秋の七草「キキョウ」の魅力|育て方、豊富な種類から切り花の楽しみ方まで
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端正で凛とした青紫の花姿が美しいキキョウ(桔梗)。古くから人々に愛され、日本の四季を感じさせる存在として庭先や切り花で親しまれてきました。本記事では、キキョウの魅力から育て方、日常での楽しみ方までを網羅してご紹介します。
目次
可憐な星形の花、キキョウの特徴と魅力

キキョウはキキョウ科キキョウ属の宿根草(多年草)で、日本の山野にも自生してきたなじみ深い植物です。古くは万葉集にも詠まれ、秋の七草の一つ(※当時の古語では「朝顔」と呼ばれていました)として、日本の風景や文化に深く根付いてきました。初夏から秋にかけて長く咲き続け、一輪咲くだけでその場がすっと引き締まるような凛とした気品を備えています。

最大の魅力は、開花直前のつぼみが風船のようにぷっくりと膨らむ独特の姿(英名:Balloon flower)と、花が開いたときに現れる美しい星形のシルエットです。すっと伸びた茎の先に一輪一輪気品漂う花を咲かせ、和風の庭はもちろん、洋風のナチュラルガーデンや切り花としても空間を上品に彩ります。
なお、キキョウの根は生薬「桔梗根(キキョウコン)」として用いられますが、有毒なサポニンを含むため家庭での着用・調理は厳禁です。また、樹液で皮膚がかぶれることがあるため、作業時は手袋を着用しましょう。
キキョウの開花時期や詳しい名前の由来や生薬としての歴史、詳しい注意点は以下の記事で解説しています。
草丈や色、花姿もいろいろ!多様で華やかな品種たち

キキョウといえば青紫色のイメージが強いですが、実は花色や咲き方、草丈のバリエーションが非常に豊富です。
多彩な花色:定番の青紫色のほか、清楚で清涼感のある「白」、柔らかく可憐な「ピンク」、絞り模様が入る「二色咲き」などがあります。
環境で選べる草丈:お庭の主役や切り花に重宝する草丈50cm〜1mほどの「高性種」から、鉢植えや花壇の前方にぴったりなコンパクトな「矮性(わいせい)種」まで揃っています。
咲き方の違い:シンプルで気品のある「一重咲き」のほか、花弁が重なり合って華やかな印象を与える「八重咲き」品種も高い人気を誇ります。
白の八重咲き品種の切り花についてご紹介しています。
キキョウの育て方|元気に咲かせる栽培のコツ

キキョウは日本の気候によく合い、夏の暑さにも強いため、いくつかのコツさえ掴めば初心者でも毎年美しい花を咲かせることができる丈夫な宿根草です。
日当たり
日当たりと風通しの良い場所を好みます。半日陰でも育ちますが、日光が不足すると茎がひょろひょろと伸び(徒長)、花数が減る原因になります。
植え付け
直根性(太い根が真っ直ぐ下に伸びる性質)で根が傷つきやすいため、ポットから抜いたら根鉢を崩さずにそのまま植え付けます。
土と肥料
水はけの良い土を好み、市販の草花用培養土で十分に育ちます。春の芽出し期と秋に、緩効性肥料を株元に与えると花つきが良くなります。
水やり
鉢植え:土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。夏場は乾きやすいため、水切れしないように注意しましょう。
地植え:根付いてからは基本的に雨水だけで問題ありません。雨が降らない日が続いた場合のみ与えます。
花がら摘み
こまめに花がらを摘むと、花を長く楽しめます。
切り戻し
初夏の一回目の花が咲き終わった後、茎を半分から3分の2程度の高さで切り戻すと、脇芽が伸びて秋(9月〜10月頃)に再び開花します。
冬越しと植え替え
秋が終わると地上部は枯れますが、地下の根は生きて冬を越します。鉢植えの場合は根詰まりを防ぐため、2〜3年に1回、春先(2月〜3月頃)の芽吹き前にひと回り大きな鉢へ植え替えを行いましょう。
年間の詳しい栽培の流れは植物図鑑をご覧ください。
お庭の彩りを室内へ! キキョウを暮らしに取り入れよう
切り花として楽しむ

一輪生けるだけで空間が凛と引き締まり、ご自宅での鑑賞はもちろんギフトや特別な日の彩りにもぴったりです。
流通時期と選び方:フラワーショップでは主に初夏から秋口(6月〜9月頃)にかけて出回ります。購入する際は、葉が黒ずんでおらず、膨らんだ美しいつぼみがいくつか付き、茎が太くシャキッとまっすぐ伸びているものを選ぶのがポイントです。
お庭から切るときのコツ:育てたキキョウを切り花にする際は、茎を長く切りすぎないよう注意しましょう。下の方にはこれから咲くつぼみや花芽が控えているため、花芽のすぐ上でカットすると、次の花も咲かせることができます。
生け方・飾り方:ガラスの花瓶や陶器の一輪挿しにシンプルに飾るだけで絵になります。枝ものと合わせて和モダンに仕上げたり、スモークグラスやススキ、ワレモコウなどの繊細な小花と組み合わせて秋の涼しげな風情を演出するのもおすすめです。
長持ちさせるコツ(水揚げ処理)

下葉を取り除く:水につかる部分の葉は水の腐敗の原因になるため、あらかじめ取り除きます。
水替えと切り戻し:花瓶の水はこまめに替え、傷んだ茎の先を毎回数ミリ切り戻すことで長持ちします。
花言葉と誕生花
キキョウは「永遠の愛」「変わらぬ愛」「気品」「誠実」という非常に美しい花言葉を持っています。青紫・白・ピンクなどの色ごとにも異なる意味が込められており、大切な方への贈り物にも最適です。
また、秋の訪れや深まりを感じさせる9月1日や10月31日の誕生花です。色別の花言葉や誕生花についてはこちらの記事をご覧ください。
端正な花姿と鮮やかな色合いで、古くから多くの人々を魅了してきたキキョウ。開花を待つぷっくりとしたつぼみの愛らしさや、初夏と秋の2度咲かせる喜びなど、育てる楽しさや観賞する魅力に溢れています。
日当たりと水はけに気をつければ初心者でも長く付き合える丈夫な植物なので、お庭やベランダ、あるいはお部屋の一輪挿しから、キキョウのある暮らしを始めてみませんか?






































