ツワブキの育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ツワブキ
- 学名
Farfugium japonicum
- 英名
- Leopard plant、Green leopard plant
- 別名・流通名
- イシブキ、イワブキ
- 科名
- キク科
- 属名
- ツワブキ属
- 原産地
- 日本、東アジア
ツワブキの特徴
ツワブキは、関東以南の海岸部や山林に自生するキク科の多年草。岩の上など厳しい環境でもたくましく育つことから、「石蕗」と表記されます。日本原産だけに育てやすく、塩害や日陰にも強い丈夫さが特長です。九州を中心に山菜として広く食用になっており、宮崎県・日南市では市の花に指定されています。
管理が楽で、日陰でも育ち、秋になるとキクに似た黄色い花を咲かせます。開花期間が長いため、個人宅をはじめ公園などにも植えられています。

ツワブキは古典園芸植物のひとつ。「葉芸」と表現される葉の形や形状、大きさ、斑などの柄にこだわった園芸品種がたくさん作出されています。葉芸は一年を通して固定されているものと季節によって斑などの出具合が変わるものがあります。最近は葉だけでなく、花も八重咲きや黄色以外の品種もあります。
盆栽として愛でられているほか、樹木の下草やグランドカバーとしても使われ、花の時期以外も葉の美しさが庭を彩ってくれる存在です。花のあとにタンポポのような綿毛をつけた種子が風に飛んでいくさまも風情があります。
ツワブキの詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
|---|---|
| 草丈・樹高 | 20~50cm |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐陰性 | 強い |
| 花色 | 黄、白、クリーム色、オレンジ |
| 開花時期 | 10月~12月 |
ツワブキの育て方カレンダー
| 時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | ||||||||||||
| 植え替え | ||||||||||||
| 開花 |
ツワブキの栽培環境
日当たり・置き場所
ツワブキは、日当たりが良い場所から半日陰程度の場所が適しています。日陰でも育てることができますが、葉の色が悪くなり、徒長しやすくなります。
緑の葉のタイプの方が日陰や日差しに強い傾向があります。斑入り種は、日当たりが良すぎると葉焼けを起こすので注意しましょう。
用土
ツワブキは土質を選ばない強健な植物ですが、有機質の土壌に植えると花付きが良くなります。
ツワブキの育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりは基本的に必要ありません。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと与えます。
肥料
地植えは、元肥以外は無肥料で育つ場合もあります。葉の大きさやつやが物足りないと感じたら、油かすや緩効性肥料を施すとよいでしょう。
鉢植えは、生長期の4月~9月にかけて2~3回、緩効性肥料を与えましょう。斑入り品種の中には、過肥にすると斑が出にくくなる場合もあります。様子を見ながら控えめに与えましょう。
病害虫
キクスイカミキリの被害があります。茎の中を伝って地下で食害するので見つけにくく、被害の疑われる株を引き抜く程度しか対策がありません。予防として周辺に同じキク科の雑草を生やさないようにします。
ツワブキの詳しい育て方
選び方
葉にツヤがあり、茎がしっかりとしているものを選びましょう。鉢植えで楽しみたい場合は、小型品種を選ぶとよいでしょう。

葉の色つやが良い苗を選びましょう。ツワブキは、葉の形や色の入り方が多様な植物です。花色は黄色を始め、白、クリーム色、咲き方は一重のほか、八重咲種があります。
種まき
秋に採取した綿毛のついた種を翌春の2月~3月にまきます。
植え付け
ツワブキは、芽が動く前の春が植え付け適時です。真夏と真冬の植え付けは、根に負担がかかるので避けましょう。
剪定・切り戻し
枯れた葉や終わった花茎を株の付け根からカットする程度で特に剪定の必要はありません。
植え替え・鉢替え
地植えは、植え替えの必要はありません。
鉢植えは、植え付けと同じく春が植え替え適期です。根詰まりを防ぐために、1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けをしましょう。
花

ツワブキの花は、秋から冬にかけて開花します。株元から花茎を伸ばし、その先に黄色や白の花が咲きます。花後はタンポポのような綿毛になります。
冬越し
冬も常緑で越冬します。特に必要な冬越し作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けで増やすことが出来ます。
- 監修者:LOVEGREEN編集部
LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。ガーデニング、家庭菜園、インドアグリーンなど、幅広い植物ジャンルに精通したメンバーが在籍し、実際の栽培経験にもとづく花・植物の育て方や楽しみ方記事、お庭の取材記事、植物にまつわる企画などを配信しています。



