ジンジャークッキーをおひとついかが|勝手に”ムーミン谷の料理”を作ってみた#4
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「ムーミン」の小説に出てくる美味しそうな料理を、勝手ながらイメージして楽しく作ってみよう!という企画の第4回目。
今回は、ムーミンママがじゃこうねずみにご馳走した「ジンジャークッキー」を作ってみました。オートミールとライ麦粉を使って野性的なジャコウネズミの雰囲気に寄せてみました。
目次
ムーミンに出てくるじゃこうねずみを知ってる?
ムーミンの物語に出てくるじゃこうねずみは、気難しい顔をした哲学者。愛読書は「すべてがむだであることについて」です。頑固なおじいさん的なキャラクターではありますが、本を読んで静かに過ごすことが好きだったり、ハンモックでお昼寝をする可愛らしい一面もあります。
小説「ムーミン谷の彗星」より
じゃこうねずみは、ムーミンパパが橋を作ったときに、住んでいた穴ぐらの半分がつぶれ、残りの半分は雨に流されてしまったため、ムーミンやしきで暮らすことになりました。
小説「ムーミン谷の彗星」では、「地球がほろびる」など悲観的なことを言ってみんなを困惑させたり、怖がらせたりしてしまいます。
小説「ムーミン谷の彗星」より
ムーミントロールとスニフは、地球に向かって進んでくる彗星について調べる旅に出たのですが、その帰りを待って心配していたムーミンママは、そんなそぶりを見せずに落ちつきはらってケーキの飾り付けをしたり、ジンジャークッキーを焼いていました。
「ジンジャークッキーをおひとついかが」
「そうじゃな。待ってる間に、まあひとつ」
三つめを食べてしまってから、じゃこうねずみはいいました。
「おくさんのむすこが、橋の上を走ってくるようじゃ。ほかにもいろいろおるぞ」
「ムーミントロールが?」
ムーミンママは大声をあげて、持っていたケーキナイフを台所のごみ箱へ放り込んでしまいました。じゃこうねずみったら、今ごろになって、いったのです! ママは外へ駆け出しました。パパも、そのあとにつづきました。
小説「ムーミン谷の彗星」より
その後の場面で、じゃこうねずみはムーミンママが作ったケーキの上にすわってしまい、気づかずににいてケーキを台なしにしてしまいます。しかも、毛についたべたべたしたクリームを取るために、おしりをお湯につけていなくてはならなくなりました。じゃこうねずみは、そんなドジなところもある憎めない愛すべきキャラクターでもあります。
ジンジャークッキーを作ってみた
材料
- オートミール 100g
- ライ麦粉 50g
- 小麦粉 50g
- てんさい糖 100g
- 無塩バター 100g
- 卵 1個
- ベーキングパウダー 小さじ1/4
- ジンジャー 小さじ1
- シナモン、カルダモン、クローブなど(お好みで)
作り方
1.室温に戻しておいた無塩バターにてんさい糖をよく混ぜて、とき卵を少しずつ加えて泡だて器を使って混ぜます。
2.ライ麦粉と小麦粉、ベーキングパウダーを合わせてふるいにかけながら加えて、ゴムベラを使って手早く混ぜます。
3.オートミールを加えて混ぜます。
4.ジンジャーを加えて混ぜます。お好みで、シナモン、カルダモン、クローブなどを加えても美味しいです。
5.クッキングペーパーを敷いた天板に間をあけて並べます。スプーンの背で平らにして形を整えました。180℃のオーブンで15分くらい焼きます。
6.完成です。出来上がってすぐはしっとりしていますが、冷めて乾くとサクサクとした食感になります。
次回は「ムーミンパパの思い出」に出てくる「マッシュかぼちゃ」を作ってみようと思います。お楽しみに!
※記事中の画像/引用文出典元:『ムーミン全集[新版]1 ムーミン谷の彗星』著:トーベ・ヤンソン 訳:下村隆一 講談社