Yard Works代表 天野 慶さん/四季を大事にしたストーリーのある庭づくり

LOVEGREEN編集部

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自己紹介をお願いします

山梨県出身です。大学卒業後は普通のサラリーマンとして働いていました。リフォーム関係の仕事をしている時に、何かが足りていないというか、グッとこない感覚がずっとあったのですが、それは植物なんじゃないか? とぼんやり思っていたんです。それで26歳の時に母が通っているガーデニング教室に行ってみたら、衝撃を受けて、植物の世界に引き込まれました。その時は今よりまだ植物を生活に取り入れるという動きもなかったので、これはいけると思いましたね。

そこから甲府でガーデンデザインの修行を4年間しました。昼間は修行先で働いて、夜はバイトをして独立資金を貯めるというかなりストイックな生活でした。
修行後は、最初に貯めたお金でヨーロッパを3か月間旅しました。独立して庭づくりをしていくにあたって、頭でっかちになりたくなかったので、色々見て吸収したかったんです。帰国後テナントを借りて造園業をスタートさせ、昨年8月に今の場所に店舗兼事務所を開きました。

 

現在の仕事内容を教えて下さい



独立した当初は個人宅の庭のリノベーションがほとんどでしたが、最近では0からの庭作りの要望も増えてきました。全体の1割くらいが店舗ディスプレイです。場所は山梨や東京、遠方の宮崎からも依頼が来ています。徐々に自分のやっていることが浸透して、見てくれている方が増えているのは嬉しいです。

 

仕事でのこだわりや大切にしていることを教えて下さい。

やはり四季を大事にした、ストーリーがある庭が好きですね。植栽は植えてそれで終わりではなく、そこに住んでいく人と共に育っていくものです。また外から見た姿だけを気にする方が多いですが、実際に庭を見ている時間は室内からの方が長かったりしますよね。内から庭を見る時間も大切にして欲しいので、そこも大切にしています。
自分の強みは、外構と植栽を一緒に行えるところだと思います。外構を作ることと、そこにある土の状態を見極めて庭を作ることは全くの別ものなので。

 

手がけられた庭や商品を拝見するとYard Worksさんならではと思うのですが、インスピレーションを受けたりしているものはあるのでしょうか?

ヨーロッパを旅していた時に見て感じたことは今でも思い出したりしますね。ミュージックビデオの背景とか、雑誌をめくっていて直感的に気に入った色味なども見ています。あとは、庭づくりの計画をしているとそこで暮らす人の映像が自然と浮かんでくるんですよね。実際にそのイメージでつくっていって、現実が合致した時はグッときます。

 

印象に残っている仕事はありますか?

最近だと中国での仕事は激動でした。向こうではまだインターネットが規制されているので、こちらに入ってくる情報も事前にほとんどなくて。そんな中、現地で植物の仕入れをしなければなりませんでした。実際に植物があると思っていたところに行ったら何もなくて。「これはやばいんじゃないか……」と思っていたら、偶然車で通りかかったところにすごく良いものがあったり、鉢の手配も案内してくれた人が上手くやってくれたり、それでなんとかなったんですが、いい経験になりました。
あとは、7年前くらいにキースヘリング美術館で行った「庭師ナイト」でしょうか。音楽がかかる中で剪定をしていくというものだったんですが、今思い出すと面白いですよね(笑) でも毎回違う現場で違うオーダーなので、毎回が印象的です。

 

今後やっていきたいことや、夢はありますか?

夢はハリウッドスターの庭を造ること(笑 ) 予算とか何も考えずに自由に庭を作れそうだからって理由なんですけど。もう少し現実的なもので言うと、Yard Worksのストリート、60mくらいの通りをつくってみたいですね。植栽はもちろん、その通りに建っている建物のデザインから、どんなショップを入れるかまでまとめてデザインしたいです。それが日本だけでなく、世界中から色んな人が見に来るような通りにできたらすごくいいだろうなぁって思います。

 

最後に、これから庭づくりをはじめようかと考えている方や、読者に一言お願いします。

FREEDOMでいいんじゃないでしょうか。うちの壁面画に「FREEDOM PLANTS」と描いてもらっているんですけど、この言葉が気に入っています。基本は自由に好きなようにやればいい。ただ、目的は決めておくべきだと思います。例えば木を一本植えるとしても、何か収穫したいのか、花を見てみたいのか、ハンモックを飾りたいからなのか考えてみる。それだけで植えるものは全く違ってきます。ただかっこいいからその植物を植える、育てるのではきっとそれだけで終わってしまう。何か目的を持って庭をつくることで、もっと楽しむ幅が広がるんじゃないでしょうか。

 

天野さん、ありがとうございました。

山梨へ取材に伺った当日に制作中だった、辞書の中に植物を植え付けてある新たな商品の画像が後日天野さんから送られてきました。「FREEDOM PLANTS」という言葉にもあるように、既存の枠にとらわれず庭づくり、商品づくりを積極的にされています。

また店内には植物や商品以外に、庭づくりに関する絵本が窓際に置いてありました。「その内容が好きなんですよね」と天野さん。どうしても植物を好きになっていくと珍しいものや変わったものに目がいきがちになりますが、本来の「土いじり」の部分が大事だと考え、小さい頃からそうしたものに触れてもらいたい想いがあるようでした。

そんな天野さんを取材していると、やはり新しいものを生み出す人の根底には、しっかりとした基本が根付いているのだと感じます。これからますます活動の幅を広げていくYard Works、今後も要注目です!

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