フィカス・プミラとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
フィカス・プミラ
学名

Ficus pumila

英名
Creeping rubber plant
科名
クワ科
属名
フィカス属
原産地
日本、東アジア

フィカス・プミラの特徴

フィカス・プミラは、付着根を出してよじ登るつる性のフィカスです。木や岩、塀、壁などにも這ってぐんぐん生長します。その性質をいかして針金などで造った鉢物仕立てやハンギングバスケット、寄せ植えのアクセントにも使われます。緑葉のタイプに加え、緑の地に白い斑が入る斑入りタイプが観賞用に人気があります。

日なたから半日陰、湿気のある用土を好みます。多少の耐陰性はあるので、室内の明るい場所でも育てられますが、あまり暗い場所だと徒長したり弱々しくなります。一方、真夏の直射日光では葉焼けを起こして葉の状態が悪くなります。真夏は半日陰になるような場所に植えるのがよいでしょう。

地植えにすると木化して根が太くなり、塀をよじ登って覆いつくしてしまいます。こまめに切り戻しを行わないと育ちすぎてしまうので注意が必要です。

フィカス・プミラの詳細情報

園芸分類 観葉植物
耐寒性 普通
耐暑性 強い

プミラの花言葉

ゴムの木類の樹液

過剰に心配する必要はありませんが、フィカス・エラスティカ(インドゴムの木)を始めとしたゴムの木類の樹液には少々注意が必要です。ゴムの木類の樹液は乳白色をしている、いわゆる乳液ですが、実は皮膚に直接触れてしまうと体質によっては皮膚炎や蕁麻疹などを起こしてしまうことがあるようです。

そのため、ラテックスアレルギーの方はもちろんのこと、特に何の異常も見られない方もゴムの木類の剪定などを行う場合は出来るだけ手袋などを使用し、樹液が皮膚に直接付着しないようにした方がよいでしょう。

また、ゴムの木類の樹液は服などに付着すると中々落ちないそうなので、エプロンなどもあると安心だと思います。

 

フィカス・プミラの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定

フィカス・プミラの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所を好みます。

【屋外】
真夏の直射日光は強すぎて葉焼けを起こすことがあります。真夏は半日陰になるような場所が好ましいです。

【屋内】
屋内でも育てられますが、本来は日光を好み、日光がよく当たった方が健康な株になるので、なるべく日の当たる場所に置いてください。レースのカーテン越し程度の日が当たるとよいでしょう

【置き場所】
エアコンなどの風が直接当たると葉が傷んでしまうので、そのような場所は避けましょう。

用土

プミラは湿気のある用土を好みますが、水はけの悪い土を使うと根腐れを起こしてしまうことがあります。

鉢植えの場合は、観葉植物用の土や草花用の培養土を使いましょう。さらに水はけを良くする場合は、観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1の割合でブレンドしてもよいでしょう。

室内で育てる場合、土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂などの無機質の用土で覆うことでコバエの発生を防ぐことが出来ます。

地植えの場合は、植える場所に事前に赤玉土や腐葉土などを混ぜ込み、水はけの良い状態をつくっておきましょう。

フィカス・プミラの育て方のポイント

水やり

春~秋の生長期では、土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えるようにします。

プミラは、気温が下がると生長が緩慢になってきます。そのため、水をあまり必要としなくなるので、水やりの回数を減らします。具体的には、表面の土が乾燥してから2~3日経ってから水やりしましょう。水やりの回数を減らして葉が落ちるような場合は、水やりの回数を増やすなど調整してください。

霧吹きなどで葉水をすると、乾燥を防ぐだけでなくハダニやアブラムシなどの害虫を予防する効果もあります。

肥料

基本的に肥料は無くてもよいのですが、与えた方が生長が早くなります。

冬場に生長が緩慢になるときに肥料を与えてしまうと肥料焼けをする可能性があるので、春~秋の生長期に与えるようにしましょう。

肥料は、適切な濃度に希釈した液肥を適宜与えるか、緩効性の置き肥を与えてください。

病害虫

ハダニ
黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。

アブラムシ
アブラムシは2~4mmほどの小さな害虫です。幼虫、成虫ともに葉や蕾を吸汁します。群生していることが多く、早めに対処しないと手遅れになる場合があります。

カイガラムシ
3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。

ナメクジ
葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。外に出していると寄ってくる場合があるので、注意してください。

ダンゴムシ
柔らかい花芽や新葉、根、発芽したての株を食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、屋外の地面の近くにプミラを置いている場合は注意が必要です。

フィカス・プミラの詳しい育て方

選び方

葉がイキイキとして、徒長していないしっかりとした株を選びましょう。虫がついているものや、株元の葉が枯れているような株は良い苗ではありません。

植え付け

植え付けは5月~7月の暖かい時期に行ってください。挿し木(茎伏せ)は湿度の高い6月頃がおすすめです。 7月以降に植え付けを行う場合は猛暑日は避けるようにします。

剪定・切り戻し

プミラは春~秋が生長期にあたるので、春~秋の間に剪定します。古い葉や不要な葉を適宜剪定しましょう。

プミラを始めとしたフィカス属の樹液は、触れてしまうと体質によっては皮膚がかぶれてしまうことがあります。グローブやゴム手袋などをして触れないようにしたり、触れてしまった場合は流水でよく洗い流しましょう。

植え替え・鉢替え

植え替え時期は5月~6月頃が最適期です。

プミラは植え替えをしないでいると鉢が根でパンパンになって根詰まりを起こしてしまいます。そのため、1~2年に1度、1回り大きい鉢に新しい土を使って植え替えをする必要があります。

夏越し

真夏の直射日光が当たると葉焼けを起こします。真夏は半日陰になるような場所で管理しましょう。

室内の場合も、窓辺ではレースのカーテン越しくらいの光が当たる場所が好ましいです。

真夏の水やりは、午前中に行うと暑くなり煮えてしまいます。 朝か夕方以降の涼しい時間帯に行いましょう。活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に1度のペースで行うと夏バテを防止できます。

冬越し

フィカス・プミラは半耐寒性の植物なので、暖地では屋外でも冬越しできます。東京でも強い霜に当たらなければ屋外で越冬することもあります。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

フィカス・プミラは、挿し木で増やすことができます。最適期は5月~6月です。挿し木をするときは、2~3節くらいでカットして、下の葉を取ってから挿し木用の土に挿します。

斑入りのプミラの斑が消えた!

斑入りのプミラの斑は、育てているとグリーンの葉になってしまうことがあります。いわゆる先祖返りなので、そのままにしていると次第にグリーンの葉が多くなることもあります。グリーンになった葉は、株元で剪定し、新しい斑入りの葉を出させるようにしましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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