トウモロコシ(とうもろこし)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- トウモロコシ(とうもろこし)
- 学名
Zea mays
- 英名
- Sweetcorn、Sugarcorn
- 和名
- 玉蜀黍
- 科名
- イネ科
- 属名
- トウモロコシ属
- 原産地
- メキシコ、グアテマラ 、アメリカ大陸
トウモロコシ(とうもろこし)の特徴
トウモロコシは世界三大穀物の1つで食用、飼料、油、バイオエタノールの材料にもなります。
まっすぐに伸びた太い茎と大きく広がる葉が特徴です。150cmの品種のものから、大きい品種で2mを超える草丈になり、先端にススキの穂に似た雄穂、葉の付け根に雌穂ができます。
トウモロコシのひげは雌しべにあたり、ひとつひとつのトウモロコシの粒からひげが伸びています。雌しべが茶色に色づく頃トウモロコシの粒が充実し収穫時期の合図になります。
日本には、1579年に長崎や四国にポルトガル人から固粒種のフリントコーンが伝えられました。明治初期には、スイートコーン、ハニーバンダム、ピーターコーンなどがアメリカからもたらされ北海道で、試験的な農業作物として作られ、のちに全国に広がりました。
トウモロコシ(とうもろこし)の詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
---|---|
草丈・樹高 | 150~200cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | やや強い |
耐陰性 | やや弱い |
トウモロコシのゆで方
朝採りをゆでて食べることが一番おいしいトウモロコシの食べ方です。トウモロコシの皮を2〜3枚残した状態でゆでます。ゆでる際に使用する水には塩を入れますが、水に対して2〜3%の分量がほど良いようです。また、最初から塩を入れず後からまぶしたり、塩を使わなくてもおいしくいただけます。
・沸騰したお湯に塩を入れ、3分ほどトウモロコシをゆでザルにあげます。
→みずみずしい、新鮮なトウモロコシを楽しめます。
・鍋に水とトウモロコシ、塩を入れ火にかけます。沸騰してから3分後トウモロコシをザルにあげます。
→ふっくらとしたトウモロコシの果汁の豊かさを味わえます。
・鍋に水とトウモロコシ、塩を入れ火にかけます。沸騰する前に弱火にしそのまま10分ほど加熱後火からおろし、さらに10分ほど湯に浸して塩味をトウモロコシに馴染ませます。
→トウモロコシ本来の甘みが増し、味わい深くなります。
・皮を2〜3枚残したトウモロコシを水洗いしてラップに包みます。600wの電子レンジで4分ほど加熱します。
→簡単にトウモロコシを加熱調理することができます。トウモロコシをラップで包むときにお好みで少量の塩をまぶすと甘みも増します。
トウモロコシの保存方法
トウモロコシをゆでた後そのまま置いておくと、実が乾燥してしまい、しなびてしまいます。ラップに包み冷蔵庫で保存しますが、なるべく早めに食べ切りましょう。
すぐに食べない場合は、固めにゆでたトウモロコシの実を包丁などで芯からはずし、密封袋に入れ冷凍庫で保存します。使用するときは解凍せず、そのまま加熱調理しましょう。
トウモロコシ(とうもろこし)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
収穫 |
トウモロコシ(とうもろこし)の栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。
温度
トウモロコシの生育適温は20~30℃です。生育初期と後期が比較的低温で、中期に高温の環境で、かつ昼夜の寒暖の差がある方が生育が良いようです。
用土
畑栽培のトウモロコシは、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませましょう。
トウモロコシ(とうもろこし)の育て方のポイント
日常の管理
倒伏防止
根元のわき芽は、風などによる倒伏防止のため残しておきましょう。また、追肥を与えるタイミングにトウモロコシの株元に土寄せをすることでも倒伏を防ぐことができます。
水やり
表面が乾いたら、たっぷりと水を与えましょう。開花時期と成熟時期には、特に乾燥に注意しましょう。
肥料
本葉が6~8枚のこのに1回目の追肥、2回目は雄穂出穂の時期になります。追肥後の土寄せも忘れずに行いましょう。
病害虫
トウモロコシの害虫というと、代表的なのはアワノメイガという蛾の幼虫です。 アワノメイガの成虫は、雄穂に飛んできて交尾し、葉の裏に産卵します。そこで孵化した幼虫は葉の柔らかい部分を食べて成長し、移動して子実を食べ散らかしてしまいます。 雄穂が出はじめたらアワノメイガの対策として、授粉させ次第切り取りましょう。
トウモロコシ(とうもろこし)の詳しい育て方
種まき
発芽地温は25~30℃です。株間は30cmくらいの間隔をあけて、1か所に3~4粒ずつまき、発芽まではたっぷりと水を与えます。鳥の被害からトウモロコシの種を守るために育苗するか、畝に不織布をべたがけにしましょう。
トウモロコシの開花期がずれると不稔粒といって実が充実しないことがあるので、畝に2列以上種をまいてあげることで同じ品種の他の花粉で受粉することができます。
また、違う品種を至近距離で育てると交雑してしまい、上手に受粉できません。同じ畑で育てる場合は、花粉が飛ばないよう十分距離をとって育てましょう。
間引き
発芽後2本立ちにし、草丈が20~30cmになったら1本立ちにします。育てるトウモロコシの根を傷めないように、引き抜いたりせず株元からハサミで切って間引きをすると良いでしょう。
摘芯(摘心)・摘果
生育の良い雄穂の下の雌穂を残し、他の雌穂はベビーコーンとして収穫しましょう。
花
先端にススキの穂に似た雄穂、葉の付け根に雌穂ができます。
収穫
雌穂が出て実の先端の毛が茶色く色づいたら収穫時期です。収穫適期かどうか悩んだら、少し皮をむいてトウモロコシの粒が出来ているか確認してみましょう。
そのまま収穫せずに放置しておくと、トウモロコシの粒が干からびてしまいます。収穫適期を逃さないように気を付けましょう。
目安として絹糸が出てから20日位です。収穫した日特に朝採りトウモロコシが一番糖度が高くおいしいです。みるみるうちに糖度が下がりますので早めに食べましょう。
トウモロコシの人工授粉
雌花からトウモロコシのヒゲが出て、雄花の花粉が出てきたら雄花を切り取り、雌花のヒゲ一本一本に雄花をこすりつけるようにしてしっかり授粉させます。この雌花のヒゲ一本一本の元にトウモロコシの粒が実ります。
トウモロコシのコンパニオンプランツ
他の作物に比べて比較的病害虫に強いトウモロコシですが、アワノメイガが出現したとたん被害は拡大します。このアワノメイガを忌避する植物として枝豆を一緒に植えると被害が軽減されるようです。