春の香り、ミモザの花の季節!育て方、生け方、アカシアとの違いまで

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山田智美

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ミモザは、桜よりほんの一足先に春の訪れを告げてくれる花です。その姿はわからなくてもミモザの名前は知っている方も多いのではないでしょうか。ミモザは羽毛のような明るい黄色の花と、香水にも使われる優しい香りが人気の庭木です。

ミモザの花や香りの魅力、庭植えや鉢植えの育て方、ミモザの飾り方、カクテルやサラダ、ミモザとアカシアの違いや、オジギソウとの違いまで。ミモザを詳しく紹介しています!

目次

ミモザとは?ミモザ基本情報

科名:マメ科  分類:常緑高木  花期:3~4月  原産地:地中海沿岸  「ミモザ Mimosa」とは、本来は「オジギソウ」を指す学名ですが、現状は黄金色の房状の花をつけるアカシアの俗称とされています。切り花で流通しているものでは、「銀葉アカシア」「三角葉アカシア」「真珠葉アカシア」などがあります。

ミモザ

ミモザ基本情報

  • 学名:Acacia baileyana(ギンヨウアカシア)、Acacia dealbata(フサアカシア)
  • 科名:マメ科
  • 分類:常緑高木
  • 花期:3~4月
  • 原産地:地中海沿岸

ミモザとは?

「ミモザ Mimosa」とは、本来は「オジギソウ」を指す学名です。昔々に様々な誤解や行き違いがあった結果、現在は黄金色の房状の花をつけるアカシアの俗称として使われています。切り花でミモザとして流通しているものは、「銀葉アカシア」「房アカシア」「三角葉アカシア」「真珠葉アカシア」などがあります。

春、桜のソメイヨシノが開花するよりも少しだけ早く咲き始めます。細い枝の先にたわわに金色の羽毛のような金色の花を咲かせます。よく晴れた春の青空と金色のミモザの組み合わせは、息を飲む美しさです。

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ミモザとアカシアの違いは?オジギソウも仲間?

ミモザとオジギソウは仲間? 本来の学名が「Mimosa」のオジギソウは、触れると葉を閉じてしまう可愛らしい植物です。子供の頃に遊んだ記憶があるのではないでしょうか。オジギソウは夏に小さな淡いピンク色のミモザによく似た花を咲かせます。触れると葉を閉じてしまうところや、淡いピンク色の花などから、フランスではオジギソウのことを「恥ずかしがり屋のミモザ」と呼ぶそうです。可愛らしいですね。

オジギソウ

ミモザとアカシアの違い

アカシアとは、マメ科アカシア属(Acacia)の植物の総称です。このアカシア属にはネムノキやニセアカシアなど、1000を超える種類の植物が存在しています。ミモザと呼ばれるギンヨウアカシアやフサアカシア、その他の種類もこのアカシア属に入ります。

つまりミモザはアカシアです。「ミモザ」という俗称で読んでも、「アカシア」と呼んでも間違いではありません。ただしミモザはアカシアですが、アカシアすべてがミモザではないというポイントを理解していただけたでしょうか。ミモザはアカシア属の中の種類です。

ミモザとオジギソウは仲間?

本来の学名が「Mimosa」のオジギソウは、触れると葉を閉じてしまう可愛らしい植物です。子供の頃に遊んだ記憶があるのではないでしょうか。オジギソウは夏に小さな淡いピンク色のミモザによく似た花を咲かせます。触れると葉を閉じてしまうところや、淡いピンク色の花などから、フランスではオジギソウのことを「恥ずかしがり屋のミモザ」と呼ぶそうです。可愛らしいですね。

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ミモザの花や香り、ミモザの魅力!

ミモザの愛すべき魅力は何よりもあのお花でしょう。明るい黄色のぽんぽんのような花を枝の先に房状に咲かせます。その姿は花というよりも、羽毛のような、果実のようなイメージを想起させます。葉の色は「銀葉」あるいは「シルバーリーフ」と言われる、銀色がかったグリーンです。淡く明るい黄色の花と銀葉のコントラストが美しく、その花の決して強くはない黄色は春の空の色ともよく合います。

ミモザ

ミモザの魅力は、黄色の羽毛のようなふわふわの花と香りです。ミモザは花と香りで多くの人を魅了してきました。

ミモザの魅力|香り

ミモザの香りの特徴は、優しく甘く、決して強くはないところです。ユリやクチナシのような官能的な香りでもなく、バラのような華やかな香りでもなく、ふわりと風に乗ってくるような優しい香りです。

ミモザの香りは春の訪れを報せる香りとして昔からヨーロッパの人たちに愛されてきました。ミモザの花の香りは咲き始めが一番濃厚です。咲き進むに従って花色も香りも褪せてくるので、ミモザの香りを満喫するなら、咲き始めの花で楽しんでください。

ミモザの香りは、精油や香水にもされています。他の花もそうですが、香水や精油になったミモザの香りはフレッシュのミモザとは少し違うので、好みのブレンドの香水を探してみてください。自分の中のミモザのイメージに近いものを見つけ出すのも、香水選びの楽しみの一つです。

ミモザの魅力|花

ミモザは、明るい黄色のふわふわした花を枝の先に房状に咲かせます。その姿は花というよりも、枝にまとわりつく羽毛や、たわわに実る黄色の果実を想起させます。ミモザの葉の色は「銀葉」あるいは「シルバーリーフ」と言われる白味の強いグリーンです。

淡く明るい黄色のミモザの花と銀葉のコントラストが美しく、いつまでも見ていたくなります。ミモザの花の決して強くはない黄色の花は、春の青い空の色ともよく合います。

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ミモザの日、カクテル、サラダ…ミモザの名が付くものをずらり

ミモザは地中海沿岸を原産とする植物で、とても香りがいいのが特徴です。ヨーロッパでは、色の例えや香りの例えにミモザの名前が使われるほど、一般的に愛され生活に浸透している植物です。

ミモザ

ミモザは地中海沿岸を原産とする植物で、とても香りがいいのが特徴です。ヨーロッパでは、色の例えや香りの例えにミモザの名前が使われるほど、一般的に愛され生活に浸透している植物です。

3/8はイタリアではミモザの日

毎年3月8日は「国際女性デー」というのをご存知でしたか。女性への差別撤廃と地位向上を訴える日です。この日イタリアでは、男性から女性にミモザの花を贈る習慣があります。日本でも定着するといいですね。ミモザのお花をプレゼントされたら、女性はみんな喜びますよね。

ミモザサラダ

ミモザサラダの発祥は諸説ありますので定かではありません。ミモザサラダはゆで卵をミモザの花に見立てたサラダです。ベーコンやクレソンやその他の野菜に、裏ごししたゆで卵を振りかけます。この玉子の色と形状がミモザの花に似ているというのが名前の由来です。

カクテルのミモザ

シャンパンをオレンジジュースで割ったカクテルです。色がミモザの花のようだということから、「ミモザ」と呼ばれるようになりました。とてもおいしいカクテルです。でも、お酒は二十歳になってからにしてくださいね。

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庭植えのミモザの育て方のコツと注意点

庭植えのミモザの育て方のコツ ミモザの中でもギンヨウアカシアという種類は生長が早く、とても大きくなります。庭に植えるなら、必ず周囲に十分なスペースを取って植え付けるようにしましょう。ミモザは常緑植物です。ミモザが大きくなって、他の植物の日当たりに影響しないように配慮することが大切です。  ミモザの花が終わったら早めに剪定をしましょう。ミモザは花芽の準備に入るのが早いので、花が終わったらすぐに剪定することで翌年もたくさんの花を楽しむことができます。  庭植えのミモザの育て方の注意点 ミモザを庭植えで育てるときの一番の困りごとは、何といってもカイガラムシです。日当たりが悪い樹の裏側、風通しが悪い枝の隙間、ちょっとした死角になりやすい枝の下部など、気が付くとカイガラムシはいます。春先の2月くらい、カイガラムシがまだ固くなる前に、歯ブラシなどでこそぎ落としましょう。地面に落ちたカイガラムシは二度と上がってきません。

ミモザ

庭植えのミモザの育て方のコツ

ミモザの中でもギンヨウアカシアという種類は生長が早く、とても大きくなります。庭に植えるなら、必ず周囲に十分なスペースを取って植え付けるようにしましょう。ミモザは常緑植物です。ミモザが大きくなって、他の植物の日当たりに影響しないように配慮することが大切です。

ミモザの花が終わったら早めに剪定をしましょう。ミモザは花芽の準備に入るのが早いので、花が終わったらすぐに剪定することで翌年もたくさんの花を楽しむことができます。

庭植えのミモザの育て方の注意点

ミモザを庭植えで育てるときの一番の困りごとは、何といってもカイガラムシです。日当たりが悪い樹の裏側、風通しが悪い枝の隙間、ちょっとした死角になりやすい枝の下部など、気が付くとカイガラムシはいます。春先の2月くらい、カイガラムシがまだ固くなる前に、歯ブラシなどでこそぎ落としましょう。地面に落ちたカイガラムシは二度と上がってきません。

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鉢植えのミモザの育て方のコツ

鉢植えのミモザの育て方のコツ

ミモザはとても大きくなる植物です。鉢植えは限られたスペースの中で育てるので、あまり大きくしたくないのであれば、理想の樹高まで生長したところで、主幹のトップを剪定しましょう。これを芯止めと言います。この芯止めをすることで、大きくなり過ぎるのを防ぐことができます。

ミモザの花が終わったら、早めに剪定しましょう。ミモザは花後早めに剪定することで翌年もまた、たくさんの花を楽しむことができるようになります。この時に一緒に生長の悪い枝や、混みあっている枝も整枝しましょう。余計な枝を落とし樹形を整えるように意識しましょう。

ミモザの鉢植えは少なくても2~3年に一度は、1~2回り大きな鉢に植え替えます。植え替えをしないと鉢の中で根が詰まって、生長の妨げになります。鉢を大きくしなくても、2~3年に1度は土を新しいものに取り換えましょう。土が痩せると養分が足らず、ミモザの花付きが悪くなってしまいます。

鉢植えのミモザの育て方の注意点

ミモザは根をいじられることを嫌う庭木です。ミモザを植え替える時には、根鉢を崩さないよう気を付けて扱いましょう。鉢植えのミモザも庭植えと同じく、風通しや日当たりが悪いとカイガラムシが発生しやすくなります。裏側、風通しが悪い枝の隙間、ちょっとした死角になりやすい枝の下部などこまめに確認して、見付け次第歯ブラシなどでこそげ落とします。

 

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可愛いミモザをおしゃれに部屋に飾るコツ

ミモザの水上げのコツ ミモザの花は本当に可愛らしく、いつまでも見ていたくなります。そんな可愛いミモザを花瓶に生けて自宅で楽しむコツについてご紹介します。  切り花のミモザは水落ちしやすいので、水の吸い上げをよくする作業を行いましょう。ミモザの枝を大きく斜めにカットし、茎の中のワタを取ります。さらに水に浸かる分くらいの枝の表皮を剥ぐようにしてください。これはナイフで行えば簡単です。植物は道管だけでなくその表面からも水を吸収するので、このひと手間でぐっと水の吸い上げがよくなります。  水の吸い上げがよくなったミモザはたっぷりの水を入れた花瓶に生けて楽しんでください。  ミモザをドライフラワーで楽しむ ミモザは水落ちしやすいとお話ししましたが、その特性を活かしてドライフラワーにするのも素敵な楽しみ方です。水上げが悪い植物はドライフラワーになりやすいものが多いという特性があります。  ふわふわのミモザの花を風通しがよく直射日光の当たらない場所に吊るして乾かしましょう。あっという間にきれいなドライフラワーの出来上がりです。  注意点は、乾燥すると葉が落ちやすくなること。パラパラと落ちる葉は掃除の難所になりかねません。ドライフラワーにする前にある程度葉っぱを落としておくと、見た目にもきれいです。

ミモザ

ミモザの水上げのコツ

ミモザの花は本当に可愛らしく、いつまでも見ていたくなります。そんな可愛いミモザを花瓶に生けて自宅で楽しむコツについてご紹介します。

切り花のミモザは水落ちしやすいので、水の吸い上げをよくする作業を行いましょう。ミモザの枝を大きく斜めにカットし、茎の中のワタを取ります。さらに水に浸かる分くらいの枝の表皮を剥ぐようにしてください。これはナイフで行えば簡単です。植物は道管だけでなくその表面からも水を吸収するので、このひと手間でぐっと水の吸い上げがよくなります。

水の吸い上げがよくなったミモザはたっぷりの水を入れた花瓶に生けて楽しんでください。

ミモザをドライフラワーで楽しむ

ミモザは水落ちしやすいとお話ししましたが、その特性を活かしてドライフラワーにするのも素敵な楽しみ方です。水上げが悪い植物はドライフラワーになりやすいものが多いという特性があります。

ふわふわのミモザの花を風通しがよく直射日光の当たらない場所に吊るして乾かしましょう。あっという間にきれいなドライフラワーの出来上がりです。

注意点は、乾燥すると葉が落ちやすくなること。パラパラと落ちる葉は掃除の難所になりかねません。ドライフラワーにする前にある程度葉っぱを落としておくと、見た目にもきれいです。

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ふわふわのミモザと仲良くなろう

可愛くてたまらないふわふわのお花ミモザは、見ているこちらを幸せな気持ちにさせてくれます。ドライフラワーもいいし、切り花も可愛いし、お庭に植えてあるのも毎日楽しいし。でもやっぱり道を歩いていてばったりと、咲き誇るミモザの樹に出会った時のあの感じに勝る喜びはないでしょう。視界に突然入ってくる優しい黄色のふわふわの花。ミモザの季節は外をたくさんお散歩して、この喜びを味わってください。

可愛くてたまらないふわふわのお花ミモザは、見ているこちらを幸せな気持ちにさせてくれます。ドライフラワーもいいし、切り花も可愛いし、お庭に植えてあるのも毎日楽しい。でもやっぱり道を歩いていて、ばったりと咲き誇るミモザの樹に出会った時のあの感じに勝る喜びはないでしょう。

視界に突然入ってくる優しい黄色のふわふわの花。ミモザの花咲く季節は戸外をたくさんお散歩して、この喜びを味わってください。

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植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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