前田有紀の一“花”言vol.80「春の花」〜一足早く春の訪れを感じましょう

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フラワーアーティストの前田有紀さんが、一家言ならぬ一“花”言と称して、その時期に気になる旬のお花や魅力、そして前田さんならではのアレンジ術などをお届けするこちらの企画。vol.80は「春の花」をご紹介!一足早く、春の訪れを感じましょう。

目次

年明けからすぐに楽しめる春の花

2021年も残すところ、あとわずかです。冬の寒さも本格的になってきて師走の日々を駆け抜けています。花の市場では、早くも春の花が出回り始めて、彩りが美しく、心ときめくシーズンがスタートしています。今回は、年明けすぐから楽しめる少し先の季節の”春”におすすめのお花をご紹介します。

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花開く姿が可愛いチューリップ

春といえばの代名詞チューリップは、ユリ科のお花。日本では、新潟や富山などから関東に届くものがとても多いです。新潟市では市の花に”チューリップ”が制定されています。日本でオランダから輸入した球根を最初に栽培したのが新潟なんだそうです。

咲き方に特徴があるものも増えて、ぐんと魅力が増したお花の一つです。すっと縦に伸びるラインが綺麗なので、自宅で飾る時は、チューリップはチューリップだけで、とコーディネートすることが多いです。水の中でもぐんぐん茎を伸ばしていくので、飾りながら変化を楽しむことができますよ!葉っぱは傷みやすいので、破れてしまったらハサミで優しく取り除いてあげましょう。

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毎年進化が楽しい染めスイートピー

「甘い豆の花=sweet pea」という名前の通りの甘い香りとフリルのような優美な花びらが魅力のスイートピー。

中でも、私たちがとても注目しているのが、”染めスイートピー”です。岡山の船穂スイートピーは染めスイートピーの産地としても有名です。お水をよく吸いあげる品種の一つなので、立体感のある花びらの一つ一つにきれいな色の脈が浮かびます。名前も花姿もよく知っているお花のはずなのに、架空の世界のお花を眺めているような不思議な空気感があります。

ひらひらとした軽やかな花びらは、ひとつながりに見えますが、実は4枚に別れています。細かく名前がつけられていて、一番外側の花びらは、「flag(旗)」。次に出てくる蝶々のような花びらが「wing(翼)」。最後にでてくるのは船の底に見立てて名付けられた「keel(竜骨)」。茎から落ちてしまった花びらは、その一つ一つをじっと見つめてみてくださいね。

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早春の定番!黄色いふわふわのミモザ

自宅の庭のミモザが少しずつ蕾をつけ始める頃、花の市場でミモザが多く出回るようになります。まだ外は寒いですが、先日の市場で、この冬はじめてミモザを見たので嬉しくて思わず手にしてしまいました。

ミモザの黄色い花は春の光のような優しい色です。黄色い丸い花がポンポンと連なるように咲いていきます。まだ外が寒い頃に心を温めてくれる特別なお花です。ドライフラワーになっても黄色は綺麗に残るので、スワッグやリースを作るのも楽しいですよ。みなさんも近くの花屋さんで見かける機会が増えてくるかもしれませんので、チェックしてみてくださいね。

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一“花”言の連載について

そして、長らく続けてきたこちらの連載も本日の記事がラストとなります。

これまで、季節のお花やおすすめのお出かけスポットなど、様々な角度からお花の魅力を綴らせていただいてきました。もともとLOVEGREENさんとの出会いは、私が「ぜひ何かでご一緒したいです!」と、LOVEGREENを運営するストロボライトさんのオフィスの門を叩いたところから。ちょうど5年前の今頃、長男出産の直前でした。

コラムは4年ほど前からスタートして、生まれた長男を連れて編集部で撮影をしたり、鎌倉の自宅に来ていただいたりしながら、毎月の記事を更新してきました。LOVEGREENさんは、暮らしが楽しくなるような植物のアイデアやオリジナルの記事が豊富で、いつも気軽に覗けて、ワクワクする素敵なサイトです。これからもたくさんの人の暮らしに寄り添っていく提案をしてくれるのが、楽しみです!

 

さて、先日久しぶりにオフィスにお邪魔して来たところ、初回の画像や表紙を飾らせていただいたBotapiiの時の写真などをいただきました。

 

思い出をたくさん重ねてきたんだなと、しんみりしてしまいました。ここまで記事を読んでくれたみなさん、LOVEGREEN編集部のみなさん、いままでありがとうございました。お花のある暮らし、来年も存分に楽しんでください!

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PROFILE
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前田有紀さんのプロフィール写真

フラワーアーティスト 前田有紀さん

10年間テレビ局に勤務した後、2013年イギリスに留学。コッツウォルズ・グロセスター州の古城で見習いガーデナーとして働いた後、都内のフラワーショップで3年の修業を積む。「人の暮らしの中で、花と緑をもっと身近にしたい」という思いからイベントやウェディングの装花や作品制作など、様々な空間での花のあり方を提案する。2018年秋に自身のフラワーブランドguiを立ち上げる。

Facebook/前田有紀『一日一花』
instagram/前田有紀 『一日一花』
Instagram/“guiflower”

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