こんなに綺麗な花が咲く!エアプランツの花30選

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エアプランツを育てていると、よく『これって花は咲くの?』という質問を頂くのですが、しっかりと咲きます! それも見た目からは想像できないような美しい花を咲かせるものも多く、中には上品なランのような香りがするエアプランツもあります。

そもそもエアプランツは中南米が原産の植物で、正式名称はTillandsia(ティランジア、チランジア)と言います。実はパイナップルの仲間で、ブロメリア科という科に属しています。

自然環境下では樹木や岩、サボテンなどに根を張っている着生植物で、土が無くても育てることができます。近年、100均やホームセンター、園芸店などでも販売されており、手軽に入手できるようになりました。今回はそんなエアプランツの意外と知られていない花にフォーカスしたいと思います。

ティランジア(エアプランツ)

  • ティランジア(エアプランツ)は北アメリカ南部のカリフォルニア州やフロリダ州からメキシコなどのカリブ海周辺、南アメリカ全土と主に中南米が原産の植物になります。ティランジア(エアプランツ)は着生植物というものに分類されており、一般的な植物とは違い樹皮や岸壁、人工物などに根を張って生えています。このことから土が要らない植物として販売されています。 ティランジア(エアプランツ)の分布している環境と種類は様々で、「街中の電線に絡まっている種類」「海岸部の波しぶきがかかる場所に生えている種類」「標高3,000m以上の岸壁に生えている種類」「アマゾン川流域の熱帯雨林に生えている種類」「礫砂漠に生えている種類」「自生しているサボテンに生えている種類」などがあります。 また、ティランジア(エアプランツ)は水の吸収の仕方が特殊で、その大部分を根からではなく葉から直接吸収しています。標高が低い熱帯雨林などではスコールなどにより葉が濡れますが、雨があまり降らない砂漠地帯や高山地帯などでは昼夜の寒暖差によって明け方に発生する濃霧から水を吸収しています。この特性からエアプランツと呼ばれるようになりました。

目次

1.ティランジア・アルベルティアナ

紅色の花がとても美しいアルベルティアナです。数あるエアプランツの中でも屈指の花の美しさを誇るアルベルティアナですが、花が咲き辛いという特徴があります。 是非とも一度は生で見てほしいエアプランツの花になります。

Tillandsia albertiana

紅色の花がとても美しいアルベルティアナです。

数あるエアプランツの中でも屈指の花の美しさを誇るアルベルティアナですが、花が咲き辛いという特徴があります。是非とも一度は生で見てほしいエアプランツの花です。

ティランジア・アルベルティアナ

  • 葉が互生に生えており、平な見た目をしたアルベルティアナ。 ティランジアの中でも屈指の花の美しさを誇りますが咲きにくく、花を見ることが出来たらラッキーです。 見た目が少しづつ違うタイプがいくつかあるので、自分の好きなアルベルティアナを見つけてみては。

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2.ティランジア・アエラントス

赤色に近いピンクの花苞(かほう)にネイビーの花を咲かせるエアプランツ。 ブラジル~アルゼンチンと広範囲に自生しており、寒さ暑さに強く温暖な地域ならば通年屋外での管理が可能な場合があります。 ベルゲリなど他のエアプランツとの交雑種がアエラントスとして流通していることもあるため、開花した花を見て確認すると良いでしょう。

Tillandsia aeranthos

赤色に近いピンクの花苞(かほう)にネイビーの花を咲かせるエアプランツ。

ブラジル~アルゼンチンと広範囲に自生しており、寒さ暑さに強く温暖な地域ならば通年屋外での管理が可能な場合があります。ベルゲリなど他のエアプランツとの交雑種がアエラントスとして流通していることもあるため、開花した花を見て確認すると良いでしょう。

ティランジア・アエラントス

  • ティランジア・アエラントスはティランジアの中でもメジャーな品種で、園芸店やホームセンターなどでよく販売されています。しかしながら、現在流通しているアエラントスの大半がティランジア・テヌイフォリア(Tillandsia tenuifolia)などのティランジアと同じアノプロフィツム亜属の有茎種と交雑したものとなってしまっています。基本変種のティランジア・アエラントスは花色が濃く、また増えにくい傾向があります。 花色に変異があり、白花変異のティランジア・アエラントス・アルバ、まだら花変異のティランジア・アエラントス・マージナータがあります。どちらも基本変種以上に増えにくく、矮小化しやすい傾向にあります。

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3.ティランジア・ベルゲリ

アルゼンチンに自生しているエアプランツで非常に強健なのが特徴。花が美しく、薄紫色の花びらがよじれるようにして咲く姿は一見の価値ありです。 ただしアエラントス同様に、他のエアプランツとの交雑種がベルゲリとして流通していることがあり、見た目ではまず判断が難しいため、花を確認すると良いでしょう。

Tillandsia bergeri

アルゼンチンに自生しているエアプランツで非常に強健なのが特徴。花が美しく、薄紫色の花びらがよじれるようにして咲く姿は一見の価値ありです。

ただしアエラントス同様に、他のエアプランツとの交雑種がベルゲリとして流通していることがあり、見た目ではまず判断が難しいため、花を確認すると良いでしょう。

ティランジア・ベルゲリ

  • 耐寒性が非常に高く都心部であれば一年中外で管理できます。また、開花をしなくても子株を出すためクランプ(群生)を作るのに向いています。有茎種と呼ばれる長く伸びながら育つ種類で薄紫色の美しい花が咲きます。とても丈夫なため初心者の人におすすめです。 現在ティランジア・ベルゲリの名前で流通しているものの殆どがアエラントスとの交雑種となっています。見分けるには花を確認するのが確実です。ベルゲリは淡い青色の三弁花で花弁がねじれます。

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4.ティランジア・ブリオイデス

非常に小さなエアプランツで、トリコレピスに似ていますが、ブリオイデスは開花時に花茎が伸びないため区別することができます。 枯らすよりも風などで落として失くすことがままあるため、管理には注意が必要です。

Tillandsia brioides

非常に小さなエアプランツで、トリコレピスに似ていますが、ブリオイデスは開花時に花茎が伸びないため区別することができます。

枯らすよりも風などで落として失くすことがままあるため、管理には注意が必要です。

 

花色は黄色でとても可愛らしいです。

花色は黄色でとても可愛らしいです。

ティランジア・ブリオイデス

  • ブリオイデスは極小種で形成されるディアフォランテマ亜属に分類されています。 草姿はペディセラータやトリコレピスと非常に似ており、花を咲かせてみたらトリコレピスだったということがあるようです。 ブリオイデスとトリコレピスの違いは花茎が伸びるか伸びないかです。 ブリオイデスは黄色の花を花茎を伸ばさずに咲かせますが、トリコレピスは花茎を伸ばします。 ペディセラータとブリオイデスの違いは花色で、ペディセラータが黒花を咲かせるため花を見ればすぐにわかると思います。 性質的にはトリコレピスやカピラリスと似通っており、高温を避ければ難しくありません。 台風などの暴風で飛ばされてしまうと発見することが困難なため、気をつけましょう。

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5.ティランジア・カネッセンス

2000年ごろに発見された新種のエアプランツで、カリブ海沿岸に自生しています。プラスチックのような質感で、真っ赤に染まった花苞(かほう)が特徴。 栄養状態が良いと花序が複数に分岐します。

Tillandsia canescens

2000年ごろに発見された新種のエアプランツで、カリブ海沿岸に自生しています。プラスチックのような質感で、真っ赤に染まった花苞(かほう)が特徴。
栄養状態が良いと花序が複数に分岐します。

 

花色は淡い紫色で、筒状花を咲かせます。花芽が出始めてから開花するまで半年近くかかる場合がありますが、焦らずじっくり待ちましょう。 日光をよく当てると綺麗に花苞の色が出ます。

花色は淡い紫色で、筒状花を咲かせます。花芽が出始めてから開花するまで半年近くかかる場合がありますが、焦らずじっくり待ちましょう。
日光をよく当てると綺麗に花苞の色が出ます。

ティランジア・カネッセンス

  • 2000年頃に発見された新種のティランジアです。小型の緑葉種でカピタータ・ドミンゲンシスなどの自生地でもあるカリブ海周辺が原産です。 花序が豪華なのが特徴で、ベタっとした赤色が花序全体に張り付き、プラスチックのおもちゃのような質感を出しています。 さらに3~6程度に分岐するため非常に見ごたえがあります。花は薄紫色の筒状花と比較的ありふれたものですが、花序とのコントラストが美しいです。 カリブ海周辺が原産ということで寒さに弱い印象がありますが、10℃を下回らなければ特に問題はないようです。 暑さにも比較的強いため、栽培はそれほど難しい品種ではないでしょう。

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6.ティランジア・カルミネア

花苞がカーミン色に染まることからカルミネアと名づけられましたが、栽培環境に順応するまでは綺麗に染まりにくい傾向があるようです。

Tillandsia carminea

花苞がカーミン色に染まることからカルミネアと名づけられましたが、栽培環境に順応するまでは綺麗に染まりにくい傾向があるようです。

 

薄紫色の大輪の花を咲かせます。花びらが肉厚でボリュームがあり、観賞価値が非常に高いです。

薄紫色の大輪の花を咲かせます。花びらが肉厚でボリュームがあり、観賞価値が非常に高いです。

ティランジア・カルミネア

  • ブラジルの固有種で、肉厚な葉に美しい花を咲かせる美種です。 名前の由来は花苞がカーミン色に染まるからだそうです。 ストリクタに似た花苞の形で、株が充実していればとてもボリュームのある花を咲かせてくれるでしょう。 原産地はブラジルのリオデジャネイロ州にあるロゼア山です。ほぼ垂直の断崖絶壁に、二枚目の写真のような形で自生しています。 中々開花せず、長く下垂した茎の先端部分に葉が密集します。 また、子株を出す数も非常に少ない為、スプレンゲリアナやカウツキー以上に増えません。 葉は肉厚でトリコームが薄く乗っており、片方に強く湾曲します。 性質的には癖が強く、栽培難種とされています。 他のティランジアに比べ根が重要なようで、いかに早く発根活着をさせるかがポイントのようです。 数年前にカルミネアを育種していたナーセリーが無くなったため、現在カルミネアはほとんど流通していません。 ストリクタ・ピニフォルミスがカルミネアとして流通することもありますが、本種とは全くの別種で、見た目も全く違います。 また、テヌイフォリアの小型種にカルミネアに草姿が似ているものがあり、カルミネアとして流通したそうですが、現在はそのテヌイフォリアもほとんど流通していません。

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7.ティランジア cf. カピラリス

カピラリスではないだろうかと思われているエアプランツです。3~5cm程度の小さな身体から大きな花を咲かせます。 花びらの縁に青や濃い紫のような色が入ります。花には芳香があり、ランなどの植物の花に似た香りを漂わせます。

Tillandsia cf. capillaris HR5174

カピラリスではないだろうかと思われているエアプランツです。3~5cm程度の小さな身体から大きな花を咲かせます。

花びらの縁に青や濃い紫のような色が入ります。花には芳香があり、ランなどの植物の花に似た香りを漂わせます。

ティランジア cf. カピラリス HR5174(Blue Fl.)

  • cf. カピラリスとはカピラリスに極めて近い類似種という意味です。 通常のカピラリスは黄色い花が咲きますが、こちらは青い花を咲かせる非常に珍しいタイプです。 葉も太くカピラリスの中でも大きいため、花も比較的大輪です。しかしながらカピラリスは草姿が非常に似通っているものが多いため、実際に咲いてみないと分からない場合が多いです。 札違いのものを買わないようにするためには、実際に咲いている株を購入するか、確実に青花の咲いた株から株分けされたものを購入すると良いでしょう。

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