「6月の寄せ植えの作り方」~梅雨を楽しむ初夏のシェードガーデン
とまつあつこ
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長雨が続いてちょっぴりブルーな気分になりがちな梅雨のシーズン、木漏れ日のシェードガーデンに涼し気な寄せ植えを飾って爽やかな風を感じたいですね。
シェードガーデンで育てる今回の草花たちは、大好きな環境に置いてあげるとこの上ない美しさを見せてくれます。美しく咲く姿を見て、自分が草花たちにぴったり合った環境を選んであげられたとわかった時のうれしさは最高ですよ。
今回は屋外編としてお庭で楽しめる寄せ植えを、室内編としてお家の中で小さく楽しめる寄せ植えをご紹介します。
今月おすすめの植物の基本管理
「直接雨の当たらない風通しの良い日なた~半日陰に置く」
「お水は乾いたらたっぷりあげる」
【目次】
■6月の寄せ植え~梅雨を楽しむ初夏のシェードガーデン
・6月におすすめの寄せ植え植物 5ポット
・寄せ植えのポイント
■6月の寄せ植え~室内でちょこっとお花を育てたい方向け
・日のあたる明るい室内におすすめの苗3ポット
・寄せ植えのポイント
3.寄せ植えのすすめ
1.屋外編~お庭で楽しもう
6月の寄せ植え~梅雨を楽しむ初夏のシェードガーデン
木漏れ日シェードガーデンに飾る寄せ植えには、バラ咲きのベコニア「ダブレット」をメインに、ヘミグラフィスなどのカラーリーフたちをセレクトしました。アンティーク調の器に植えていきます。
6月におすすめの寄せ植え植物 5ポット
ベゴニア ダブレット
シュウカイドウ科 非耐寒性多年草 開花期 4~10月
愛らしいバラ咲きのベゴニアです。花が次々と咲きます。直接雨が当たらない風通しの良い日なた~半日陰を好み、真夏の直射日光は苦手です。春と秋はよく日に当てて育てましょう。水やりは土の表面が乾いたら株元にたっぷりとあげます。
寒さに弱く、日本の気候では一年草として扱われます。挿し木で増やすことができます。
ヘミグラフィス
アルテルナータキツネノマゴ科 非耐寒性多年草 開花期4月末~7月末
表は光沢のあるグリーン、裏は深い赤紫色のカラーリーフです。日なた~半日陰を好みます。暑さに強く寒さに弱く、水はけの良い用土を好みます。寒さに弱いので日本の気候では一年草として扱われます。株分け、挿し木で増やせます。
ユーフォルビア
ダイアモンドスタートウダイグサ科 非耐寒性低木 開花期 4~11月
八重咲きのユーフォルビアです。白い涼しげな小花が晩秋まで咲き続けます。日なた~半日陰の、水はけの良い用土を好みます。切り口から白い液が出るのでかぶれやすい方は注意が必要です。暑さ、乾燥、病気に強いです。寒さに弱いので日本の気候では一年草として扱われています。
ワイヤープランツ
スポットライトタデ科 半耐寒性ほふく性常緑低木 鑑賞期 周年
斑入りのワイヤープランツです。日なた~半日陰を好みます。乾燥に弱いです。挿し木、水挿し、株分けで増やすことができます。
ミスキャンタス
ユリ科 耐寒性多年草 開花期9~10月
かわいらしい白い花が咲きます。つんとした斑入りの葉はアクセントに使えます。日なた~半日陰を好みます。真夏の強光が苦手で葉焼けをすることがありますが、暑さや寒さには強いです。株分けで増やすことができます。
寄せ植えのポイント
今月のテーマは「シェードガーデン」
ジメジメした梅雨の長雨が続く日も、雨の合間に急にまぶしいくらいの太陽が出て暑い日も、木漏れ日のシェードガーデンなら爽やかに過ごせます。そんなお庭をイメージしながら、屋根のある日なた~半日陰に美しく咲く草花を植えていきます。
寄せ植えの作り方
準備するもの
9㎝ポット苗5ポット
器(器の底に水はけ用の穴が無い場合は、千枚通しや釘、かなづちなどを使って穴を開けます。)
鉢底ネット、鉢底石、肥料入り培養土、ココヤシファイバー、土入れ、ジョーロなど
作り方
器の底に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石をうすめに入れます。
その上に肥料入り培養土を入れます。入れる土の深さは、植えるポット苗の土の高さを考えながら入れます。
(苗が埋まりすぎず、高く出っ張りすぎないように注意します。)
まず、どの方向から見ても美しく見えるように作るか、前から見たら美しい寄せ植えに作るかを決めます。
(今回は、前から見たら美しい寄せ植えを作ります。)
それぞれの苗がどの方向から見た時に一番美しいかを確認しながら、植えるポジションを決めます。
苗をポットからはずして苗の肩(株元)の部分に枯葉などがある場合は取り除き、根を少し崩して植えていきます。
隣り同士がくっつきすぎず、ふんわりと合わさるイメージで置いていきます。
ベゴニアダブレットをメインに、フェミグラフィスの美しい紫色を手前に見せたいと思い、ミスカンサスを後ろに植えてアクセントに、ユーフォルビアは高さを出す背景に使い、ふんわりと這うワイヤープランツをサイドに配置しました。
全て配置したら、隙間に土を入れていきます。指や割りばしなどで突っつきながら器をまわして一周入れます。真ん中の苗と苗の間にも隙間があるので忘れずに入れます。器の縁から深さ1.5cm位のウォータースペース(水をあげた時に土が持ち上がっても流れ出ないようにするスペース)を残して土を入れます。苗がぐらつかないようにしっかりと土を入れましょう。思ったより土が入ります。
株元にココヤシファイバーをふんわり置きます。ココヤシファイバーは、土が流れ出ることを防ぐ役目もありますが、置くことでオシャレ感がアップするのでおすすめします。
使い初めの土は乾いているので、何回かに分けて下から流れ出るくらいたっぷりとお水をあげます。
時間に余裕がある時は、こんな風に配置一つ一つに意味をみつけ、草花と会話でもするようにそれぞれの草花の美しい向きを見つけながら植えると、その寄せ植えに愛着が出て育てる楽しみが強くなりますよ。
もちろん、植え付け後は太陽の向き等によってそれぞれがそれぞれの好きな方向に育っていきますので、あまり神経質になりすぎる必要はありません。ぜひ、草花と触れ合う時間を思いきりお楽しみください。
管理の仕方
置く場所
直接雨があたらない日なた~半日陰に置きます。玄関などの軒下やベランダ、常緑樹やパラソルの下などが適しています。
肥料
肥料入り培養土を使うので、1カ月後から水やりをかねて液肥や固形肥料を与えます。
花柄とり
ベコニアは花が終わると自然に落ちますが、葉の上に落ちたものは見た目も悪く、病害虫の発生も促すためこまめに取ります。
切り戻し
生長して姿が乱れた場合は、茎を短くし、再び美しく楽しむことができます。切り戻しに合わせて薄めの液肥を施すと、新芽の生長がよくなります。
水やり
暑い季節は、朝または夕方以降涼しい時間に水をあげてください。日中暑い時間の水やりは蒸れてしまうのでおすすめしません。また、雨の日や土が湿っている時は控えます。
寄せ植えした植物のその後
寒さに弱いベゴニアダブレット、ヘミグラフィス、ユーフォルビア
この3つの植物は寒さに弱いので、日本では1年草扱いされています。来年も楽しみたい場合は10℃以下になったら室内に移動して明るい窓辺に置きます。暖房の風が直接あたると弱るので気をつけます。上手に管理できると翌年4月から再び開花します。冬の水やりは、日中の暖かい時間にあげることをおすすめします。
今回寄せ植えするそれ以外の2つの植物(ワイヤープランツ、ミスキャンタス)は、冬の間室内の明るい場所でも育てる事ができるので、寒くなる頃に寄せ植え丸ごと室内に移動することもできます。そう考えると今回の寄せ植えはとても長く楽しめそうですね。
2.室内編~小さく仕立てて楽しめる
6月の寄せ植え~室内でちょこっとお花を育てたい方向け
大きなスペースは無いけれど、「室内の明るい窓辺でお花を育てたい。」そんなご要望をよく耳にします。今回はそんな方におすすめな、苗3ポットでできる室内用の小さな寄せ植えをご紹介します。
日のあたる明るい室内におすすめの苗 3ポット
まず、先にご紹介した「6月におすすめの寄せ植え植物5ポット」の中でメインに使ったベコニアダブレットをピックアップ。そしてユーフォルビアダイアモンドスターをダイヤモンドフロストに変えて、八重咲きインパチェンスをプラスして室内におすすめの苗3ポットをセレクトしました。
ベゴニア ダブレット
シュウカイドウ科 非耐寒性多年草 開花期 4~10月
愛らしいバラ咲きのベコニアです。花が次々と咲きます。直接雨が当たらない風通しの良い日なた~半日陰を好み、真夏の直射日光は苦手です。春と秋はよく日に当てて育てましょう。水やりは土の表面が乾いたら株元にたっぷりとあげます。
寒さに弱いので日本の気候では一年草として扱われています。挿し木で増やすことができます。
ユーフォルビア
ダイアモンドフロストトウダイグサ科 非耐寒性低木 開花期 4~11月
ダイアモンドスターに比べるとすっきりしたシンプルなユーフォルビアです。白い涼しげな小花が晩秋まで咲き続けます。日なた~半日陰の水はけの良い用土を好みます。切り口から白い液が出るのでかぶれやすい方は注意が必要です。暑さ、乾燥、病気に強いです。寒さに弱いので日本の気候では一年草として扱われています。
インパチェンス
ツリフネソウ科 非耐寒性多年草 開花期 4~10月
可愛らしい八重咲のインパチェンスです。日なた~半日陰の水はけの良い用土を好みます。移植を嫌うので、あまり根をくずさずに場所を決めたらさっと植えることをおすすめします。真夏の直射日光は苦手です。寒さに弱いので日本の気候では一年草として扱われています。
寄せ植えのポイント
今月のテーマは「シェードガーデン」
木漏れ日のシェードガーデンで爽やかにお茶を飲みながら眺めるお庭をイメージをしながら、日のあたる明るい室内で美しく咲く草花を植えていきます。
お花を飾りたいご要望を満たすため、華やかなベゴニアとインパチェンスをメインに使い、メインを目立たせるようにすっきりとしたユーフォルビアダイアモンドフロストを選びました。
寄せ植えの作り方
準備するもの
ポット苗、器(室内用なので受け皿付きのものが最適です。)、鉢底ネット、鉢底石、肥料入り培養土、ココヤシファイバー、土入れ、ジョーロなど
作り方
器の底に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石をうすめに入れます。
その上に肥料入り培養土を入れます。入れる土の深さは、植えるポット苗の土の高さを考えながら入れます。
(今回は鉢が小さいので少な目に入れます。)
まず、どの方向から見ても美しく見えるように作るか、前から見たら美しい寄せ植えに作るかを決めます。
(今回は、前から見たら美しい寄せ植えを作ります。)
それぞれの苗がどの方向から見た時に一番美しいかを確認しながら、植えるポジションを決めます。
苗をポットからはずして苗の肩(株元)の部分に枯葉などがある場合は取り除き、根を少し崩して植えていきます。
ユーフォルビアがベコニアとインパチェンスの間から自然にふんわりと出るように置いていきます。
3ポット配置したら、隙間に土を入れていきます。指や割りばしなどで突っつきながら器をまわして一周入れます。真ん中の苗と苗の間にも隙間があるので忘れずに入れます。器の縁から深さ1.5cm位のウォータースペース(水をあげた時に土が持ち上がっても流れ出ないようにするスペース)を残して土を入れます。苗がぐらつかないようにしっかりと土を入れましょう。思ったより土が入ります。
株元にココヤシファイバーをふんわり置きます。ココヤシファイバーは、土が流れ出ることを防ぐ役目もありますが、置くことでオシャレ感がアップするのでおすすめします。
使い初めの土は乾いているので、何回かに分けて下から流れ出るくらいたっぷりとお水をあげます。
管理の仕方
置く場所
室内の日のあたる明るい窓辺に置きます。真夏の高温時には、窓ガラスはとても熱くなります。窓から少しだけ離して飾りましょう。レースのカーテン越しに置くこともおすすめです。
肥料
肥料入り培養土を使うので、1カ月後から水やりをかねて液肥や固形肥料を与えます。
花柄とり
ベコニアとインパチェンスは花が終わると自然に落ちますが、葉の上に落ちたものは見た目も悪く、病害虫の発生も促すためこまめに取ります。
切り戻し
成長して姿が乱れた場合は、茎を短くし、再び美しく楽しむことができます。切り戻しに合わせて薄めの液肥を施すと、新芽の成長がよくなります。
水やり
暑い季節は、朝または夕方以降涼しい時間に水をあげてください。日中暑い時間の水やりは蒸れてしまうのでおすすめしません。また、雨の日や土が湿っている時は控えます。
寄せ植えした植物のその後
日光の入る窓辺は、日中と朝晩で気温の差が出ます。特に真冬は暖房を切ると特別冷え込むので必ずカーテンをして窓から少し離したところに置くとよいです。寒い季節の水やりは、日中の温かい時間にあげることをおすすめします。寒さに弱いため日本では一年草扱いとされている植物を、室内でどこまで楽しめるか挑戦してみるのもいいですね。
3.寄せ植えのすすめ
寄せ植えとは、一つの場所に複数の植物を植え込むことをいいます。育つ環境が似ている草花を組み合わせて鉢やプランター、庭などに植え、色や形、高さの違いなどを楽しみます。
スペースが無くても複数の植物が楽しめ、それぞれがお互いの良さを引き立たせることでさらに美しく飾ることができます。寄せ植えをすることでその場の雰囲気がぱっと明るく華やかになったり、素敵な雰囲気が生まれます。
また、鉢に作った寄せ植えは簡単に移動することもできるので、気分によって場所を変えたり、寄せ植えを作ってプレゼントすることもできます。寄せ植えは苗選びがポイントです。ぜひ、今回の記事を参考にして6月の寄せ植えを作ってみていただけたら嬉しいです。
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