スティックセニョールとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- スティックセニョール
- 別名・流通名
- スティックブロッコリー、茎ブロッコリー
- 科名
- アブラナ科
- 属名
- アブラナ属
スティックセニョールの特徴
スティックセニョールは、日本の種苗会社がブロッコリーと中国野菜のカイランを交配させて作ったスティックタイプのブロッコリーです。スティックセニョールは品種名で、「スティックブロッコリー」、「茎ブロッコリー」とも呼ばれます。
ブロッコリーは、頂花蕾と呼ばれる頂点のつぼみを大きく育てる野菜ですが、スティックセニョールは、側花蕾と呼ばれるわき芽の茎が長く伸びたところを収穫します。
ブロッコリーとは一味違い、茎まで柔らかく甘みがあり、アスパラガスに似た食感で食べやすいため、最近はスーパーや八百屋さんでもよく見かけるようになりました。
ブロッコリーほど栽培の場所をとらないため、小さなスペースでいろいろな野菜を育てる家庭菜園向きの野菜のひとつです。プランターで栽培することもできます。
スティックセニョールの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | ~80cm |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | 黄色 |
スティックセニョールの最初の収穫のタイミング
スティックセニョールは、頂花蕾が500円玉ほどの大きさになったら収穫のタイミングです。その後、次々と伸びる側花蕾を収穫します。
頂花蕾を真っすぐ切ると、その部分に雨が溜まり、腐りやすくなります。太陽の当たる方向に向かって斜めに切ると、切り口が乾きやすくなります。
スティックセニョールの栄養
ビタミンCやβカロチン、カリウム、カルシウムなどが豊富で栄養価が高い野菜です。ビタミンCは水溶性の栄養分のため、短時間で茹でるようにしましょう。
新鮮なほうが栄養もあり、美味しく食べられます。蕾が開いてしまうと品質も悪くなるため、収穫したら早めに食べましょう。
スティックセニョールの調理方法
さっと茹でてサラダに入れたり、炒め物の仕上げ段階で入れると料理の彩になります。スープやシチューなどの汁ものに使う時は、火を入れる時間を短めに、茹ですぎないようにしましょう。
スティックセニョールの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
収穫 |
スティックセニョールの栽培環境
日当たり・置き場所
スティックセニョールは日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。プランターでの栽培も可能です。
用土
プランター栽培のスティックセニョールは、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培のスティックセニョールは、植え付け前に土を耕す準備が必要です。まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その1週間後に堆肥と元肥を入れ土になじませます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。そのため、石灰と肥料を合わせて使用する際は最低でも1~2週間ほど日数をあけて投入しましょう。
なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても堆肥と石灰を使用するために必要な日数がない場合は「有機石灰」の使用をおすすめします。
スティックセニョールの育て方のポイント
水やり
土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えましょう。過湿に弱いので水の与えすぎは禁物です。
肥料
本葉が7枚くらい出てきたら、追肥をして土寄せをします。その後、花蕾ができた頃から2週間に1度を目安に追肥をします。多肥性の野菜なので、肥料は切らさないように気を付けましょう。
病害虫
ハスモンヨウトウ、アオムシ、コナガ、ヨトウムシなどに注意しましょう。
ヨトウムシは目につきにくく大きな被害をうむので早期発見を心がけましょう。成虫は蛾なので、飛来し葉裏に産卵します。葉の裏もこまめにチェックしましょう。
病気は軟腐病や黒腐病などがあります。 黒腐病は水が貯まると病気になりやすいので、鉢の場合は底に石を敷いて排水できるようにしましょう。
スティックセニョールの詳しい育て方
選び方
本葉が4~6枚で、濃い緑色をしていて茎が太く元気があり、葉の裏などに害虫や卵がついていないものを選びましょう。
種まき
深めの箱に土を入れ、10cmの間隔の筋を作って種をまきます。2~3日で発芽するので、本葉が2枚になったらポットに移植し育苗します。
植え付け
本葉が5枚~6枚になったら40cm程度間隔をあけて1苗ずつ畑に植えます。連作障害が起こるので、以前アブラナ科の植物を植えた場所は避けて植えましょう。
プランター栽培は、野菜用の65cmプランターで2株植えが適当です。
秋に植える場合は、秋冬野菜は植え付けの時期が1週間遅れると収穫は1か月遅れるといわれるほど差が出てきます。9月の上旬には植え付けを終わらせると、順調に生育するでしょう。
花
アブラナ科特有の黄色い花で、菜の花として食べることができます。ただし、開花させると品質が落ちるため、蕾が開く前を目安に収穫しましょう。
収穫
頂花蕾が500円玉程の大きさになったら、頂花蕾の部分を収穫します。
その後、出てくる側花蕾の茎が15~20cm程度になったら、順次収穫していきましょう。葉も食べることができます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
スティックセニョールはF1品種のため、種をとることはできません。