家庭菜園初心者さんが追肥で失敗する理由 | エディブルガーデン7月
古幡真恵
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化成肥料じゃダメなの?
追肥が得意な方には有機肥料、化成肥料どちらでもOK!
化成肥料の良いところ
有機肥料と違い、化成肥料は水に溶けることで植物の根がいち早く栄養分を吸収して、効果がすぐにあらわれる速効性の肥料です。
化成肥料の原料
化学肥料の種類は、肥料の3要素である窒素とリン酸、カリウムが主な種類です。
このほかにも、カルシウムやマグネシウム、硫黄、微量要素の鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、塩素などがあります。
窒素(硫安・尿素)
窒素肥料の原料はアンモニアです。
大気中の窒素と水素を天然ガスなどの燃料を使用して高圧下で反応させて作ります。
リン酸(過リン酸石灰・熔成リン肥)
リン酸肥料の主原料は輸入されたリン鉱石です。
カリウム(硫酸カリ)
カリ肥料の原料はカリ鉱石です。同じように海外からの輸入に頼っています。
化学肥料との付き合い方
化学肥料は、速効性ということも利点ですが、家庭菜園初心者さんにとって一番良いと思われる点は虫がわかないことかもしれません。
化学肥料の追肥の与え方
化学肥料の与え方で注意しなければならないのは2つ。
与え過ぎない
与え過ぎることで、かえって軟弱に育ち、アブラムシなどの害虫を呼び寄せてしまいます。
根に直接触れさせない
植物の根に直接ふれると、速効性のため有機肥料よりもすぐに生理障害があらわれてしまいます。
例えば大根の根に化学肥料が直接ふれたとすると、岐根といって大根が二股(または複数)に分かれてしまう生理障害が出てしまいます。
追肥が苦手な方にもおすすめ!ゆっくり効き目があらわれる化学肥料
皆さんに「有機肥料はゆっくり効果があらわれて、化学肥料は速効性があります」と説明してきましたが、じつはゆっくり効果があらわれる樹脂コーティングされた化成肥料が販売されています。
開け閉めしやすいカップ入り、計量スプーンも入っているので、ベランダ菜園などで作物を育てている方にはそちらもおすすめです。
植物からみた追肥を与えるタイミング
どちらかというと肥料が少な過ぎるというよりも、肥料は与え過ぎることで植物に害を与えることが多いかもしれません。
追肥のタイミングは作物ごとに違う
作物ごとに必要とする肥料の量が違うということをしっかり理解しましょう。
例えば、ミニトマトは実が付く前に肥料を与え過ぎると、草勢が強くなるばかりで実らなくなってしまうという特徴があります。
反対に、ナスは肥料が大好き。肥料が少ないとせっかく花が咲いても花が落ちたり、石ナスといってナスが硬くなります。家庭菜園では植えつけてから2週間おきの追肥が欠かせません。
育てる環境の違いでも追肥のタイミングが違ってくる
プランターと畑栽培では追肥の加減も違ってくるように思います。
私自身プランターと畑の両方で野菜を育てていますが、畑への追肥の頻度はプランターに比べて半分以下ですが、十分育っています。
プランター栽培の追肥
プランターという限られたなかで育てるので、畑栽培に比べて追肥はコンスタントに与えた方が、比較的良好に生育します。
畑栽培の追肥
元肥をしっかり与えているのならば、プランター栽培に比べ追肥を頻繁に与えなくても大地がもともと蓄えている栄養分を吸収して良く育ってくれます。
植物が発する追肥のSOS
作物をよく観察していると、肥料が不足または多過ぎだと認識できる植物のSOSサインがあります。
以下のSOSサインに早く気付いて、作物を健康に育ててあげましょう。
肥料不足のSOS
・葉の色が薄くなる
・花の数が減る
・先端から葉縁にかけて褐色に枯れる
・果実のお尻の部分が茶色くなったり、コルク化する
・葉脈の間の色が抜ける
・新葉の生育が悪くなる
肥料過剰のSOS
・生育が軟弱になる
・病害虫(アブラムシなど)が発生する
\どちらも液体ですが、液体肥料と活力剤の違いって何だろう?/
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