梅(ウメ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 梅(ウメ)
- 学名
Prunus mume
- 英名
- Japanese apricot,Ume
- 和名
- 梅
- 科名
- バラ科
- 属名
- サクラ属
- 原産地
- 中国
梅(ウメ)の特徴
梅(ウメ)は、初春のまだ寒い時期に香りのよい花を咲かせる落葉高木です。日本には中国からかなり古い時代に薬用として渡来しました。梅(ウメ)の樹高は10mに達しますが、3~5m程度で管理され、古くから花、香り、果実の3拍子揃った春を告げる落葉花木として全国各地で植栽され広く親しまれています。
梅(ウメ)の枝は広く張り、葉は長さ5~8cm程度で二重鋸歯があります。花は2年枝の細く短い枝に2.5センチ程度の花をつけます。梅(ウメ)は品種によって開花期に違いがあります。性質上、野梅性・緋梅性・豊後性・杏性の4系統に分けられますが園芸上は花を観賞する梅と果実の収穫を目的とする梅に分けられます。
果樹としては各地に産地があり、観賞樹としては庭や公園に春を告げる木として好んで植えられます。また、梅(ウメ)は花もの盆栽の代表格です。
梅(ウメ)の詳細情報
園芸分類 | 庭木、落葉 |
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草丈・樹高 | 3~5m程度 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白、紅、ピンク |
開花時期 | 2月~3月頃 |
実梅と花梅の違いとは?
花梅とは
花梅とは、花を観賞することを目的としして改良された品種で、花の色や香り、咲き方、樹形を楽しむものです。果実は食用に不向きか、あるいは食べてもおいしくないような品種が多いようです。花はふっくらとした八重咲きや濃いピンク、淡いピンク、白の他に複色もあったりと豪華です。
実梅とは
実梅は果実の収穫を楽しむことを目的とされる品種を指しますが、実梅も香りの良い観賞価値のある花を咲かせてくれます。梅は自家受粉しにくい為、確実に果実を収穫したいのであれば2本以上を植えた方がよいと言われています。
梅(ウメ)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
収穫 |
梅(ウメ)の栽培環境
日当たり・置き場所
梅(ウメ)は、日当たりの良い場所を好みます。日陰でも枯れる事はありませんが、花付きが悪くなります。
用土
梅(ウメ)は水はけの良い砂質土が適しています。
庭植えの梅(ウメ)は、土を掘り上げたらたっぷりと堆肥を混ぜ込んでおきましょう。
鉢植えの梅(ウメ)は、赤玉土、腐葉土、川砂を配合します。
梅(ウメ)の育て方のポイント
水やり
庭植えの梅(ウメ)は植え付けから2年未満の場合は乾いたらたっぷりと与えます。根付いてからは、よほど乾燥した時以外必要ありません
鉢植えの梅(ウメ)は鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えましょう。
肥料
梅(ウメ)の施肥は花が終わった後、4月頃のお礼肥と12月~1月に寒肥えとして有機質肥料を株元に数ヵ所穴を掘って埋めるように施します。
梅(ウメ)の詳しい育て方
選び方
梅(ウメ)は品種が多いので品種名が正確なものを選びましょう。接ぎ木部分がしっかりしているもの、病害虫のないもの、根が傷んでいないものを選びましょう。
種まき
梅(ウメ)は、果実が完熟し自然落果してから果肉を取り除き種を取り出します。赤玉土の小粒に種をとってまきます。種をまいた後の鉢は屋外に置き、冬の低温を経てから春に発芽します。種まき後は極端に乾燥させすぎないように注意しましょう。
植え付け
梅(ウメ)の植え付けは、苗木の場合は12月中までには植え付けを終わらせるとよいでしょう。開花期と重なる場合は花後に行います。植え付け場所は日当たりが良いことが第一条件になります。
剪定・切り戻し
梅(ウメ)の剪定は、庭木の場合は落葉後の12~1月に、鉢植えの場合は花が終わった後、7月に行います。
花後に勢いよく新枝が伸びますが7月頃に花芽分化するので、花芽をつけなかった徒長枝を5~10芽残して剪定し短い枝を沢山作ります。樹形は主枝を広げた自然形に仕立てるように外芽の先で切ります。樹高を下げて仕立て直す場合に限り強い切り戻しをします。
植え替え・鉢替え
梅(ウメ)の植え替えの時期は、落葉期の11月~3月に行います。
花
梅(ウメ)の花は、春に伸びた新しい梢の各葉脇につき、短い枝に沢山の花をつける為、短い枝をたくさん作ると花も沢山咲かせる事ができます。
収穫
梅(ウメ)は、用途によって収穫時期が異なります。果実の生育具合を見ながら収穫します。梅雨時のひと雨ごとに実が膨らみ黄色く熟します。
梅の実は花後すぐに膨らみ始め、初夏には丸く大きくなります。梅シロップや梅酒の場合などに加工する場合は青梅を、梅干しなどは完熟梅が適しています。
そのまま放っておくとあんずのようなオレンジ色に熟していき、触れるとぶよぶよと柔らかくなります。柔らかくなるまで熟した果実は梅ジャムにするのもよいでしょう。
夏越し
夏は、梅(ウメ)にとって生長期です。特に必要な夏越しの作業はありません。
冬越し
梅(ウメ)は、冬になると落葉して休眠します。霜が多い地域では霜よけを施すようにしましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
梅(ウメ)は接ぎ木で増やします。