秋から春まで甘く香るアリッサム|育てて楽しむガーデニング&花あしらい
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肌寒さを感じ始める秋の入り口から、やわらかな光が差し込む春の盛りまで、可憐な小花をいっぱいに咲かせる「アリッサム(スイートアリッサム)」。ふんわりと咲く姿はもちろん、風に乗ってふわりと漂う蜂蜜のような甘い香りは、忙しい毎日に優雅な癒やしを届けてくれます。
今回は、アリッサムの魅力をはじめ、長くきれいに咲かせるお手入れのコツ、秋から春のお庭をドレスアップする寄せ植えのアイデア、そしてお部屋の中で楽しむ花あしらいまで、たっぷりとご紹介します。
目次
庭を優しい色彩で包み込む、アリッサムの特徴と魅力

寒さが厳しくなる季節にも休むことなく、まるで絨毯のように愛らしい花を咲かせ続けるアリッサム。まずはその魅力と、知っておきたい名前の秘密からご紹介します。
ふんわり包み込む甘い香りと、長く寄り添う咲き姿
アリッサムの一番の魅力は、その名の通り蜂蜜を思わせる甘い香りです。澄んだ冬の空気のなか、ベランダに出た瞬間にふわっと漂う香りは、日々の忙しさを忘れさせてくれるひそかな楽しみになります。
開花期は秋から春(10月〜5月頃)と非常に長く、色合いも定番のホワイトをはじめ、優しいピンク、シックなパープル、アプリコットカラーなど実に多彩。どんな鉢や他の植物とも喧嘩せず、全体の調和をとってくれる名脇役です。
アリッサムとスイートアリッサムの違い

「アリッサム」と「スイートアリッサム」、ふたつの名前に出会って混乱したことはありませんか。
結論からいうと、現在私たちがガーデニングで親しんでいるアリッサムの多くは「スイートアリッサム(アブラナ科ロブラリア属)」です。かつて同じ分類だった名残で今も「アリッサム」や「スイートアリッサム」という名前で流通しています。
スイートアリッサム
- 学名:Lobularia maritima
- 属名:ロブラリア(ニワナズナ)属
- 分類:一年草(または温暖地での多年草)
蜂蜜のような甘い香りを持つ小花を咲かせます。白やピンク、紫などのカラーバリエーションが豊富です。
本来のアリッサム
- 学名:Alyssum
- 属名:アリッサム属
- 分類:多年草
ミヤマナズナやアレチナズナなど、主に黄色い花を咲かせるタイプを指します。
▼アリッサムの魅力について、さらに知りたい方はこちら。
アリッサムの育て方|長く咲かせるためのお手入れのコツ

とても丈夫で育てやすいアリッサムですが、少しのコツを押さえるだけで、春までたくさんの花を咲かせ続けてくれます。
日当たりと風通しが大切
アリッサムは太陽が大好きな植物です。日当たりの良い場所で育てると、茎がキュッと引き締まり、花付きが良くなります。日陰に置くと茎がひょろひょろと伸びて、花数が減ってしまうため、ベランダや庭の中でも、一日を通して日差しが届く場所で育てましょう。
また、株が混み合いやすいため、風通しの確保も大切です。風が通る場所で管理することで、蒸れを防ぎ、病害虫の予防にもつながります。
用土や肥料
市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。植え付け時に元肥、その後花数が減ったと感じたら追肥を施します。
水やりは「土が乾いたらたっぷりと」
水やりの基本は、土の表面が乾いたタイミングで鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えることです。
注意したいのは、アリッサムの花や葉は水に弱いため、上からバサッと水をかけず、株元(根元)に優しく与えること。花に水がかかると、花びらが傷んだり、蒸れたりする原因になります。ジョウロやホースのノズルを細くして、そっと土に注ぐように水やりしましょう。
花がら摘みと、春を迎えるための切り戻し
次々と花を咲かせるため、咲き終わった花がらをこまめに摘み取ると次の花芽に栄養が行き渡ります。花穂全体が咲ききったら、茎の付け根付近でカットしてください。
※切り戻しの注意点
満開を過ぎて株が乱れたら切り戻しを行いますが、3月以降の大幅な切り戻しは避けましょう。 春の一番の見ごろに花がなくなってしまう原因になります。切り戻しをするなら冬前の段階で整えておくのがおすすめです。春以降に形が乱れてきた場合は、全体を短く切り詰めず、伸びすぎた茎や咲き終わった花穂だけを間引く程度にとどめましょう。
▼種まきや植え付けなど、詳しい育て方を紹介しています。
アリッサムと楽しむ季節の寄せ植えアイデア

株を覆うように咲くアリッサムは、どんな植物とも相性が良く、足元をふんわりと埋めて全体をまとめる「つなぎ役」として重宝します。季節を感じるおしゃれな仕立て方をご提案します。
冬の庭を彩る「ハボタンとアリッサム」のリース

年末から冬にかけておすすめなのが、バラのように美しい葉を持つ「ミニハボタン」とアリッサムを組み合わせたリース型の寄せ植えです。
和の印象が強いハボタンも、アンティークカラーのものを選び、その隙間にアリッサムをキュッと詰め込むことで、華やかで上品な洋風リースに仕上がります。
玄関ドアや壁面に飾れば、冬の冷たい空気の中に温もりあふれる空間が広がります。
▼リース型の寄せ植えの作り方を画像付きで詳しく紹介しています。
春を呼ぶ寄せ植え|簡単でおしゃれな組み合わせ

ラナンキュラス・ローダンセマム・アリッサムの3種類だけで作る、小ぶりな寄せ植えです。小さな花をキュッとまとめて、ブーケのように仕上げましょう。
▼プロ直伝!アリッサムを使ったおしゃれな寄せ植えの作り方についてはこちらをどうぞ。
アリッサムを暮らしに取り入れよう

お庭やベランダで育てるだけでなく、咲いたお花を室内で愛でるのもガーデニングの楽しみです。小さなアリッサムだからこそ引き立つ、日常でのあしらい方をご紹介します。
テーブルを彩る繊細な「花あしらい」
草丈の低いアリッサムは、大きな花瓶ではなく身近にある小さな器に生けて、素朴な愛らしさを楽しみましょう。
ティーカップやジャム瓶など身近な器を使って
ティーカップやショットグラスに、短くカットしたアリッサムをキュッと生けたり、ジャム瓶や小瓶に数本挿して、キッチンや洗面台の窓辺に飾ることで、心休まるような景色が出来上がります。
水面に浮かべる「フローティングフラワー」
浅めのガラスボウルやスープ皿に水を張り、摘み取ったアリッサムの花穂をポトンと浮かべるだけ。水面に漂う小花が涼しげで、光を浴びてキラキラと輝く姿は格別の美しさです。アロマキャンドルなどを近くに添えれば、ちょっとしたテーブルコーディネートにもなります。
食卓に彩りを添える「エディブルフラワー」としての楽しみ
食用として安全に栽培されたアリッサムはエディブルフラワー(食べられるお花)としても注目されています。味はほのかにカイワレ大根のようなピリッとした辛みがあります。甘い香りとのギャップがユニークです。
スイーツに添える:お皿に添えたり、散らしたりするだけで、ロマンティックな雰囲気を演出できます。おもてなしにもおすすめです。
グリーンサラダの仕上げに散らす:グリーンの中に白や紫の花びらが映え、まるでレストランのような一皿に。
アイスキューブにする:製氷皿に水とアリッサムの花を浮かべて凍らせれば、ドリンクに映える華やかな氷が完成します。
※ご自宅で育てて楽しむ場合は、食用として販売されている苗・種から育てたものを無農薬で栽培・収穫したものをご利用ください。園芸店で観賞用として販売されている花は、食用にはできません。
アリッサムが教えてくれる花言葉
アリッサムの花言葉は「優美」「美しさに優る価値」です。
「美しさに優る価値」という花言葉は、小ぶりで控えめな姿でありながら、周囲を包み込むような甘い香りを持っていることに由来するといわれています。外見にとらわれず、内面からあふれ出る優しさや豊かな心を感じさせる、素敵な花言葉です。
大切な人へのプレゼントや、自分自身への小さなご褒美として、温かなメッセージを添えてみてはいかがでしょうか。
冬の冷たい空気の中でたくさんの花を咲かせ、春のあたたかな光を受けていっそう豊かに香るアリッサム。
今年の冬は、お気に入りの色のアリッサムを一株、手に取ってみませんか。小さな花が届けてくれる甘い香りと優しさが、あなたの暮らしを今より少し豊かに彩ってくれるでしょう。






































