アオキ(アオキバ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- アオキ(アオキバ)
- 学名
Aucuba japonica
- 英名
- Japanese Aucuba
- 和名
- 青木
- 科名
- アオキ科
- 属名
- アオキ属
- 原産地
- 日本
アオキ(アオキバ)の特徴
アオキは、アオキ科アオキ属の常緑低木。関東以西~四国に自生する、日本固有種です。耐陰性に優れ、手間もかからず、育てやすいことから、世界中で観葉植物として栽培されています。葉は大きくツヤがあり、密度高く茂るので、日陰の庭や、日当たりが悪いエリアの目隠しや生垣として好まれます。斑入りの園芸種もあり、濃いグリーンの葉に明るい色の斑は、木漏れ日が当たっているような柔らかな印象を受けます。また園芸種の他に、アオキには、ヒメアオキとナンゴクアオキという2つの変種があります。
雌雄異株で、3月~5月に紫がかった茶色の小さな花を咲かせ、冬には雌株に真赤な果実が実るので、濃いグリーンの葉と赤い実の美しいコントラストを楽しめます。
アオキ(アオキバ)の詳細情報
園芸分類 | 庭木、常緑 |
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草丈・樹高 | 1~3m |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 強い |
花色 | 紫茶色 |
開花時期 | 3月~5月 |
アオキ(アオキバ)の種類
ヒメアオキ
- 学名:Aucuba japonica var. borealis
ヒメアオキは、アオキの変種で、樹高1~1.5m、葉も小ぶりな小型の品種です。北海道から本州の日本海側に分布しています。
ナンゴクアオキ
学名:Aucuba japonica var. ovoidea
ナンゴクアオキは、中国地方から九州にかけて分布している、アオキの変種です。見た目はアオキによく似ていますが、染色体が2倍体であることから区別されています。
シロミノアオキ
学名:Aucuba japonica f. leucocarpa
シロミノアオキは、白い実をつけるアオキの種類です。
斑入りアオキ
アオキには、葉に明るい色の斑が入る、斑入りアオキと呼ばれる園芸種があります。葉の外側がグリーンで、内側が黄色の「名月」や、葉の内側に黄色の斑が入る「満月」、全体に黄色の斑が散ったように広がる「スターダスト」、新葉が白い「夏の雲」などが有名です。
ロバート・フォーチュンの業績
1861年、アオキの雄株を初めてヨーロッパに紹介したのが、イギリスのプランツハンター、ロバート・フォーチュンです。1700年代から斑入りのアオキが欧州に伝わっていたものの、雌株しかなく実を見ることができませんでした。フォーチュンの努力でようやく雌雄の株が揃ったのです。 フォーチュンは中国で見つけたチャノキをひろめ、インドで栽培させたことでも知られています。アジアにおける彼の精力的な活動がなければ紅茶文化は発展しなかったかもしれません。 フォーチュンはアオキの他、ヤマユリ、サクラソウ、キンカン、ゴヨウマツ、ヒノキ、ヒメウツギといった多くの日本の植物を欧州へ持ち帰りました。キンカンの学名「フォーチュネラ・ジャポニカ」は、彼と日本のつながりをよく示しています。
アオキの花言葉
アオキ(アオキバ)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
肥料 |
アオキ(アオキバ)の栽培環境
日当たり・置き場所
半日陰から日陰でよく育ちます。
用土
あまり土壌は選びません。
鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
アオキ(アオキバ)の育て方のポイント
水やり
根付いてからは降雨にまかせます。乾燥が続くようなときは、様子を見て水やりしてください。
鉢植えは、表土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
肥料
過肥の必要はありません。生育が悪くなってきたら、様子を見て緩効性肥料を施します。
病害虫
カイガラムシの被害にあうことがあります。風通し良く管理するように心がけましょう。
アオキ(アオキバ)の詳しい育て方
選び方
葉の色つやが良く、徒長していないもの、主幹が太くしっかりしたものが良い株です。斑入り種や、樹高など、品種によって違いがあるので、好みのものを選ぶようにしてください。
種まき
冬に果実が熟したら、種を採取します。熟した果肉をはいで種を取り出し、湿らせた砂の中で保存して翌春にまきます。
植え付け
植え付け適期は、3月~4月と、9月~10月です。元肥をすき込み、植え付け後は、たっぷりと水やりしましょう。
剪定・切り戻し
剪定時期はあまり選びません。必要に応じて剪定しましょう。
生け垣のように毎年同じ場所で切り落としても、しっかり新芽をつけてくれます。自然樹形で整うので、混み合った枝を落とすだけでも十分です。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、3月~4月と、9月~10月です。根が回って鉢底の穴から見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えます。
花
アオキは、3月~5月に紫がかった茶色の小さな花を咲かせます。花の後、冬に赤く色づく実は美しく、観賞価値があります。
冬越し
常緑樹なので、冬も緑の葉を絶やさず越冬します。特に必要な冬越しの作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やすことができます。