

柱サボテンの詳細情報

園芸分類 サボテン
耐寒性 種類によって異なる
耐暑性 強い
花色 白、淡黄、ピンクなど種によって異なる
開花時期 春〜夏

柱サボテンの種類

柱サボテンの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け・植え替え
開花
切り戻し
挿し木

柱サボテンの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりの良いところが適しています。柱サボテンの原産地は様々ですが、強い日差しと乾燥した土地で生育しているものが多いので、たくさん日光に当てましょう。野外の管理も大丈夫です。

日光が足りない場合、先端が細くひょろっとなり美観を損ねるだけでなく、弱い株に育つので気をつけましょう。

ただし、直射日光は「葉焼け」という、植物の日焼け状態になるので注意しましょう。一度焼けてしまった部分は元の色には戻りません。また、風通しが悪いと病害虫の原因になります。できるだけ風通しの良い場所で管理しましょう。

温度

品種によっては寒さに弱い種類もあります。寒さに弱い品種は5℃以上を保っていれば冬越しは可能です。

用土

水はけの良いものを使います。サボテン専門店で取り扱いの専用土や市販のサボテンの土でも可能です。肥料を入れる場合は緩効性肥料を少し混ぜてもよいでしょう。

 

柱サボテンの育て方のポイント

水やり

季節ごとに時間を変えましょう。夏が生長期の種類が多いので冬は水を控えめにします。

土が乾いてから鉢底穴から流れる出るくらいたっぷりと水やりをします。

春・秋・・・午前中

夏・・・夕方~夜。夏の午前中や昼間の水やりは、水の温度も上がるので避けてください。

冬・・・昼間の気温が高いうちに水やりをします。冬はほぼ断水しますが、小さい苗は乾燥で枯れてしまう場合もあります。気温が5℃以上あり、乾燥している場合は月に1回様子を見て水やりをしてください。その場合は気温が上がっている昼間に水やりします。晴れた暖かい日が理想です。低温時に水やりをすると根が傷んだり、根腐れの原因になります。

肥料

基本なくても育ちます。植え替え時に緩効性化成肥料を少量与えてもよいでしょう。休眠期は施しません。

病害虫

カイガラムシ・ハダニ・コナカイガラムシ・ナメクジ・ネジラミに注意しましょう。花芽や、新芽など柔らかいところは害を受けやすいので気をつけましょう。 

カイガラムシ:多肉植物、サボテンにとって厄介な害虫。動く様子もなさそうな姿ですが、ちゃんとした昆虫です。分類学上はカメムシの親戚でこれまでに国内で約400種が発見されており、大きさや形なども様々。カイガラがあるのと、ない種類もいます。様々な植物に発生し、吸汁(きゅうじゅう)します。植物によって、種類は異なりますが、どれも吸汁加害です。カイガラムシはすす病菌が付着したり、様々な病気の原因にもなります。

ハダニ:気温が高いところや乾燥している場所に発生します。暖かい時期に発生しやすく植物の葉から栄養を吸収して弱らせます。また、弱った植物はハダニの被害に遭いやすく、被害も大きくなりやすいです。数が増えて被害が大きくなってくると、葉緑素の不足によって光合成ができなくなり、生長不良になったり、植物自体が枯れていきます。

 

コナカイガラムシ:体長は2mm~3mmくらいのサイズ。綿に包まれたようなフワフワとした見た目をしています。暗い隙間に発生することが多く、乾燥した条件を好みます。柔らかい新芽や生長点も要注意です。

ナメクジ:主に夜間に出てきます。上を這われると跡になり株の美観が損なわれる原因に。這った跡があったら、ナメクジがどこかに潜んでいます。鉢底に潜んでいることもあります。ナメクジは花芽を食べることがあります。見つけ次第捕殺しましょう。

ネジラミ:乾燥している土の根につきやすいです。白い粒状のもので根が覆われています。吸汁性の害虫で生育を阻害します。

柱サボテンの詳しい育て方

選び方

虫がついていないか必ず確認しましょう。形に歪みや変色がなく、鉢と株のバランスが取れているものが良い株です。グラグラとしたものより、しっかりと根がはり、ずっしりとしていて色艶が良いものがよいでしょう。

先端がヒョロッとしているような姿のものは徒長していることが多いです。

徒長とは?

右は通常の生長で左が徒長してしまった姿です。先が細く伸びてしまっています。こちらは日照不足が原因です。

右は通常の生長で左が徒長してしまった姿です。先が細く伸びてしまっています。こちらは日照不足が原因です。

剪定・切り戻し

柱サボテンの背丈が高くなりすぎた場合、切り戻すことができます。太くて立派な鬼面角などは維管束も太くて硬く簡単には切れません。ノコギリを使って切ります。切った後は断面を乾かしてから新しい土に植えます。根付くまではあまり動かさないでそのまま待ちます。切った方の株は横から脇目がでます。

植え替え・鉢替え

植え替えの適期は春と秋です。柱サボテンはトゲがあるので、レザーかラバーのついたグローブを着用して植え替えましょう。根詰まりしている場合は、古い根はカットし整理してから植え付けます。その際、太い根はカットしないように気をつけましょう。万が一、カットしてしまった場合は、しっかりと乾かしてから植え付けます。

根をカットする時、ハサミは消毒してから使用し、使用後も消毒をしてから片づけましょう。梅雨時期、真夏、冬場の植え替えは根が傷む原因になりますので、できるだけ避けたほうがよいでしょう。水やりは1週間から10日後にします。

柱サボテン 鬼面角の花

こちらは鬼面角の花です。順調に生長していると花が咲くことはあります。鬼面角、神代柱の花は夜咲きです。一晩しか開花しません。

 

夏越し

真夏の直射日光は葉焼けの原因になります。日が強すぎる場合は移動させるか、室内の場合はレースカーテン越しに置いたり、窓辺から離したりして調整してください。

冬越し

しっかりと根付いて健康な株の場合は、屋外でも越冬はできます。竜神木は寒さにそこまで強くはないので、室内に取り込むことをおすすめします。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木で増やす方法が一般的です。また挿し木のポイントは、カットしてすぐには挿し木をせず、切り口を殺菌剤で消毒後、数日乾燥させた後に作業に入るのがポイントです。挿し木に使う土は新しい清潔な土を使用してください。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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