ティランジア(エアプランツ)を室内でLEDを使って育てる方法
LOVEGREEN編集部
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ティランジア(エアプランツ)をLEDで育てるための準備
ティランジア(エアプランツ)をLEDで育てるために、まずは機材を準備しましょう。
準備する物
必要なものは基本的にホームセンターや百均で概ね揃いました。
- メタルラック
- 金網(フェンス)
- LED
- サーキュレーター(卓上扇風機)
- アルミシート(災害時用の保温シートや断熱シートなど)
- 結束バンド
LEDの選び方
植物育成用LEDなどをインターネットで調べると色々な種類が出てきますが、価格も抑えめで種類が多いのはピンク色の光を発するタイプのLEDかもしれません。こちらは確かに安価で手に入り使いやすいのですが、部屋の中が何とも言えない雰囲気になってしまうのが難点です。そのため、部屋の雰囲気などが気なる場合は昼光色(白色の光)のLEDを使用することをお勧めします。
水草用のLEDは記載されているルーメン値(lm)が高いものを選べばティランジア(エアプランツ)にも応用することが可能です。育てている品種や環境にもよりますが、大体2,000lm以上あれば光源から50cm程度離れていても十分な照度を確保できるかと思います。
2,000lm以上のLEDを用意できない場合などは、太陽光が当たる場所にメタルラックを置いて、1,000lm以上のLEDで補助するようにセッティングすると良いでしょう。
また、ティランジア(エアプランツ)の場合は水やりをする時にLEDに水がかかる場合があるので、防水設計されたLEDを使うと漏電や火災の心配が少なくなり、安心できます。水草用LEDではなくても、普通の防水仕様のLEDで太陽光に近い光の波長を出すものが売られているので、ぜひ色々なLEDを見比べてみてください。
機材のセッティング
まずはホームセンターなどに売っているメタルラックに100円ショップに売っているような金網やフェンスなどを固定し、コルクなどに着生させたティランジアをひっかけていきます。
その後、上部にLEDを配置し、風が周るようにサーキュレーターや小型の卓上ファンを設置します。最後に光をなるべく反射させるために災害時用の身体を保温するためのアルミシートや、表面がアルミで覆われている断熱シートなどをメタルラックの周りを囲むように張り付ければ完成です。このとき、LEDの上を覆わないように注意しましょう。
LEDは光が熱くならない分、排熱板などがとても熱くなります。火事を防ぐ意味もありますが、LEDの熱を逃がす隙間を作ってあげることで、メタルラック内の温度が上昇することを防ぎます。
ティランジア(エアプランツ)をLEDで育てる
準備が出来たら後は育てながらティランジア(エアプランツ)の配置やLED、扇風機、水やりなどの調整を行っていきましょう。
ティランジア(エアプランツ)の配置とLED
基本的に、光源に近くなればなるほど照度が上がり、明るくなりますが、同時に明るすぎによる紅葉などが発生することがあるので、注意が必要です。逆に光量(照度)が足りない場合はLEDの数を増やすなどして適宜対策するようにすると良いでしょう。
また、光を多く求めるティランジア・テクトラムなどの銀葉種は光源に近いメタルラックの上の方に置き、あまり光を求めない緑葉種などは下の方に置くようにするとバランスが良くなります。
水やりの頻度
環境によって大きく変わる水やりですが、育てている種類や環境で様子をみて育てながらいい塩梅を見つけていくのが良いでしょう。
例えば、私の知人は同じLED栽培でも週に1度しか水やりをしていませんが、私は毎日朝・晩と水やりしなければ乾燥して傷んでしまいます。
このように育てている種類や環境により大きく異なりますので、楽しみながら自分に合った水やりのタイミングを探してみてください。基本的に、水やりをしていても葉が内側に丸まってきたり、ハリがなくなってくるようであれば水やりの回数を増やし、扇風機の風量を弱めるなどの調整してみると植物の変化に気づきやすくなるかもしれません。
LEDの点灯時間(日照時間)
ティランジア(エアプランツ)の栽培に関する日照時間の長短による生長速度の変化についての研究結果などは聞いたことがありませんが、ティランジア(エアプランツ)と同じCAM植物(昼間は気孔を閉じて、夜間に合成したリンゴ酸を用いて光合成する植物)は日照時間が長い場合よりも10時間程度の短い方が生長が早いと言われています。これはCAM植物の光合成が夜に合成されたリンゴ酸の蓄積量に依存しているためと思われます。
現に、これは私の感覚でしかないのですが、ティランジア・ビフローラをワインセラー内でLEDを24時間照射し続けた場合よりも、朝起きたら点灯して夜になったら消灯する、という管理をしたところ24時間照射し続けた場合よりも生育が良かった印象があります。
先に述べたものはあくまで学術的なものになりますが、他には単純に、ティランジア(エアプランツ)の分布域では白夜は起こらず24時間光が当たっているということは無く、それを人工的に作り出した環境で育ったティランジア(エアプランツ)を受け入れられるかどうか、というような趣味家各々の考えによるかと思います。
最後になりますが、趣味で始めるティランジア(エアプランツ)の栽培について、実際にLED栽培をしてみたい!と思った方は恐らく既にティランジア(エアプランツ)が大好きな人だと思っています!
ティランジア(エアプランツ)の魅力をより多く発見していくため、楽しく栽培を続ける参考になれば嬉しいです。
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