セルバチコとは？育て方・栽培方法｜植物図鑑
- 植物名
- セルバチコ
- 学名
Diplotaxis tenuifolia
- 英名
- perennial wall rocket
- 別名・流通名
- ワイルドロケット、ワイルドルッコラ
- 科名
- アブラナ科
- 属名
- エダウチナズナ属
- 原産地
- ヨーロッパ、西アジア
セルバチコの特徴
セルバチコはルッコラそっくりのゴマの風味のする多年草のハーブで、ワイルドルッコラ、ワイルドロケットなどの別名もあります。
風味はとても似ているセルバチコとルッコラ。両者ともアブラナ科ですが、属性は違うので植物分類上では別種です。また、セルバチコは多年草、ルッコラは一年草です。
栽培は簡単で、一度植え付ければ長期間収穫が可能です。サラダ、ピザやパスタの彩りなど、いろいろな料理に利用することができます。
セルバチコの詳細情報
| 園芸分類 | ハーブ |
|---|---|
| 草丈・樹高 | 20cm前後 |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 普通 |
| 花色 | 黄色 |
セルバチコの育て方カレンダー
| 時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | ||||||||||||
| 収穫 |
セルバチコの栽培環境
日当たり・置き場所
セルバチコは、鉢植えでも地植えでも栽培可能です。春と秋は風通しと日当たりが良い場所が適しています。真夏の強すぎる日差しは葉が焼けてしまう場合があるので、鉢を移動する、寒冷紗を使うなどの工夫をしましょう。
用土
野菜用の培養土またはハーブ用の土で育てましょう。
畑栽培のセルバチコは、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませましょう。
セルバチコの育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりは必要ありません。晴天が続き、土が割れるほど乾燥が続く場合は水をたっぷりと与えます。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
肥料
過肥を嫌います。肥料が多すぎると、香りが弱まったりアブラムシがつきやすくなります。
地植えは、ほぼ不要です。葉の色や生育が悪いようなら与えます。
鉢植えは、元肥を入れて植え付け、その後は春と秋に少なめに追肥する程度で十分です。
病害虫
過肥だとアブラムシが発生することがあります。
セルバチコの詳しい育て方
選び方
種と苗が流通しています。セルバチコという名のほか、ワイルドルッコラ、ワイルドロケットなどの名前で販売されていることがあります。
種まき
セルバチコは発芽率が高いハーブの一つで、発芽適温は15～25℃で、まき時は4月～6月、9月～10月です。
育苗箱などにまいてから移植、または直接プランターなどに直まきして間引くのもよいでしょう。間引いたセルバチコの葉は、ベビーリーフとして食べられます。
畑栽培のセルバチコは、深さ1cmの溝を15cm間隔に作り、筋まきで種をまきます。丁寧に1cm間隔で種をまくと、その後の間引きが楽になります。
摘芯(摘心)・摘果
長く収穫するためには、摘蕾して花を咲かせないようにしましょう。
植え替え・鉢替え
鉢植えは、1年に一度、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
花
長く収穫するためには、摘蕾して花を咲かせないことが大切ですが、花もエディブルフラワーとして利用できます。
収穫
セルバチコは多年草のため、株ごと収穫するより外葉から少しずつ収穫するのが一般的です。真夏と真冬以外は収穫できます。葉が固くなるので若いうちに収穫しましょう。
セルバチコはゴマのような風味があり、多少辛みも感じます。おひたしや炒めものにも利用できますが、火を通すとゴマの風味が消えるため、生で利用するのが一般的です。
夏越し
高温多湿が苦手です。真夏は寒冷紗などで対策を行いましょう。株元に敷きわらなどを敷くと、雨の際の泥はねや土の温度の上昇を防ぐことができます。
冬越し
耐寒性があるため特別な冬越し対策の必要はありません。
ルッコラは一年草ですがセルバチコは多年草なので、冬の生長は穏やかになるものの同じ株から何年も収穫することができます。春になると株元から新芽が動き出し、5月頃から再び収穫をすることができます。
増やし方（株分け、挿し木、葉挿しなど）
種まきか株分けで増やすことができます。
ルッコラとセルバチコの違い
味
ルッコラに比べてセルバチコは香りが濃厚で、ゴマの風味が強いと言われていますが、意識して食べなければ、ものすごく違いが感じられるわけではありません。
若干、セルバチコの方が苦味と風味が強いので、サラダとしてたっぷり食べるならルッコラ、料理のアクセントとして少量使うのにはセルバチコとして使い分けるのがよいでしょう。
葉
ルッコラ
ルッコラの葉は丸めなのに対して、セルバチコはギザギザな形をしています。
セルバチコ
同じ株から収穫した葉でもギザギザの切れ込み具合には個体差があります。
花
ルッコラ
クリーム色の花色のルッコラに対して、セルバチコの花は黄色です。
