ノリウツギとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • ノリウツギ
  • ミナヅキ
植物名
ノリウツギ
学名

Hydrangea paniculata

英名
Panicled hydrangea
和名
糊空木
別名・流通名
ピラミッドアジサイ
科名
アジサイ科
属名
アジサイ属
原産地
東アジア

ノリウツギの特徴

ノリウツギはアジサイ科の落葉低木。アジサイの開花は6月ですが、ノリウツギはアジサイの花がそろそろ見ごろの終わる7月が花の季節です。

ノリウツギの原種は、全国の山地に自生しています。枝先に円錐状の形の花がつき、白の小さな花が多数ついている形状です。

私たちが花と思う部分は、装飾花の萼片です。ノリウツギの園芸種として流通している「ミナヅキ」や「ライムライト」はほとんどの部分が装飾花で、原種のノリウツギがガクアジサイに似て素朴な雰囲気であるのに対して、園芸種のノリウツギは華やかな印象があります。

ノリウツギの詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 2~3m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 白、グリーン、秋色
開花時期 7月~9月

ノリウツギの花言葉

 

ノリウツギの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け(霜が降りる厳寒期は除く)
剪定(3月前半まで)

ノリウツギの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所から半日陰まで栽培可能ですが、真夏に強い日差しに長時間当たると葉焼けを起こすため、夏に半日陰程度になるような場所が適しています。

背丈が高くなるノリウツギは、基本的には地植え向きの植物ですが、最近は矮性品種もあります。鉢植え栽培は、矮性品種を選ぶとよいでしょう。

用土

さほど土に対して神経質にならなくても大丈夫ですが、水はけと保水性のある肥沃な土が適しています。

鉢植えでノリウツギを育てる場合は、草花や花木用の培養土で問題なく育ちます。

ノリウツギの育て方のポイント

水やり

根付いてからの水やりは特に必要ありません。

鉢植えのノリウツギは、鉢の表面の土が渇いたらたっぷりと水を与えましょう。アジサイ類は、水を欲しがる植物です。特に夏場は水切れを起こさないように注意しましょう。

肥料

寒肥(1月~2月)と花後に固形の油粕か緩効性肥料を施します。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

ノリウツギの詳しい育て方

選び方

開花株は、6月~7月ごろに流通しています。葉に傷みのない生き生きとした葉の鉢を選びましょう。

ノリウツギの園芸品種は、年々種類が増え、色や咲き方にこだわったもの、草丈などに特徴があります。栽培環境に合った品種を選びましょう。

植え付け

ノリウツギの植え付けは、厳寒期を除く落葉中に行います。根鉢のサイズの倍の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。

植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。

購入時に鉢底を見て根が回っていそうな場合は、一回り大きな鉢に鉢替えをして土を追加すると夏の水切れ防止になります。正式な地面への植え付けは、落葉期に花の剪定とともに行いましょう。

根が回っていない鉢なら水切れだけ注意しつつ、そのまま落葉期まで管理しましょう。購入した年の夏をうまく越せれば、基本的には丈夫な花木です。

剪定・切り戻し

ノリウツギは新枝咲きのアジサイです。

花芽が形成されるのが4月以降なので、7月の開花後、ゆっくりと秋色になるのを楽しんでから剪定することができます。時期としては3月前半までに剪定を済ませましょう。

新枝咲きのアジサイ類は、剪定位置が自由なのが特徴です。冬に常に積雪がある地域では、雪で枝が折れるのを防ぐため、強剪定がよいでしょう。

強剪定
強剪定の場合は、地際2~3節でばっさりと切り詰めます。春に伸びる枝の数が限定されるので花数は少し減りますが、枝に勢いが出て花が大きくなり、草丈は抑えられます。

弱剪定
弱剪定の場合は、花後に花だけ切って、さらに秋~冬にかけて充実した芽の上で軽く剪定します。弱剪定の魅力は、古い枝を残すため、そこから新しい枝がたくさん出ます。その分、花数は多くなりますが、枝が多いのでエネルギーが分散されて花のサイズは小さめになります。

ミナヅキ

秋色になったミナヅキ

ノリウツギの花は、アジサイの花が見ごろを終える7月ごろから開花します。園芸種のミナヅキやライムライトは、開き始めの色から秋にかけて美しい秋色に変化します。ただし秋色になるのは、朝晩が冷え込む寒冷地の方が美しく色づく傾向にあります。秋色になったミナヅキやライムライトは、ドライフラワーとして楽しむこともできます。

秋色の花の見ごろが過ぎたら、3月前半までに剪定しましょう。

収穫

ノリウツギを生けるために収穫するなら、秋色になってからの方が水が下がりにくいでしょう。秋色ミナヅキは、晩夏から秋にかけて、切り花やドライフラワーとして流通しています。

夏越し

ノリウツギは水を欲しがる花木なので、夏場の水切れには注意しましょう。株元をマルチングすると、土の乾燥の予防になります。

冬越し

ノリウツギは耐寒性が強く、特別な対策は必要ありませんが、積雪地帯では雪が降りだす前に地際で剪定し、枝が折れるのを防止します。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ノリウツギは、挿し木と取り木で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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