オダマキ(苧環)の育て方|植物図鑑
- 植物名
- オダマキ(苧環)
- 学名
Aquilegia
- 英名
- Columbine
- 和名
- 苧環(オダマキ)
- 科名
- キンポウゲ科
- 属名
- オダマキ属
- 原産地
- 北半球温帯
オダマキ(苧環)の特徴
オダマキ属は北半球の温帯に分布する宿根草で日本にも数種自生しています。オダマキは交配が盛んで、たくさんの園芸品種が存在しています。ここではセイヨウオダマキを含む、オダマキ属について紹介しています。
オダマキは古くから栽培されている多年草で、春から初夏に独特の形の花を俯くように咲かせます。日本に昔から自生するミヤマオダマキは本州中部の高山地帯から北部に分布し、直径3cmほどの青紫色で花弁の先が白色を帯びた花をつけます。同じく日本在来種のヤマオダマキは北海道から九州の山野に自生します。セイヨウオダマキと呼ばれている品種は北ヨーロッパ原産のオダマキの交配種で、花色も紫の他にピンク、白、黄色など花色が豊富です。咲き方も一重咲きから八重咲きや、茎の先に複数輪花を咲かせるタイプまでバリエーション豊富です。
オダマキ(苧環)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 20~50cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | 強い |
花色 | 白、ピンク、赤、オレンジ、黄、青、紫、複色 |
開花時期 | 5~6月 |
オダマキ(苧環)の種類

オダマキ・チョコレートソルジャー
オダマキの漢字表記「苧環」
オダマキは漢字で「苧環」と書きますが、花の形が機織りに使う、麻や苧を巻いた糸巻きに似ていることから名付けられたといわれています。
オダマキと風鈴オダマキの違い
オダマキによく似た花で「風鈴オダマキ」という植物があります。オダマキと風鈴オダマキの見た目の違いは、オダマキは5枚のガクの後ろがとんがっていて横から見ると王冠のような形をしています。このとんがった部分は、距(キョ)と呼ばれていて、品種によってキョは写真のように長いものもあれば、短いものもあります。一方、風鈴オダマキにはキョがないので一目で見分けることができます。
オダマキ(苧環)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
オダマキ(苧環)の栽培環境
日当たり・置き場所
オダマキは日当たりを好みますが、真夏の直射日光を避けましょう。真夏は風通しのよい半日陰で管理しましょう。
用土
水はけのよい土を好みます。鉢植えのオダマキは市販の草花用培養土で問題なく育ちます。
オダマキ(苧環)の育て方のポイント
水やり
鉢植えのオダマキは表土が乾いたらたっぷりと水やりをします。庭植えのオダマキは、晴天が数日続き表土が乾燥するような場合は、株元にたっぷりと水やりをします。
肥料
オダマキは、植え付け時に元肥をしっかりと施します。その後は3月~9月の生育期に緩効性肥料を適宜施しましょう。
オダマキ(苧環)の詳しい育て方
選び方
開花しているオダマキの苗は3月ごろから流通します。下葉が変色しておらず、しっかりした株を選びましょう。
花芽が上がっている株を選べば、早くから花を楽しめます。
種まき
花後に熟して先端が開いた種を採取します。採取したものは夏場の暑さにやられてしまうこともあるので冷蔵庫で保管しておき、翌年の2~3月にかけてまきます。
ゴボウ根を傷つけないように鉢増ししながら育てると2年後には開花が期待できます。オダマキの仲間は交雑しやすいので複数種のオダマキを栽培している場合は注意が必要です。
植え付け
オダマキの理想的な植え付け時期は芽が出る前の冬場2月頃です。水はけのよい場所で地植えにする場合は少し高植えにするとよいでしょう。夏場の直射日光に弱いので午後明るい日陰になるような場所が適しています。
オダマキは直根性のため移植を嫌う性質です。植え付けるときは、根をいじらずにポット苗からそっと苗を抜いて植え替えましょう。根は太い根を下に向かって伸ばすので鉢は深めのものを選びます。
植え替え・鉢替え
オダマキは直根性のため、植え替えをする時は根を傷つけないように注意しましょう。
花
オダマキの花は、5月~6月頃開花します。
収穫
オダマキの花は切花としても楽しめます。
夏越し
オダマキは日当たりを好みますが、夏の強い日差しには弱いので、光を遮る工夫をした方がよい植物です。
冬越し
オダマキは寒さ(低温)を感じることによって開花するので冬場も外で育てます。オダマキは落葉して越冬するので、特に必要な冬越しの作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
オダマキはこぼれ種で増えます。但し交雑しやすいので、近くに他のオダマキがあると交雑してしまい、元の株と同じ花が咲かないということもあります。
オダマキは株分けでも増やせますが、直根性の植物なので主根を傷つけないように気を付けて扱います。