農家として、少しでも緑を好きになってもらうための草の根運動をしています。

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プロフィール

衣浦農園

■名前:近藤 雄三
■場所:愛知県半田市緑ヶ丘1-21-2
■生産歴: 15年
■面積: 1800坪
■主な生産商品:グズマニア、フリーセア、チランジア、ネオレゲリア等 アナナス各種

 

生産者さんの紹介

愛知県でアナナス農家をしています。日曜大工がすきです。

簡単に楽しんでもらえるような植物をつくるように心がけて生産しています。

 

生産者になったキッカケを教えてください。

うちは、成り行きで祖父の代からこの仕事(施設園芸)をしてました。

思い出してみると、二十歳のときに芝の種をまいた際に、いっせいに芽が出てきたときに感動したのを覚えています。それがキッカケかもしれません。

 

アナナス類を生産しようと決めた理由とは?

種類も豊富で、基本的に乾燥に強いものがほとんどなので、自分でも枯らさずに生産でき、花もちが良いのでお客さんのところにいってからも長く楽しんでもらえるのが、この種の植物を生産している理由であるかと思います。

アナナスの類は、フリーセアチランジア、ネオレゲリアやエクメアなど、パイナップルの親戚みたいな植物たちです。

 

就農したときにすでに両親の経営がグズマニアの専作になっていました。恥ずかしながら、はじめは何も考えずにただただ言われたことをしてましたね。

でも当初からグズマニアの花持ちのよさには僕自身ビックリしていました。

植物が放つ『色』でこれほど長持ちするものを他に知りませんでした。『色』と『持ち』の長所をみんなに知ってもらいたくて、いろんな色をいろんなサイズで作っていくうちに用途も多彩になってきました。

貸鉢や装飾、ギフトからアレンジ素材など幅広いニーズに対応しているうちに、自然とアナナス類のなかで幅を広げていくような作付けになっていました。

 

仕事する上で特に大変だったこと、苦労したこと。

施設園芸といってもやはり自然相手です。おひさまの光が少なかったり気温が上がらなかったりすると、予定通りに育ってくれないこともあります。最近は、夏の暑さですね。アナナス全般が暑いところ生まれの植物なんです。なのにここ数年の日本の夏は彼らにも暑すぎますから、出荷したいときに出せないこともあります、、、

これらは、観葉植物生産者に限らず、農業者全体にいえることかと思います。

いかに天気に左右されないように施設を使いながら生産するかはこの仕事をするうえでずっと付きまとう課題だとおもっています。

 

特にやりがいを感じるときは、どんなときですか?

出先で自分の育てた植物と再会するときですね。ほとんどの場合、自分の植物は市場に出荷してさよならになってしまいます。ですから出先で自分の植物が植えられていたり飾られているところに出くわすとちょっと嬉しくなります。

年に数回小売りをすることがあるんですが、以前購入してもらったお客さんに「あのコまだ元気に育ってます!」って言われるのもうれしいですね。消費者さまのリアクションはオークション評価よりもモチベートされます。

 

おすすめの生産物

どこにすすめるかによっていろいろありますが、一般家庭でのお勧めはフリーセア ’アストリット‘なんていいと思います。特徴は乾かすとクルクルに丸まる葉っぱです。乾燥状態が続くと葉っぱを丸めてワシャワシャした手触りになり、しっかり水をあげてしまうと葉っぱがピンっともどってしまいます。成長とは違った観賞をたのしんでもらえる植物で、少ない小売経験上では人気No.1の植物です。

 

グズマニアは夏場によく見かけると思いますが、冬場に出荷するものだと5~6か月「色」として鑑賞できます。気温も低くて、グズマニア自体があまり水を欲しがろうとしないために、いい色のままじっとしていてくれます。

 

寒くて外に緑の少ない季節はグズマニアもイチオシです!切り花にしても2か月ぐらい鑑賞できるんですよ!

 

プロならではの育て方や管理のテクニックなどがあれば教えてください。

光と水と温度でおおよその植物は大きくなろうとします。しっかりと成長させようとおもえばそこに適度な肥料が必要ですが、それ以前の問題として、育つ時期、育たない時期があることを認識すれば多くのトラブルが無くなると思っています。

日本人のほとんどの方が桜を楽しみにしますが、花見が終わると桜のことを気にする方は少ないかと思います。

でも外にある緑はその時期を境にしてぐんぐん茂っていきます。それがみなさんの家庭で緑が成長し始めるサインになります。

外の景色をみながら部屋の中の緑とお付き合いするのが一番わかりやすいと思います。

外の木が葉っぱを落としはじめたら、部屋のなかの緑もそんなに水を欲しがらないようになります。

僕らが温室を利用して生産するのは、『冬』の環境をなくして成長を促しつづけるのが一つの大きな目的ですが、それでも毎年春からの気候が待ち遠しく思っています。植物はおひさまに育ててもらってます。

 

これから栽培してみたい植物(作物)はありますか?

やはりアナナスの類ですかね。

とくにチランジアやフリーセア。

以前チランジアのイオナンタから採れた種をまいたら、ハウスの中でとんでいた蜂が交配してくれたみたいで、ジュンセアのようなフォームに育ってきました。それ以来自分でもできそうだなって思ってフリーセアやチランジアをコチョコチョして交配に挑戦してます。

交配はまだビギナーですが。いずれは自分のオリジナル品種を生産の柱にできたらいいなーって夢みてます!

 

プライベートで、育てている植物はありますか?

モンステラとチランジア少々とフリーセアのアストリットぐらいです。

あとはチビたちと野っ花摘まんで飾るくらいです。安上がりに楽しんでます。

 

最後に一言

「植物飾りたいけど育てかたが、、、」とか、「枯らしちゃうから、、、」っていうひとがよくいますが、、、

ぼくも初めて買ってきたものとかよく枯らします、、、生産者なのに、、、育てたことのない植物に関しては素人です。

なので枯らして覚えます。みなさんも枯らすことに消極的にならずにどんどん挑戦してほしいです。

あと、もし植物を枯らしてしまったら、いつ枯れたのかを覚えておくと次回植物を買う時にショップの方からのアドバイスが具体的になるかと思います。日本には夏も冬もあるので、管理の仕方も失敗の仕方も様々です。外の景色を見ながら「いつ」を気にしてお付き合いしてあげてほしいですね。

はじめて植物を買いに行くのであれば、水やりで失敗しにくい5月をお勧めします。

 

衣浦農園では年に数回オープンハウスや野外イベントを行っている『キミドリ。』もよろしくお願いします!

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