フユザクラとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- フユザクラ
- 学名
Cerasus parvifolia ‘Fuyu-zakura’
- 和名
- 冬桜
- 別名・流通名
- コバザクラ、コハザクラ
- 科名
- バラ科
- 属名
- サクラ属
- 原産地
- 日本
フユザクラの特徴
フユザクラは、バラ科サクラ属の落葉高木。標準和名はコバザクラですが、フユザクラという名前で広く知られています。フユザクラという名前の由来は、11月~12月の冬と、4月に花を咲かせるから。コバザクラの由来は、ソメイヨシノに比べて葉が小ぶりであることによります。フユザクラという名前は、ジュウガツザクラやコブクザクラのような、冬に咲くサクラの総称として使用されることもあります。
フユザクラは、自然交雑種で、片親はマメザクラ、もう片親についてはヤマザクラという説とサトザクラという説があります。樹高5~7m程度、葉は5~6cmで縁に鋸歯があります。花は5枚の花びらの一重咲き、花色は白か淡いピンクで、花径2~3cmと小ぶりです。冬に咲く花は、春一気に満開にならず、下の方の枝からぽつぽつと開花します。花が咲いている様子を遠くから見ると、枝に雪が舞っているようなはかなげな印象を受けます。春になると、枝いっぱいにたくさんの花を咲かせます。
フユザクラの詳細情報
園芸分類 | 庭木、落葉 |
---|---|
草丈・樹高 | 5~7m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 白、淡いピンク |
開花時期 | 11月~12月、4月 |
フユザクラの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
開花 |
フユザクラの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。
用土
水はけと保水性が良く、肥沃な土壌を好みます。
鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育ちます。
フユザクラの育て方のポイント
水やり
根付いてからは降雨にまかせます。乾燥が続くようなときは、様子を見て水やりしてください。
鉢植えは、表土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
肥料
植え付け時に元肥として、腐葉土やたい肥をすき込みましょう。その後は、落葉期に寒肥、開花後にお礼肥を施します。
鉢植えも同様に施肥を行いましょう。
病害虫
サクラの仲間は、テング巣病の被害にあいやすいので注意しましょう。枝が細く混みあっているような場所があったら確認が必要です。また、モンクロシャチホコの食害の心配もあります。見つけ次第薬剤を散布するなどしてください。
フユザクラの詳しい育て方
選び方
主幹がしっかりとしたもの、枝が徒長したり、ねじれていないものを選びましょう。花が咲いていない時期は、品種に間違いがないかタグを確認するようにしてください。
植え付け
植付け適期は、11月~12月、2月~3月です。根鉢のサイズの倍程度の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けます。植え付けたらたっぷりと水やりを行いましょう。
植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにします。支柱を添えるのもよいでしょう。
仕立て方
苗木は主幹が細く安定していません。しっかりと根付くまでは添え木等をして支えるようにしましょう。
剪定・切り戻し
落葉期が剪定適期です。大きな剪定を苦手とする木なので、不要な枝を整理する程度にしておきましょう。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、11月~12月、2月~3月です。鉢底から根が見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えます。植え替え後は、たっぷりと水やりしましょう。
花
フユザクラの花は、11月~12月に下の方の枝からぽつぽつと咲き、厳寒期を休んで春に一斉に開花します。
冬越し
鉢植えは、表土が乾いたら水やりしましょう。庭植え、鉢植え共に、落葉期に寒肥を施すようにしましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
実生と接ぎ木で増やすことができます。