ピレアとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ピレア
学名

Pilea

英名
aluminum plant
和名
アサバソウ
科名
イラクサ科
属名
ピレア属(ミズ属)
原産地
温帯~亜熱帯

ピレアの特徴

ピレアは世界の温帯~亜熱帯に分布しているイラクサ科ピレア属の観葉植物で、約600~700もの種類があるそうです。日本にも自生しており、アオミズなどが山野草として親しまれています。また、葉が美しい品種は観葉植物として楽しまれ、寄せ植えなどにも利用されることが多いようです。日本でピレアと言えば、葉の表面に銀色の模様が入ったピレア・カディエレイ(Pilea cadierei)を指すことが多いですが、他に園芸店などでよく見かけるピレアには青みがかった金色の小さい葉が特徴的なピレア・グラウカや、葉の裏側が透明で可愛らしいピレア・グロボーサ(Pilea globosa)などがあります。

 

ピレアの詳細情報

園芸分類 観葉植物
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
耐陰性 普通

ピレアの栽培環境

日当たり・置き場所

ピレアは真夏の直射日光に弱いため半日陰などの明るい日陰で管理してください。

温度

ピレアは霜に当たらない様に気をつけましょう。ベランダ等で育てている方は、肌寒くなってきた位から室内に取り込んで下さい。気温が低くなってくると生長が緩慢になります。

用土

ピレアは水はけの悪い土を使ってしまうと根腐れを起こす可能性があります。そのため、出来るだけ水はけの良い土を使うのをおすすめします。自分でブレンドする場合は、観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1の割合でブレンドし、生育環境に合わせて微調整してください。また、土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂などの無機質の用土で覆うことでコバエの発生を防ぐことが出来ます。

ピレアの育て方のポイント

水やり

ピレアは気温が低くなると休眠するので季節や気温(室温)によって水やりのタイミングを変える必要があります。

【気温が高いとき】
主に春~秋の生長期では土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えるようにします。

【気温が低いとき】
ピレアは気温が低くなってくると生長が緩慢になってきます。そのため、水をあまり必要としなくなるので、水やりの回数を減らします。具体的には、土が完全に乾燥してから水やりをしてください。ピレアを乾燥させて樹液の濃度を高めることで耐寒性を上げる事が出来ます。水やりの回数を減らしてピレアの葉が落ちてきたりするようならば水やりの回数を増やすなど調整してください。

【葉水】
葉水は乾燥を防ぐだけでなくハダニやアブラムシなどの害虫を予防する意味もあるので、毎日1回は霧吹きなどでするようにしましょう。
ピレアは葉にホコリが積もりやすいので、葉水のときに濡らしたティッシュペーパーか、ハンディモップを使って拭いて下さい。

肥料

基本的に肥料は無くても良いのですが、与えた方が生長が早くなります。 冬場の生長が緩慢になるときに肥料を与えてしまうと肥料焼けをする可能性があるので、春~秋の生長期に与えるようにします。肥料の種類は適切な濃度に希釈した液肥を10日に1回与えるか、緩効性の置き肥を与えてください。 有機肥料ではなく、化成肥料を使うことでコバエの発生を予防することができます。

病害虫

ハダニ
黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。

ナメクジ
葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。外に出していると寄ってくる場合があるので、注意してください。大食漢でもあるので、梅雨時などナメクジが発生しやすい時期は夜に見回りをしてください。少し食害された程度なら生長に問題はありませんが、小さい株の場合は葉の大半を食害されたり、生長点を食害されると枯れてしまう可能性があります。

ダンゴムシ
柔らかい花芽や新葉、根、発芽したての株を食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、外で管理しており地面の近くにピレアを置いている場合は注意が必要です。

バッタ
イナゴなどのバッタは葉の硬さに関係なく食害します。また、食害する量も多いので気付かないでいると手遅れになっていることがあります。割り箸などで見つけ次第捕殺してください。防虫ネットも有効です。

ピレアの詳しい育て方

選び方

ピレアを買う時は必ず病害虫に注意してください。ハダニアブラムシ等が付着している株を買ってしまうと後ピレアが弱ってしまったり、最悪の場合他の植物へ付着してしまう可能性があります。

植え付け

ピレアの植え付けは5月~9月の暖かい時期に行うのがおすすめです。 7月以降に植え付けを行う場合は猛暑日は避けるようにします。根が出ていない場合は、根が出るまで常に土が湿っているようにしてください。

剪定・切り戻し

切れ味の良いハサミやナイフを使ってピレアの古くなった葉や茎を剪定し、通気性を良くしてください。剪定は生長期の後半か、生長期が終わった後に行うのがおすすめです。

植え替え・鉢替え

ピレアは植え替えをしないでいると鉢が根でパンパンになってしまい根詰まりを起こしてしまいます。そのため、環境にもよりますが2~3年に1度1回り大きい鉢に植え替えをする必要があります。水はけの良い土を使って植え替え、鉢底にはしっかりと鉢底石を入れてください。
植え替え時期は5~9月頃が最適です。

夏越し

屋外で育てる場合、猛暑日は日陰に移動してください。30%~50%程度の遮光をすると葉焼けを防止することが出来ます。水やりは土の表面が乾いたら夕方~夜にたっぷり与えてください。午前中に行うと土の中の水分温度が上昇し、根に負担をかけてしまいます。 活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に1度のペースで行うと夏バテを防止できます。

冬越し

気温が低くなったら生長が緩慢になるので、水やりを土が完全に乾燥してから行うようにしてください。霜に当たると枯れてきてしまうので、霜に当たらないように肌寒くなったら室内に入れるか、温室内でファンヒーターなどを使って保温してください。ファンヒーターなど暖房器具を使う場合は火事に注意してください。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ピレアは株分けと挿し木で増やすことができます。剪定の際に落とした枝を細粒赤玉土などに挿し、発根するまで乾燥しないように注意してください。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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