スナップエンドウとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- スナップエンドウ
- 学名
Pisum sativum
- 英名
- Snap garden peas,Snap-bean
- 別名・流通名
- スナックエンドウ
- 科名
- マメ科
- 属名
- エンドウ属
- 原産地
- アメリカ
スナップエンドウの特徴
スナップエンドウは、サヤエンドウのようなシャキシャキとした莢(さや)の食感と、グリンピースのように豆自体を食べることができる、両方の良さをあわせもったような野菜です。アメリカで育種され、1970年代以降に日本に導入された比較的新しい野菜ですが、今では全国的に栽培が広がっています。
スナップエンドウと同じ仲間のえんどう豆の野生種は、いまだ見つかっていないようですが、えんどう豆は歴史が古く、紀元前7000年頃から南西アジアで栽培されていました。
えんどう豆は、エジプトの有名なツタンカーメンの墓から出土するなど古代ローマやギリシャで栽培されるほど、歴史的にも大変古く重要な作物だったようです。後にインドから中国へ伝わり、日本へ入ったのは8~10世紀頃と言われていますが、日本でえんどう豆が食べられるようになったのは江戸時代。えんどう豆は早い時代からヨーロッパ系とアジア系に分かれて発展していきましたが、大豆があったためにアジアではあまり広がらなかったようです。
スナップエンドウの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
---|---|
草丈・樹高 | 80cm~ |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 弱い |
耐陰性 | 弱い |
花色 | 白色、紅色 |
スナップエンドウのゆで方
1. 収穫したスナップエンドウを洗い、ヘタと両側の筋を取ります。
2. 沸騰した鍋に塩を少々入れ、スナップエンドウを入れます。さっとお湯に通したらザルにあげ粗熱を取りましょう。
スナップエンドウの保存方法
スナップエンドウのシャキシャキ感は鮮度が命。冷蔵保存は2〜3日しかもたないので、収穫したら早めに食べ切りましょう。
冷凍保存は固めにゆで、水気をしっかり切ったスナップエンドウを密封袋に入れて保存します。使用する際は、解凍せずそのまま調理に用います。
スナップエンドウの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
収穫 |
スナップエンドウの栽培環境
日当たり・置き場所
スナップエンドウは日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。
温度
スナップエンドウの生育適温は15~20℃です。
用土
プランター栽培のスナップエンドウは、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培のスナップエンドウは、酸性土壌に弱いので、土が酸性に傾いているようなら植え付け前に土の酸度調整が必要です。
まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その1週間後に堆肥と元肥を入れ土になじませます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。そのため、石灰と肥料を合わせて使用する際は、最低でも1~2週間ほど日数をあけて投入しましょう。
なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても堆肥と石灰を使用するために必要な日数がない場合は「有機石灰」の使用をおすすめします。
スナップエンドウの育て方のポイント
水やり
種をまいた時はしっかりと水を与えますが、基本的に乾燥気味に育てましょう。スナップエンドウを畑で育てている方は降水による水やりを基本に、よほど乾燥したときは様子を見て与えましょう。
肥料
マメ科の植物は、根粒菌といって根に共生する根粒菌が窒素分を作ります。そのため、追肥等は控えめにします。逆に肥料を与えすぎるとつるボケといって枝葉ばかりが大きくなり、実がつきづらくなりますので注意しましょう。
1回目…追肥の時期は支柱を立てる時期に施します。
2回目…春に花が咲いたタイミングで与えます。
3回目…収穫が始まった頃施しましょう。
スナップエンドウの詳しい育て方
種まき
スナップエンドウの種のまき方は3~4粒ずつの点まき、株間を30cmほど空けましょう。
マメ科の植物は種をまいたときに鳥に種を狙われやすいため、必ず寒冷紗などで種を守るか、育苗ポットに種をまいて育てましょう。プランターは25リットル以上のものが適しています。
間引き
本葉が展開してきたら、強そうな2本を残し他のものはハサミで根元から切り取りましょう。
種は早くまきすぎない!
スナップエンドウは冬越しをさせる作物なので、種まきの時期が最大のポイントとなります。幼苗は寒さには比較的強く、しっかり冬越えするのですが、種を早くまきすぎて株が大きくなりすぎてしまうと寒気で傷みやすくなります。小さく育てて寒さの冬を乗りきりましょう。
3月以前に株が十分に生長していないうちに花がついてしまった場合は、株の体力温存のためにも花は早めに摘み取りましょう。
花
スナップエンドウは、品種によって、白色または紅色の花が開花します。
スナップエンドウは冬の低温に当たることや長日条件で、花芽ができるという性質を持っています。
収穫
品種にもよりますが、開花後10日程で莢の長さが7.5cm位に生長し、ぷっくりと膨らみます。
スナップエンドウは、収穫適期を過ぎると実が固くなってしまいます。生育状況によって莢(さや)の長さは変わってくるので、莢(さや)の長さで判断せずに、実の厚みで収穫適期を判断しましょう。