はじめてのバラの育て方~鉢植えのバラを育ててみよう~

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今回のバラの育て方監修は

PROFILE
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村上 敏さん

京成バラ園 ヘッドガーデナー
平成2年京成バラ園芸(株)入社。育種部門でバラの基本を学んだ後、バラの卸売りから小売までを経験。バラの育て方に関しての監修多数。

バラと聞くと管理が大変そう……と思いがちですが、ポイントを押さえておけば自宅のベランダでもすくすくと育てられる植物です。今回は初心者におすすめの鉢植えタイプのバラの、春から夏までの育て方を紹介します。

目次

はじめてのバラにおすすめの品種は?

良いバラ苗の選び方

バラ栽培初めてさんに必要な道具

バラの育て方のポイント

花が咲いた後はどうする?

バラQ&A

はじめてのバラにおすすめの品種は?

クリスティアーナ

バラらしい香りが強く、ピュワホワイトの花色がライラックピンクに染まっていく姿が繊細な雰囲気を醸し出しています。耐病性に優れ、うどんこ病、黒星病にも強い品種です。

 

レッド レオナルド ダ ビンチ

ピンクがかった赤色とその咲き方からシックな雰囲気をまとうバラです。花色は咲き進むにつれピンク色を帯びます。耐病性と耐寒性を持つため、多少日当たりが悪い場所でも育てられます。

 

ノヴァーリス

小説「青い花」の作者の名前から名付けられたというエピソードを持つ、薄いラベンダー色が魅力的なバラです。現在ある青バラ系の中では最も丈夫で病気に強く、よく咲いてくれます。

良いバラ苗の選び方

花でなく葉を見ることがポイント!

花をたくさん咲かせているものを選びたくなりますが、実は見るべきポイントは葉にあります。写真のようになるべく緑色の元気な葉がたくさんついているものを選ぶことが、バラ栽培の最初の一歩です。葉が黄色くなっていたり、あまり葉がついていなかったりするものは避けましょう。

バラ栽培初めてさんに必要な道具

・園芸用のはさみ・・・花を切る時に必要

・厚手のゴム手袋か革手袋・・・棘が刺さらないようにするため

・病害虫対策用の薬剤・・・病気用と害虫用の2種を用意しておきましょう

バラの育て方のポイント

水やり

春から夏にかけて

基本的には1日1回、気温が上がりきっていない朝方に鉢底から水が流れ出るまで行います。葉は2、3日濡れ続くと病気になりやすいため、要注意。水やりしても、葉がすぐ乾けばOKです。夕方に鉢土が乾いて少ししおれ気味だったら、葉を濡らさないように再度水やりします。蕾や芽が真横より下になる程ぐったりしていたら、鉢だけでなく全体にシャワーをして日陰に移動してください。翌日治らないところを切り、日を当てます。

置き場所

屋外の日がたっぷり当たる場所で

1日最低3時間日光が確保できる屋外で管理してください。コンクリートに直置きで大丈夫です。基本的に日光が当たれば当たるほど花を咲かせてくれますが、真夏の西日には要注意。鉢の中が熱くなり、蒸れて根が傷んでしまいます。バラだけに強い西日が当たってしまうようであれば、周りに草花の鉢などを置くといいでしょう。

家の北側でも、夏は朝日や夕日が差し込むので確認してみて下さい。

植え替え

植えている鉢から葉がたくさんはみ出しているような場合は、ふたまわりほど大きな鉢に植え替えましょう。

1.新しい鉢にバラ用の培養土を入れておく。

 

2.バラを元の鉢から優しく取り出し、新しい鉢に入れ隙間に土を入れていく。この際根についている土を落としたりしない。根が傷む原因となる。

 

3.すぐに水やりをし、全体を上から手で馴染ませたら完了。

Point!
もし水をあげた時に水はけが悪かったら、赤玉土を少し足して水はけのいい土にしましょう。

肥料

今の時期、買ったらすぐに行いましょう

植え替え時に土と混ぜることができる、粒状の肥料を使用すると手間が少なくおすすめです。製品によって与える頻度も違いますので、しっかりと使用方法を確認して下さい。芽が出始めたら行います。

京成バラ園おすすめの肥料をチェック!

 

花が咲いた後はどうする?

花は咲いたら早めに切る、が基本

咲いた花は長く残しておきたいものですが、咲いたら早めに剪定し切り花として楽しみましょう。そこでエネルギーを使い切ってしまい、次の枝が伸びず、葉も増えなくなってしまいます。株自体の体力消耗を防ぐため、花は咲いたら早めに切ることを心がけましょう。

切る位置・・・イラストの赤線部分。大きな葉(5枚葉~11枚葉)の上で、園芸用はさみを使用してカットします。

バラQ&A

Q.葉も少なくなんとなく元気がないような……こんな時の対処法は?

A.調子が悪そうだな、と思ったら一度肥料は止めて下さい。栄養を吸収する元気がない状態ですので、供給過多になってしまいます。毎日の水やりもいつもより少なめに変更。見守ってあげるようにお世話しましょう。また芽が出はじめたら、液体肥料をあげ、充分に葉が繁ったら通常の育て方に戻しましょう。

Q.細い枝にぽつぽつ蕾がつきはじめました。これはそのままでいいでしょうか?


A.見つけ次第、すぐに摘んでしまいましょう。太い枝についた蕾はそのまま咲かせますが、細い枝の蕾は摘んでしまった方が、次の枝が葉を増やすための養分にまわすことができます。苗は全部の花を咲かす体力はありませんので、蕾は半分くらいを摘んで、秋の花のために養分を溜めておきましょう。

 

いかがでしたでしょうか?

今の時期園芸店にはバラ苗がたくさん販売されています。花が咲いているものもありますので、お気に入りのバラを見つけて育ててみるのも良いですね。

剪定したバラは自宅で切り花としても楽しめます。今年の春、何か新しいことのチャレンジしてみたい!と考えていた方は、ぜひバラを育ててみてくださいね。

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