エリゲロン|初夏から秋まで花が咲くグランドカバー
戸松敦子
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エリゲロン
トゥデイズプランツ、今回ご紹介するのは「エリゲロン」。エリゲロンは、初夏から秋までの長い期間、白とピンクの花が混ざって咲くキク科の耐寒性宿根草です。
日当たりと風通しが良く、やや乾燥気味の場所を好みます。暑さ寒さに強く、とても丈夫な性質で、環境が合うとこぼれ種でも増えるので、石の隙間などから発芽して咲いている姿も見かけます。冬は地上部が枯れた状態で越冬し、春になると再び芽吹きます。肥料もそれほど必要としません。とても丈夫で育てやすいため、初心者におすすめの花です。
小さな小菊のような可愛い花を咲かせるエリゲロンは、園芸用として出回っていますが、実は雑草として扱われている「ハルジオン」や「ヒメジオン」と同じ仲間です。よく見ると、草姿は違いますが、花の中心が黄色で周りに細長い花びらがつく花の形がとても似ていますよね。「ハルジオン」や「ヒメジオン」の仲間と知ると、エリゲロンが丈夫な理由もうなずけます。
エリゲロンは草丈30cmほど。横にふんわり広がるように生長していくので、グランドカバーや花壇の縁取りによく用いられます。鉢植えにする場合は、エリゲロンだけを植えるとナチュラルで可愛い雰囲気になり、寄せ植えに使うとメインの花を引き立たせる名脇役になります。
初夏からの開花が一段落した時、株を切り戻しておくと秋に再び咲きます。寒さで地上部が弱ってきたら、短く刈り込んで冬越ししましょう。
エリゲロンの学名Erigeronは、早いという意味の「Eri」と、老人という意味の「geron」が合わさっていて、花が枯れると老人の白髪のような綿毛(写真左側)をつけることが由来とされています。
また、エリゲロンは、白花と赤花(ピンク)が混ざって咲くことから、源氏の白い旗と平家の赤い旗に見立てて源平合戦をイメージし、源平小菊(げんぺいこぎく)と名付けられたと言われています。
花の中心が黄色で白い花とピンク色の花が咲くのでどんな植物とも合わせやすく、他の花を引き立たせる名脇役となって美しく咲きます。ぜひ、楚々とした花が魅力的なエリゲロンを育ててみてくださいね。
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