セツブンソウ(節分草)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- セツブンソウ(節分草)
- 学名
Eranthis pinnatifida
- 和名
- 節分草
- 科名
- キンポウゲ科
- 属名
- セツブンソウ属
- 原産地
- 日本
セツブンソウ(節分草)の特徴
セツブンソウ(節分草)は、草丈10cmほどのキンポウゲ科の球根植物です。足元付近で咲く白い花はとても可憐で、微笑みかけてくれているような愛らしさがあります。「節分草」という名は、節分の時期に咲くことにちなみます。
石灰質の土壌を好み、主に関東地方以西の太平洋側に自生し、群生して一面に白い花を咲かせることもあります。近年、環境破壊や乱獲により自生種が減少し、環境省レッドリストで準絶滅危惧種に指定されています。
5枚の花弁のように見えるのはがく片で、実際の花弁は中心部の黄色い部分で退化して密腺となっています。その内側にある青紫色の部分はおしべです。葉はシルバーグリーンの深い切れ込みのある形状をしています。
真冬に芽を出して花が開花し、そのあと葉を茂らせ、晩春に地上部は枯れて秋まで休眠します。地上に顔を出しているのは1年のうちで3か月ほど。可憐さとはかなさが魅力の草花として愛されています。
セツブンソウ(節分草)の詳細情報
園芸分類 | 球根 |
---|---|
草丈・樹高 | 10cm前後 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 白、黄 |
開花時期 | 2月~3月 |
セツブンソウ(節分草)の種類
キバナセツブンソウ(エランシス シリシカ)
西洋セツブンソウとも呼ばれる黄花種。
セツブンソウ(節分草)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け・植え替え | ||||||||||||
開花 |
セツブンソウ(節分草)の栽培環境
日当たり・置き場所
晩秋から開花中の気温の低い時期は日当たりが良く、花のあとから葉が枯れるまでは半日陰程度の明るい日陰、地上部がなくなる休眠期は涼しい日陰になるような、落葉樹の株元などが適しています。鉢植えは、季節によって鉢を移動するとよいでしょう。
セツブンソウ(節分草)は、高温多湿が苦手です。夏の直射日光が強く当たる場所への植え付けは不向きです。また、夏に鉢をコンクリートの上に直置きすると照り返しの熱で株がやられることがあるので注意しましょう。
用土
水はけが良い土が適しています。山野草の土でも栽培可能です。
セツブンソウ(節分草)の育て方のポイント
水やり
セツブンソウ(節分草)は多湿を嫌います。
地植えは、植え付け直後以外は降雨に任せます。
鉢植えは、地上部がある期間は鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと与えましょう。地上部が枯れたあとの休眠中は、鉢の中が乾き切らない程度に水やりをし、少し湿った状態を維持するようにします。
肥料
春の芽出し時期に油粕などの有機肥料か緩効性肥料を株元に与え、開花後から葉がある期間、追肥として液体肥料を週1~2回程度施します。
セツブンソウ(節分草)の詳しい育て方
選び方
球根か苗の状態で流通しています。
植え付け
植え付けや植え替えは、根が動き出す前の休眠期の8月~9月が適時です。
球根は尖った方を上にして植え付けます。鉢植えは、5号~6号の深鉢に1球を目安に植え付けましょう。
植え替え・鉢替え
連作障害にかかりやすい性質です。地植えは3年に一度、鉢植えは1~2年に一度を目安に植え替えをしましょう。
花
2月~3月に小さな白い花が開花します。種を採る目的がないなら終わった花がらは早めに摘み取りましょう。
夏越し
高温多湿を嫌うので、夏に直射日光が当たり続ける場所への植え付けは避け、鉢植えは涼しい場所で管理しましょう。
夏は休眠期のため地上部分がないので水やりを忘れがちになります。鉢の中が完全に乾いてしまうと枯れてしまうため、少し湿った状態を維持するようにします。水やりを行う時間帯は夕方以降に行いましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
セツブンソウ(節分草)は分球をほとんどしないため種で増やします。種を採る場合は、終わった花をそのままにしておき、採れた種をすぐにとりまきします。種から育てると、発芽までに1年、開花までには3~4年かかります。