もみの木|クリスマスツリーやリースに使う針葉樹
とまつあつこ
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もみの木
トゥデイズプランツ、今回ご紹介するのは「もみの木」。もみの木は、マツ科モミ属の常緑高木。クリスマスに、ツリーやリースによく使われて親しまれている植物です。
もみの木は、北海道と沖縄を除く日本全国の海岸近くや産地に広く分布しています。樹高は20~30mにもなり、葉の長さは2~3cmくらいで針のように細い形をしています。
厳しい寒さの中でもイキイキとした緑の葉を茂らせて、とても長命であることもあり、もみの木には精霊が住んでいるとか、悪夢を避ける力があると言われるなど、古くから神聖な木として崇められ、神事に関わることにも多く使われて大切にされてきました。
確かに、もみの木にはとても神秘的なイメージがあります。余談ですが、有名な関西のテーマパークを訪れたとき、あるエリアにたくさんのもみの木が植えられていて、気のせいか夏なのにひんやり涼しい風を感じたような気がします。魔法界のお城の神秘的な雰囲気が壮大に演出されていたことがとても印象的でした。
もみの木からは、清々しい爽快感を感じる良い香り(フィトンチッドという物質)が放出されていて、昔から精油として風邪薬や入浴剤などに使われています。その香りはまるで森林浴をしているような癒しの香りです。消臭や防虫防カビ、ホルムアルデヒドなどを分解する効果があると言われることも。
先日、クリスマスリースを作ろうと思って花屋さんで買ってきたもみの枝をテーブルに並べたら、とってもいい香りに包まれて幸せな気分になりました。毎年クリスマスシーズンが近づくと恋しくなる香りですね。枝葉からは、ものすごい生命力と力強さを感じます。
もみの木と合わせてリースやアレンジメントを作ると相性が良い常緑樹には、ヒムロスギ、コニファー・ブルーアイス、コニファー・ブルーバード、ユーカリ・ポポラス、ユーカリ・グニーなどがあります。
ヒムロスギは細かい葉がふわふわと茂り、コニファー・ブルーアイスはシルバーがかったブルーグリーンの葉が美しくて爽やかな森の香りが強く、ユーカリ・ポポラスは大きな丸い葉が可愛いかったりと、それぞれ見た目や質感の特長が違うのでお互いを引き立て合います。
今年は、もみの木、ヒムロスギ、コニファー・ブルーアイス、ユーカリ・ポポラスなどを使ってリースを作りました。枝からヤニが出て、素手でリースを作ると指先が真っ黒になってベタベタするので要注意です。木や葉っぱの素材感を楽しみたいところではありますが、薄手のビニール手袋をして作業しました。
サンキライ(山帰来)、ウバユリ、造花のブルーベリーとアップル、リボンを飾って仕上げました。
フレッシュなもみの木を使ったリースは、自然のものなので次第に葉の水分が蒸発して乾燥していきます。霧吹きで一日に何回か水をかけると長持ちしますが、ドライフラワーになっていく風合いもなかなかよい感じです。
お庭にもみの木があったら素敵ですよね。シンボルツリーとして育てて、12月にはクリスマスツリーとして活躍するもみの木があるお家、憧れます。もみの木は真夏の強い日差しに弱く、水枯れしやすい弱点があります。とはいえ日本にも自生している樹木なので、建物の東側や北側に植えるなど環境に配慮すればそれほど手をかけなくても育てられるそうです。いつか育ててみたい木の一つです
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