カウスリップ(プリムラ・べリス)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- カウスリップ(プリムラ・べリス)
- 学名
Primula veris
- 英名
- Cowslip、Key of heaven、St Peter’s keys
- 和名
- 黄花九輪桜(キバナノクリンザクラ)
- 科名
- サクラソウ科
- 属名
- サクラソウ属
- 原産地
- ヨーロッパ
カウスリップ(プリムラ・べリス)の特徴
カウスリップ(プリムラ・べリス)は、ヨーロッパに自生する原種のプリムラの一種の耐寒性多年草です。早春に石鹸のような優しい香りのする花がうつむきがちに咲き、ヨーロッパでは春の訪れを知らせる花のひとつです。環境が合うと、植えっぱなしで毎年開花し、株は次第に広がるように増えていきます。
園芸店などではプリムラ・べリスで流通していますが、ハーブショップだとハーブ名のカウスリップの名で販売されていることが多いようです。和名では、黄花九輪桜(キバナノクリンザクラ)と呼ばれます。
複数の花がつり下がったように見える咲き方は、鍵の束のようにも見えるため、ヨーロッパでは「鍵の花」と表現されることもあり、英名では、Key of heaven(天国の鍵)、St Peter’s keys(聖ペテロの鍵)とも呼ばれています。
ハーブとしては、若葉はサラダに、花は生または砂糖漬けとしてお菓子や料理の飾りつけ、香りづけなどに利用されています。古くから作られている「カウスリップワイン」は、カウスリップの花で作ったシロップにイーストを加えて発酵させて作られたものです。また、花や根は生薬としても利用されています。
カウスリップ(プリムラ・べリス)の詳細情報
園芸分類 | ハーブ |
---|---|
草丈・樹高 | 20cm~30cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 黄色 |
開花時期 | 3月~4月 |
カウスリップ(プリムラ・べリス)の種類
プリムラ・ ベリス ‘サンセットシェード’
プリムラ・べリスの園芸品種。花の中心が黄色で外側が赤く、花には芳香がある。
カウスリップ(プリムラ・べリス)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
開花 |
カウスリップ(プリムラ・べリス)の栽培環境
日当たり・置き場所
カウスリップ(プリムラ・べリス)は、日当たりと風通しの良い場所を好みます。高温多湿を嫌うため、春、秋~冬は日当たりが良く、真夏は半日陰程度になるような場所に植え付けましょう。鉢植えは真夏は鉢を移動して管理するとよいでしょう。
用土
通気性が良く、肥沃な土なら土質は特に選びません。真夏の水切れは弱る原因になります。また、高温多湿に弱いため梅雨から夏にかけて弱らせてしまうことが多いようです。お住いの夏の気象に合わせて土の保水力などで調節するとよいでしょう。
カウスリップ(プリムラ・べリス)の育て方のポイント
水やり
地植えのカウスリップ(プリムラ・べリス)は、根付いてからの水やりは必要ありません。真夏の日照りで土が割れてしまうほど雨が降らない場合は、朝か晩に水やりをします。
鉢植えのカウスリップ(プリムラ・べリス)は、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
やせ地でない場所ならほぼ不要な場合もあります。植え付け時に腐葉土か堆肥を元肥として入れて植え付け、その後は花つきを見て判断するとよいでしょう。鉢植えは春と秋に緩効性肥料を施しましょう。
カウスリップ(プリムラ・べリス)の詳しい育て方
選び方
葉が虫に食われていないきれいな緑色の苗を選びましょう。
カウスリップ(プリムラ・べリス)はハーブの一種ですが、観賞用の園芸植物として流通している場合もあります。
観賞用と食用では、生産過程で使用する薬剤が違うことがあります。ハーブショップなどで食用可能と確認できたもの以外は観賞用として利用することをおすすめします。また、食用にしたい場合は、必ず確認して購入しましょう。
種まき
苗での流通が主ですが、種から育てることもでき、こぼれ種でも増えます。種は好光性なので、覆土はせずに発芽を待ちましょう。ポットに数粒まいて良い芽を残して育苗すると移植の手間が省けます。
植え付け
庭への植え付けは、霜の心配がなくなった春から初夏か秋が適時です。植え付けたあとは、水をたっぷりと与え、周囲の土となじませましょう。
花
冬の間はロゼット状の下葉のみだった株元から春になると長い花茎が伸びて頂点にいくつもの花がうつむきがちに開花します。終わった花茎は株元で摘み取りましょう。
夏越し
カウスリップ(プリムラ・べリス)は高温多湿に弱い性質です。温暖地では、梅雨から真夏にかけて、土がじめじめしすぎたり強い日差しが当たりすぎると夏を越せずに一年草となってしまうことがあります。
鉢植え栽培は、真夏の鉢の置き場所を工夫し、水切れをしないように注意しましょう。
冬越し
耐寒性があるため、特別な冬越しの必要はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けと種で増やすことができます。環境に合うとこぼれ種でも増えます。