グレープフルーツとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- グレープフルーツ
- 学名
Citrus×paradisi
- 英名
- Grapefruit
- 和名
- 葡萄柚
- 科名
- ミカン科
- 属名
- ミカン属
- 原産地
- 西インド諸島
グレープフルーツの特徴
グレープフルーツはブンタンとオレンジが自然交配したもので18世紀に西インド諸島で発見されました。高さ6mほどになる常緑果樹で樹勢が強く400g前後の大きな果実を1本の枝にたくさんつける様子がブドウに似ることからグレープフルーツといわれています。果実は酸味と甘み、やや苦みが混じります。花びらが5枚の5cmほどの白色の花を5月頃に多数咲かせます。寒さに弱いためか大正時代に渡来した時には定着しなかったため、国内ではほとんど栽培されておらず流通している果実はフロリダや南アフリカからの輸入品が90%以上を占めています。
グレープフルーツの詳細情報
園芸分類 | 果樹 |
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草丈・樹高 | ~6mほど |
花色 | 白 |
開花時期 | 5~10月 |
グレープフルーツの種類
マーシュ
果皮が黄色く果肉は薄い黄色の品種です。
スタールビー
果皮が黄色からオレンジがかっていて果肉が濃い赤色をしている品種。苦味と酸味がやや少ない品種です。
グレープフルーツの選び方
グレープフルーツをスーパーなどで購入するときの見極め方はまず皮に張りとつやがあるかを確認します。皮にへこみがなく色が鮮やかなものを選びましょう。皮にしみがついているものもありますが味に影響はありません。次に手に持ってずっしりと重みがあるものを選びましょう。形は縦長のものより横に平たいものの方が甘味が強いそうです。
グレープフルーツの皮を簡単にむく方法
グレープフルーツはみかんに比べて皮が分厚く、薄皮も口に残り食べるのが少々面倒です。ただ、沸騰させたお湯にグレープフルーツを3分入れてゆで、その後5分ほど氷水で冷やすと手で簡単にむけます。しかも綿のような白い部分もすっとむけるようになります。これは皮と実をつなぐペクチンがゆでることで壊れたためむきやすくなるそうです。またゆでたことで苦味と酸味が減りより甘味を強く感じられます。
グレープフルーツの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
収穫 |
グレープフルーツの栽培環境
日当たり・置き場所
耐寒性が弱いので地植えにする場合は植え付け可能な地域かどうか確認しましょう。鉢植えの場合も防寒対策を忘れずに行ってください。地植えの場合はできるだけ水はけのよい肥沃な土に植えましょう。寒さに弱いので寒風があたらない日当たりのよい場所を選びます。
用土
地植えの場合はできるだけ水はけのよい肥沃な土に植えましょう。
グレープフルーツの育て方のポイント
水やり
地植えの場合はひどく乾燥するときのみ与えます。鉢植えの場合は土の表面が乾いたら鉢底の穴から流れ出るまでたっぷりとやります。冬場はさらに控えめにしましょう。
肥料
春、夏、秋と年に3回施します。果実が長い期間付いているので年間を通じてまんべんなく肥料が効くように施します。有機質肥料と化成肥料を交代でやるとよいでしょう。
病害虫
害虫はチョウやガの幼虫がよくつきますので見つけ次第捕殺しましょう。アブラムシ、カイガラムシ、ハダニがつきますので確認したら捕殺か取り除き、薬剤散布で防除しましょう。病気はカイヨウ病があります。強い風にあたらないようにして予防しましょう。
アブラムシ:アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
カイガラムシ:カイガラムシがつくと樹液を吸われてしまい、株が弱り生育も悪くなり衰え枯れてしまいます。カイガラムシは国内で約400種が発見されており、大きさや形なども様々であり、カイガラがあるのとないものもいます。野菜や果樹、草花、サボテン、ラン、観葉植物と様々な植物に発生し、吸汁(きゅうじゅう)します。
ハダニ:ハダニは気温が高いところや乾燥している場所に発生します。暖かい時期に発生しやすく植物の葉から栄養を吸収して弱らせます。また、弱った植物はハダニの被害に遭いやすく、被害も大きくなりやすいです。数が増えて被害が大きくなってくると、葉緑素の不足によって光合成ができなくなり、生長不良になったり、植物自体が枯れていきます。
グレープフルーツの詳しい育て方
選び方
葉色が濃く青々としているもの、節間が短くつまって徒長していないもの、根鉢と枝ぶりの全体のバランスの良いものを選びましょう。
種まき
3月~6月に種をとったら果肉を洗い流しそのまま撒きます。発芽率は比較的良いですが1ポットに3粒ずつまき、間引きをしましょう。結実まで10年ほどかかります。
植え付け
寒さに弱いので地植えにする場合は寒風があたらない日当たりのよい場所を選びましょう。植え付けの適期は3月~4月です。秋に植え付けると根が張る前に寒さが来てしまうのでよくありません。
剪定・切り戻し
日光がまんべんなくあたることが基本で、樹形にはあまりこだわらず樹の内部まで光があたるように太い枝を元から徐々に間引くような剪定をします。前年の春に伸びた枝と一昨年の夏に伸びた枝の先端に開花、結実しますので剪定する際は注意しましょう。
収穫
1月下旬から4月頃にかけて果実が熟したら収穫します。樹上で冬越しさせると食味が良くなりますが寒さで実が落ちてしまうこともあるので、収穫後に風通しが良い場所で追熟させてもよいでしょう。