ドラゴンフルーツとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ドラゴンフルーツ
- 学名
Hylocereus undatus
- 英名
- Dragon fruit,Pitaya
- 別名・流通名
- ドラゴンフルーツ
- 科名
- サボテン科
- 属名
- ヒロケレウス属
- 原産地
- 中南米
ドラゴンフルーツの特徴
ドラゴンフルーツは熱帯地域に生息する森林性サボテンの一種で茎の太さは4~7cmほどになりよく分枝します。気根を出して近くの木などに絡まりながら最大で10m以上にまで生長します。 夜に大きさ30cmほどの月下美人に似た花を咲かせ、強い芳香があります。午後8時~9時ごろに開花し翌朝にはしぼむ一日花です。丈夫でそれほど手間がかからないので家庭でも結実させることができ、沖縄以外の温暖な地域でも徐々に栽培されてきています。果皮が龍のうろこのように見えるので「ドラゴンフルーツ」と呼ばれ別名を「ピタヤ」といいます。果肉の中にはごまのような種子が散らばっていて、味はさっぱりとして酸味はほとんどありません。
ドラゴンフルーツの詳細情報
園芸分類 | 果樹 |
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草丈・樹高 | ~10m程度 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 弱い |
花色 | 白 |
開花時期 | 7月~9月 |
美味しいドラゴンフルーツの見分け方と保存方法
ドラゴンフルーツは追熟しないので収穫したら出来るだけ早く食べるようにし、購入する場合もできるだけ新鮮なものを選びましょう。ドラゴンフルーツの糖の主成分はブドウ糖なので甘味を感じにくいです。一方イエローピタヤには果糖やしょ糖が含まれるので甘く感じます。保存方法は果実をビニール袋にいれて野菜室で保存します。日持ちがしないのでなるべく早く食べましょう。
ドラゴンフルーツの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
増やし方 | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
収穫 |
ドラゴンフルーツの栽培環境
日当たり・置き場所
ドラゴンフルーツは日当たりを好みます。湿度の多い場所は嫌うため風通しも必要です。
温度
ドラゴンフルーツは20℃~35℃位の気温で良く育ちます。夜の最低気温が品種によっても異なりますが、23℃~25℃より気温が上がると花を咲かせて実がなります。
用土
鉢植えの場合は市販のサボテン培養土だと少し水はけが良すぎることがあるので、赤玉土、鹿沼土、腐葉土、バーミキュライトを配合しましょう。
ドラゴンフルーツの育て方のポイント
日常の管理
ドラゴンフルーツは日当たりが良い場所を好みますが強すぎる直射日光は葉焼けする事があるので、真夏の直射日光があたる場合は陰になる場所へ移動しましょう。寒さは苦手な為、3℃以下になる場合は室内等に移動します。
水やり
ドラゴンフルーツの水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。過湿にすると根ぐされをおこしやすいので乾燥と保水のメリハリに注意します。冬場10度以下に温度が下がる場合は水をやらずに管理します。
肥料
ドラゴンフルーツは春から秋の生育期に肥料の三要素(窒素、リン酸、カリ)が均等に入ったものか、ややリン酸が多いものをほどこすと実つきが良くなります。
ドラゴンフルーツの詳しい育て方
選び方
主幹が濃い緑色で肉付きの良く艶のある株が丈夫な苗です。また茎に傷がないかを確認します。
種まき
ドラゴンフルーツは、果実の中からタネを取り出し、果肉を水で洗い落とします。種まき用土にまいて水やりをします。20度以上であれば発芽率は高いです。
植え付け
ドラゴンフルーツは風通しが良く日光が良く当たる場所にできるだけ根鉢の土をつけたまま植え付けましょう。直射日光が強すぎると葉やけすることがありますので注意しましょう。水やりは植え付け後数日してから行います。
仕立て方
ドラゴンフルーツは垂れ下がった枝に結実する性質があるため、主幹が90㎝~150㎝程の好みの高さになったら、カットしわき芽を伸ばし傘のように仕立てます。
摘芯(摘心)・摘果
ドラゴンフルーツは主幹を決めたら1.5mほど伸ばし、摘芯します。わき芽が数本伸びたら垂れさがるようにし、50cmほど伸びたらさらに摘芯してわき芽を伸ばします。これを繰り返して傘のように仕立てます。下向きの枝はひもで固定し下垂させると実つきがよくなるといわれています。3月には若い芯をすべて摘芯して残った枝を充実させるようにします。
古い芯を切ると実がならなくなる為、新しく伸びてきた芯を切ります。
花
花は月下美人の花とよく似ていて、白く透けるような花びらで大きさは30㎝程になります。花は夜、空に向いて咲き、ジャスミンに似た甘くすっきりしたか香りを漂わせます。
花が咲いた際、筆などで人口受粉すると結実が良くなります。
収穫
花が散った後3週間で15cmほどの大きさになります。完熟の目安は開花後40~60日といわれています。
夏越し
暑さに強い為、特別な対策は必要ありません。
冬越し
寒さには弱く、3℃以下だと枯れてしまいます。霜が当たる環境の場合、室内で管理しましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ドラゴンフルーツは挿し芽によって増やす事が出来ます。
葉を30cm程、カットしてカットした表面をかわかします。植木鉢に土を準備します。土は細かめの赤土か鹿沼土などの水はけが良く吸水性の良い土を準備します。その土に水を含ませて、植木鉢内で安定させます。土に1cm程埋め込みます。ドラゴンフルーツの増やし方は種まきだと開花まで3~4年かかりますが、挿し木で増やすと1~2年で開花します。4月~9月に長さ20cmほどの枝を切り取り、切り口を日陰で2~3日乾かした後に鹿沼土などの清潔な土に挿します。水をやりすぎず乾燥気味に管理すると比較的容易に発根します。