エアプランツにとっての「ステーキ」と「栄養ドリンク」とは?

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エアプランツは正式名称をティランジアと言う中南米原産の植物です。土が要らないことで有名ですが、普通の植物と同じように根を出し、花を咲かせます。今回はそんなエアプランツにとって、液体肥料と活力剤がどんな存在なのかをご紹介します。

 

目次

 

液体肥料とは

液体肥料とは液肥とも呼ばれている液状の肥料のことです。ホームセンターなどで手に入れることが出来ます。液肥には土に容器ごと挿して使用するアンプルタイプと、そのまま使用できるストレートタイプ、ボトルに入っている現役を水で希釈して使用する原液タイプなどがあります。

アンプルタイプ

アンプルタイプは主にある程度の大きさの鉢で育てている観葉植物や花などに使用します。そのまま挿しておくだけで適量の液肥が植物に与えられるので植物を育て始めた初心者の方におすすめです。ティランジア(エアプランツ)は葉から養分を吸収するためこのアンプルタイプは向いていません。

ストレートタイプ

ストレートタイプはボトルに入っている液肥をそのままジョウロなどで水やりの代わりに与える液肥になります。希釈しない分、施肥がとても楽なのですが、すぐに無くなってしまうので小型の観葉植物などを少量育てている方におすすめです。

原液タイプ

原液タイプの液肥はボトルに入っている液肥を施肥する植物に併せて水で希釈して使用する肥料になります。観葉植物であれば大体1,000倍希釈で使用するため、育てている植物の数が一般的なものであればそこそこ長く使うことができます。植物の状態を見て濃度を調節できるメリットがあるため、園芸を本格的に始めたいという方は原液タイプの液肥を選ぶと良いでしょう。

液肥の役割

ティランジア(エアプランツ)に使用する液肥は三大要素と呼ばれる植物が生長に必要なN=チッ素、P=リン酸、K=カリウムを含んだものが適しています。これらはそれぞれに植物を生長させるうえでの役割があります。

N=チッ素 P=リン酸 K=カリウム
  • 葉・茎の生長促進
  • 株を大きく育てる
  • 開花促進
  • 花・実付きの増加
  • 根の生長促進
  • 茎・根を丈夫にする
  • 耐暑性・耐寒性の向上
  • 病害虫への対抗性向上

チッ素は葉肥えとも呼ばれ植物を大きくする肥料成分です。過剰に与えると株は大きくなりますが耐暑性や耐寒性が失われ性質の弱い株になってしまうため注意が必要です。また植物によってはリン酸を嫌うものなどもあるため、液肥を与える前にその植物が与えても問題ないか調べると良いでしょう。ティランジア(エアプランツ)の場合は特に嫌う成分などはありません。

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活力剤とは

その名の通り植物に活力を与えるために使用するものです。植え付け後や元気の無い株など液肥を与えると逆にダメージとなる場合には液肥の代わりに活力剤に与えます。主にカルシウムやマグネシウム、鉄分などのミネラルを主成分にして作られています。肥料だけでは補え切れない部分を活力剤で補うと良いでしょう。

活力剤の役割

活力剤には耐暑性・耐寒性の向上、発根促進などの効果があるものがあります。基本的に液肥と同じで1,000倍希釈で使用しますが、商品によっては100倍で与えるものもあるので注意書きをよく見て使用してください。

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液肥と活力剤の違い

液肥は植物の生長を補助するもの。活力剤は植物のコンディションを補助するものです。植物の体力がなくなる真夏や植え替え直後などは活力剤が適しています。

液肥 活力剤
植物の生長・開花を促進させる 植物のコンディションを整える

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ステーキと栄養ドリンクとは?

液肥と活力剤の関係を人間に置き換えると、ステーキと栄養ドリンクになります。生長を補助する液肥は食べると筋肉などに代わり身体を成長させる植物にとってのステーキ。コンディションを良くする活力剤は飲むと元気になる植物にとっての栄養ドリンクです。

また、植物が弱っている状態というのは人間でいうところの風邪になっているようなものです。その時にステーキである液肥を与えてしまうと、余計体調を悪くしてしまうことがあります。そのため、環境を整えて水だけ与えるようにするか、いつもよりも薄めに希釈した活力剤を与えるようにしましょう。

液肥と活力剤を与えるタイミング

ティランジア(エアプランツ)の液肥と活力剤を与えるタイミングをまとめてみました。

液肥 活力剤
  • 5月~7月頃
  • 9月~11月頃
  • 通年可

ティランジア(エアプランツ)の場合、液肥は生長が鈍くなる真冬と真夏以外であれば与えて構いません。水やり2、3回毎に1回のペースで施肥をするか1週間に1回のペースで施肥をするとよいでしょう。活力剤は特に与えてはいけない時期はありません。休眠期前から活力剤を与えておくと夏バテ防止や耐寒性の向上を期待することができます。活力剤も水やり2、3回毎に1回のペースで与えるか1週間に1回のペースで与えるとよいでしょう。

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液肥と活力剤の与え方と注意点

液肥と活力剤の与え方は基本的に同じです。基本的に各種原液を使用する場合は約1000倍に希釈して使用しますが、使用する液肥・活力剤の使用方法に従ってください。しかし、春になり屋外に出したばかりのティランジア(エアプランツ)に1000倍希釈の液肥を与えてしまうと、液肥が原因で葉焼けしてしまうので注意が必要です。また、液肥を散布した次の水やりでは葉の表面に残っている肥料成分を洗い流すつもりでいつもより丁寧に水やりを行うようにしましょう。

多くの液肥にはN=6 P=10 K=5 などとそれぞれの三大要素に対して数字が記載されています。これは各要素がどれぐらい含まれているかというもので、数字が大きくなればなるほどその要素が多く含まれていることになります。そのため生長期にはチッ素=Nが多めの液肥にし、開花前開花後にはリン酸=Pが多い液肥など選んで使い分けても良いでしょう。

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初心者にオススメの液肥と活力剤

初心者の方にオススメな液肥と活力剤をご紹介します。

液肥 活力剤

ハイポネックス原液6-10-5

リキダス

ハイポネックスは癖がなく使いやすいと言われており、ホームセンターなどでも手軽に買うことができるのでオススメです。

なかなかティランジア(エアプランツ)が成長しないという方や、子株が少なくて悩んでいるという方はこれを機に暖かい時期は屋外へ出して液肥と活力剤を与えてみては。きっと今までとは違った活き活きとした表情を見せてくれると思います。

 

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