タンジーとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
タンジー
学名

Tanacetum vulgare

英名
Tansy
和名
蓬菊
科名
キク科
属名
ヨモギギク属
原産地
ヨーロッパ

タンジーの特徴

タンジーは、甘さと苦さが混ざったような独特な強い芳香のあるハーブ。夏から秋に黄色くて丸い花(直径1cmほど)を咲かせ、葉は深緑色で切れ込みがあります。

タンジーの花がヨモギの花に似ていることから、和名ではヨモギギク(蓬菊)と呼ばれています。環境が合うと高さ100~150cmにまで育つので、かなり存在感があります。

タンジーは特に病害虫の心配はなく、丈夫で育てるのに手がかからない植物です。地下茎を伸ばして生長し、株分けや挿し芽、こぼれ種で増やすことができます。鉢植えでも育ちますが、地植えで育てるとよりワイルドに育ちます。

タンジーは、ヨーロッパでは古くから薬草や虫よけとして使われてきました。虫よけの使い方としては、床にまいたり、匂い袋を作ったり、束にして吊るしたりしていました。染色用のハーブとしても有名で、絹やウールの染料となります。花は黄色に、茎葉はくすんだ緑色に染めることができます。切り花や、乾燥させてドライフラワーとしても使われます。

タンジーは害虫を防除するコンパニオンプランツとしても役立つと言われ、強い香りでコナガムシ、ハエ、蛾、アリなどを遠ざけます。

昔は内服薬や料理の香りづけに使われたこともありましたが、現在では毒性があると言われ、食用やアロマテラピーとしては使われていません。

タンジーの詳細情報

園芸分類 ハーブ
草丈・樹高 100~150cm
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 黄色
開花時期 7月~9月

タンジーの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け・植え替え
肥料

タンジーの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりから半日陰の場所で育てます。地下茎で広がって大きく育つので、地植えの方が合っていますが、鉢植えでも育てられます。草丈もかなり高くなるので、鉢植えの場合は大きめの鉢で育てましょう。

用土

それほど土質は選びませんが、排水性と保水性の良い土を好みます。市販の草花用の培養土やハーブの土で問題なく育ちます。

タンジーの育て方のポイント

水やり

地植えの場合、しっかり根付いた後は特に水やりの必要はありません。真夏に雨が降らない日が続く時は水やりしましょう。

鉢植えの場合は、株元の土が乾いたらたっぷり水やりします。水切れすると生育が悪くなります。乾燥気味に育てるより、乾いたらたっぷり水を与えて育てた方が香りが良いとも言われます。

肥料

植え付ける際に元肥として緩効性肥料を施します。その後は、花が終わる頃にお礼肥として緩効性肥料を与え、春にまた追肥しましょう。

病害虫

タンジーは、病害虫の心配はほとんどありません。

タンジーの詳しい育て方

選び方

葉がイキイキとして美しく、株がしっかりしている苗を選びます。部分的に葉が枯れていたり、徒長しているものは良い苗と言えません。

種まき

タンジーは、春または秋が種まきの適期です。

植え付け

植え付けの適期は春か秋です。

地植えの場合は大きく育つので、ある程度スペースがある場所に植えると風通し良く育てられます。背も高くなるので、小さな草花が見えなくならないように、庭や花壇の後ろの方に植えましょう。植える場所を掘り返して腐葉土や元肥などを混ぜ込み、土をふかふかにしてから植え付けます。

仕立て方

草丈が高くなると、強風で倒れやすくなります。支柱を立てて倒れるのを防止しましょう。

剪定・切り戻し

コンパクトに育てたい場合は、地下茎で増えて出てきた葉茎を小さなうちに地下茎ごと抜き取りましょう。

植え替え・鉢替え

植え替えの適期も春か秋です。

地植えのタンジーをコンパクトに育てたい場合は、3~5年くらいで株分けを兼ねて植え替えます。

鉢植えの場合は、1~2年くらいで植え替えます。新しい土を使って一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けして鉢を増やして植えましょう。

タンジーは、夏から秋に黄色くて丸い花を咲かせます。

収穫

葉は春から秋にかけて随時収穫できます。ドライフラワー用には、花が黄色く色づいてきたら刈り取って束ね、風通しの良い場所に逆さにつるして乾燥させます。

毒性があり、食用として用いることはできません。

夏越し

暑さに強いため、特別な夏越し対策は必要ありません。

冬越し

寒さに強いため、特別な冬越し対策は必要ありません。暖地では冬も葉が残ります。暖地以外で冬も葉を多く残したい場合は、寒風や霜に当たらないように対策をして冬越しさせましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

タンジーは、株分け、挿し木、種まきで増やすことができます。株分けの適期は春または秋です。挿し木の適期は春~初夏または秋です。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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