【多肉植物の冬越し】冬の水やりや凍ってしまった場合の対処法など
菊池レイコ
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南アフリカなどに自生している多肉植物にとって日本の寒さは厳しいものです。多肉植物は極度の乾燥に耐えられるよう、水分を蓄えています。水分を蓄えているということは、つまり「冷えすぎると凍る」ということ。凍らせないためにも冬越し対策は大事。水やりや冬越しアイデア、凍ってしまった時の対処をまとめました。
目次
多肉植物の冬の水やり
まず育てている多肉植物の生長期を調べましょう。
種類によって水は断水か控えめに
春秋型、夏型の多肉植物は冬は休眠期です。休眠している時に水をたくさん与えても吸収できず根腐れの原因になります。イメージとしては寝ながら水を上手に飲めない感じです。
冬は水やりの回数を減らします。夏型の種類によっては水を切って休ませます。冬型でも、極端に寒い時は生長は緩慢になります。どの種類もですが、土、株の様子を見て水やりをしましょう。
主な種類と水やり
春秋型・・・断水または控えめ(月1〜2回くらい様子見で)
エケベリア・ハオルチア・ペペロミア・センペルビウム・セダム・クラッスラの一部・アドロミスクス
夏型 ・・・断水または控えめ(月1〜2回くらい様子見で)
アガベ・クラッスラの一部・ユーフォルビア・カランコエ
冬型・・・気温が高い昼間に鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり(月3~4回くらい様子見で)
リトープス・コノフィツム・アエオニウム
▼多肉植物の種類ごとの育て方など詳しくはこちら
冬越し準備のタイミングはいつ?
厳密に何月からとかはなく、種類によっても異なります。外で栽培している場合、寒さに弱い種類は紅葉が終わったくらいから暖かい場所に移動するくらいの余裕をもって動くとよいでしょう。
週間予報を見て、最低気温が10度以下になる場合や雪の予報がある時は、早めに暖かい場所へ移すなどして寒さに当てないようにしましょう。
多肉植物の室内での管理方法
室内での管理方法はいくつかあります。道具を使った方法もご紹介します。
窓辺はほぼ外気温と同じ
屋外、室内どちらも共通していることとして、日光は必要です。日の当たる場所で管理してください。そうなると、大体が窓辺に置くことになると思います。窓辺は日がよく当たれば暖かいですが、朝晩は外気温に近く冷えます。 窓辺に置く場合は、窓から少し離すか、日が落ちたら暖かい場所へ移すようにするようにしましょう。
収納ケースを簡易温室代わりにする
クリアの蓋付き収納ケースに並べて入れて冬越しをする方法もあります。鉢の数がある場合、ひとまとめにできるだけでなく、日当たりに合わせての移動も楽です。手軽に保温ができて寒さから多肉植物を守ってくれます。
簡易温室を使う
室内に取り込むことができない場合、温室は強い味方です。風雨から守り、太陽光も当たり加温もできます。冬でも日中は温度が高くなることもあるので、隙間を開けて調整するようにしてください。
多肉植物は凍ります
多肉植物の自生地は南アフリカなど乾燥地帯が多く、極度の乾燥に耐えられるよう、葉や茎、根など体内にたくさんの水分を蓄えています。 そのため庭木やハーブ、野菜などとは異なり頻繁に水やりをしなくても生長します。
水分を蓄えているということは、つまり「冷えれば凍る」ということ。 凍ってしまうと、その部分は壊死してしまい、戻ることはありません。また、春先など暖かくなってから色がおかしいなどの症状が出てくる場合もあります。
凍ってしまう前に、早め早めに暖かい場所へ移し寒い冬を越しましょう。
多肉植物が凍るとどうなる?
何を隠そう、私は多肉植物を凍らせてしまったことがあります。
ある冬の朝、目の前に飛び込んできたのはだらりとうなだれたクラッスラ・ゴーラムに色彩を失ったアガベとアロエたち。触ると水っぽく、ぶよんぶよん。
写真はこぼれた葉から育っていたカランコエ。寒さにあたり、凍っていました。色も悪く、水っぽいです
一度凍らせて学んだ教訓です
「最低気温を過信しない。ゆとりを持って取り込もう」
もし、多肉植物が凍ってしまった場合は…?
まずは凍った部分を取り除きます。アガベやエケベリアなどロゼット状に生長する多肉植物の場合、中央の芯が凍り傷んでいる場合は厳しいかもしれません。 外葉の場合は取り除き、暖かい場所で管理してください。
そして、春を待ちます。暖かくなって芽吹く場合もあります。諦めずにできることをやってみましょう。
絶対にダメだ!とは限りません。写真は凍った後にカットしたゴーラムです。左の枝の半分はなんとか生きていて、小さいながらも芽が出ました。
凍らせてしまった時は本当にショックでしが、春に再び芽吹いた時は、諦めないでよかったと心底思いました。
霜には当てない、早め早めに冬越し対策を。
多肉植物が健やかに春を迎えられますように。
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