ダリアの切り花をおしゃれに楽しむ、生け方と長持ちのポイント
大野茜
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存在感があり華やかな切り花として知られるダリア。お花屋さんでも主役級の切り花として様々な品種が並びます。ダリアの特徴を生かした、おしゃれにセンス良く飾るコツと長持ちさせるために知っておきたいポイントをご紹介します。
目次
- ダリアの特徴(旬の時期や花もちについて)
- ダリアの品種と咲き方
- ダリアに合う花やアレンジメント方法
- おしゃれにダリアを飾るためにオススメの花瓶
- ダリアを長持ちさせるポイント
- おしゃれに切り花のダリアを楽しむためのポイントまとめ
ダリアの特徴(旬の時期や花もちについて)
切り花としてのダリア
その華やかで麗しい花姿から今ではお花屋さんで良く目にするようになったダリアですが、昔は水揚げが悪く切り花の流通が難しいとされていたお花でした。つぼみの状態で切ってしまうと開花が難しく、開花後の出荷になると鑑賞できる日数は儚いものでした。品種改良が進んだおかげで、今では日持ちの不安も解消され多くの種類のダリアが流通しています。
ダリアの旬の時期
ダリアは年中店頭に並んでいますが、ダリアの旬の時期は秋。暑さが過ぎ、涼しくなった9月、10月頃が種類も多く出回る季節となります。様々な色や形、大きさの異なる品種が楽しめるのもこの時期ならでは。
ダリアの花もち
先述のように、切り花として流通できるくらい花持ちが改善されているダリアですが、なるべくダリアを綺麗に長持ちさせるためにも新鮮なものを選ぶことがポイントです。
見極める注意点としては
・一番外側の花弁が萎れていないか
・茎がしっかり固く花の重みで曲がってしまっていないか
・花弁の中心のおしべが露出していないか
などを注意して選びましょう。
ダリアの品種と咲き方
ダリアは大きさ、花弁の形、咲き方でも大きく印象が変わってきます。ピンポン玉より一回り大きいくらいの小輪から、人の顔と変わらないくらい大輪があったり、花弁が短いものから長くうねっているものまで様々な品種があります。
その中でも代表的な品種をご紹介します。
デコラ咲き
舟形の花弁が幾重にも重なった咲き方を指します。花弁が真っすぐ伸びているものをフォーマルデコラ咲き、花弁がねじれているものをインフォーマルデコラ咲きと呼びます。
デコラ咲きのダリアの代表品種
かまくら、ポートライトペアビューティー、マルコムズホワイトなど
ボール咲き(ポンポン咲き)
花全体が球状になっているものを指します。花の大きさが2インチ以上(約5.2センチ以上)のものはボール咲き、2インチ以下のものはポンポン咲きと言います。
ボール咲きのダリアの代表品種
ミッチャン、オズの魔法使いなど
カクタス咲き
カクタス咲きの特徴は外側に反り返った花弁です。花弁の先が内側に曲がったインカーブドカクタス咲き、真っすぐ向いているストレートカクタス咲きなどと花弁の向きによっても分類されます。
カクタス咲きのダリアの代表品種
アジタートなど
スイレン咲き
幅の広い花弁が幾重にも重なり、花弁は丸みを帯びています。睡蓮に似た花を咲かせます。
スイレン咲きのダリアの代表品種
ムーンワルツなど
ダリアに合う花やアレンジメント方法
ダリアは1輪だけでも存在感のあるお花です。ダリアを飾るときは、なるべくダリアを主役にして、引き立てるお花や葉物を選ぶことが初心者でも上手に飾れるポイントです。
短い花弁のダリアは動きが出にくいのでダリアだけだと少し寂しくなってしまいます。つる性の葉物や細く軽いラインのような葉物で動きを出し、自然な風景を出せばおしゃれな雰囲気に。
輪が大きく存在感のあるダリアは茎の部分が寂しく感じるので、大きめの葉で茎の部分にボリュームを持たせたり、本数を増やしていろんな方向を向かせれば奥行きが出てセンスあるあしらいになります。
おしゃれにダリアを飾るためのおすすめの花瓶
真っすぐの茎から丸く花をつけるダリアですが、初心者には少し飾りにくい印象があるかもしれません。飾る花瓶次第で和風にも洋風にもアレンジできます。お部屋の雰囲気に合わせてダリアを楽しみましょう。
重心が下にある口の細い花瓶
ダリアは花に重みがあるので口が広いと花の重みでコロコロと動いてしまいます。花瓶を移動するときにとても不安定なのでなるべく口が細くなっている花瓶で安定させます。口が細くても全体が細長い筒状のものだと、しっかりと底に重みがあるものを選ばないと花の重みで倒れてしまうことがあるので気を付けて。
水盤のような浅いお皿型の器
ダリアは茎に対して横向きに咲く花が多いです。また茎が固くしっかりしているので花の向きを変えようと花首を無理に曲げようとすると簡単にポキッと折れてしまいます。せっかくのダリアが折れてしまったらそのままお花を水に浮かべましょう。水に浸かってしまう花弁は腐れやすいのでなるべく涼しい場所で飾るのがポイントです。
ダリアを長持ちさせるポイント
品種改良により花持ちがよくなったダリアですが、おうちで飾るときもなるべく長持ちさせたいですよね。ダリアを長持ちさせるにはいくつかポイントがあります。
花屋から持ち帰ったら、水切りで切り戻し
水切りとは茎を水の中につけたまま茎をカットすることを言います。水に浸かっているので切った瞬間に水圧により水が送り込まれ水が上がりやすくなります。茎をカットするときは斜めに切り、水を吸う面積を広げます。
花瓶の水はこまめに替えて、延命剤を入れる
基本中の基本ですが、花を長持ちさせるには花瓶の中を清潔に保つことと栄養を与えることが一番効果的です。
茎についている葉はなるべく落とす
ダリアの茎に葉がついている場合は葉を茎から枝分かれしている根元からカットします。葉は水揚げが悪く先の方からチリチリに枯れてくるのでなるべく落として花に水が行くようにします。
ダリアの外側の花弁が萎れてきたら抜かないでカットする
蕾から一番最初に開く花弁は一番早く萎れます。萎れたからと言って花弁を抜いてしまうと、ほかの花弁もつられて抜け落ちてしまうので根元はのこしてハサミでカットするようにします。
ミラクルミストを噴霧する
ダリアや湿地性カラーなどの球根系の切り花に使用するクリザール社のミラクルミストで花弁の変色や萎れを抑制し品質を保ちます。お花全体にシュっと吹きかけるだけで楽にお手入れができます。
おしゃれに切り花のダリアを楽しむためのポイントまとめ
ダリアを楽しむ方法をご紹介してきました。ポイントを振り返ってみましょう。
・ダリアの旬の時期は秋。秋になるとより多くの品種のダリアに出会える確率が高まる!
・新鮮なダリアを見極めて、鮮度と花持ちを楽しむ。
・合わせる花でダリアの魅力を引き立て、ダリアの花あしらいを楽しもう。
・おうちの雰囲気や飾る場所に合わせて花瓶の装いを変え、また違った雰囲気に。
・すぐ枯れてしまわないように、お手入れをしてより長く花を楽しむ。
切り花として普及するようになったダリアですが、より花持ちが良くなるように、また新しい色や形などの品種改良が行われ、今後も新たなダリアが続々と出てくることが期待されています。花弁がねじれていたり、色が綺麗なグラデーションになっていたり。品種の違いだけでも十分に楽しめるお花ですが、ぜひ手に取っておうちに飾って、自分なりのあしらいで楽しんでみてください。
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